串本海域公園について
串本海域公園の利用
串本海中図鑑
串本海域公園の話題
終わりに
この冬は暖冬で、2月中旬になっても、春かと思うような日が続きました。
2月16日には、1月4日に初開花したオオイヌノフグリやホトケノザもたくさん花をつけるようになりました(写真 1-2)。また正月頃から細々と花をつけていたジロボウエンゴサクも団体で花をつけるようになり、その分目立つようになってきました(写真 3)。
各地でウグイスの初音のニュースが流れる中、当地のウグイスは例年になく遅く、やっと17日に初音を聞きました。例によってあまり上手ではない歌声ではありましたが。
2月18日、梅の花はいよいよ終わりで、枝には萼が目立っているのは前回の終わりと変わりません(写真 4)。この時期になってようやくピンクの梅が開花し始めました(写真 5)。しかし海中公園の駐車場の桜の新芽はまだ固いようです(写真 6)。ハッサクの木には大きな実がわずかに残っていますが、木の下には猿が食った実が散乱していました(写真 7)。翌19日、正月から細々と咲いていたミヤコグサが沢山花をつけだし、目立つようになってきました(写真 8)。
2月も終わりの27日には畑のエンドウの花も見頃を迎え(写真 9)、3月1日には同じく生け花用の大麦の穂も大きく育ち(写真 10)、農家の庭のラッパ水仙も満開になりました(写真 11)。この日は定期観察の日です。去年までの観察木はウメ・クリ・カキともに枯枝としか見えない状態です(写真 12-14)。一方ハッサクは相変わらず緑の葉をいっぱいつけていますが、実はすっかり落ちたようです(写真 15)。またキンカンは熟した実をわずかにつけていて(写真 16)、キンカンの季節も終わりに近いことを示しています。
一方、海中公園付近の樹木の様子ですが、ヤマモモは早くも花を咲かせています(写真 17)。それに比べてハマボウは枯れ枝のようで、冬の様子そのままです(写真18)。チャも葉は古い感じのものばかりで、新芽の出る様子はありません(写真 19)。
一方、ウバメガシ・トベラ・シャリンバイ・シイ・サンゴジュはそれぞれ古い葉の間から新芽をのぞかせています(写真 20-24)。サクラの新芽は先月18日の様子と変わりありません(写真 25)。またこの日フキノトウが芽を出しました(写真 26)。しかし、シハイスミレとキランソウは葉だけで花はまだです(写真 27)。
3月3日、ひな祭りの日ですが、ヤマザクラが開花しました(写真 28)。またこの日、キランソウが初開花しました(写真 29)。さらにこのごろになると、冬中咲いていたタチツボスミレが沢山花をつけるようになりました(写真 30)。このごろの季節がタチツボスミレの本当の花期なのでしょう。
これまで暖冬で、今年はどうなるかと思っていたところ、3月に入って数日して、急に寒気がおそってきました。5日から6日にかけて日本列島を台風並みの低気圧が通過し、その後真冬並みの寒気におそわれ、人も生き物も震え上がりました。この寒さは今回の期限である3月15日になっても、一向に衰えず、未だに串本は冬の装いです。
その寒気の真っ最中である3月11日、ウメの木に葉が展開し始め、枝のあちこちには実が目立つようになりました(写真 31-32)。また芽を出していたフキノトウが花塔を高くのばしています(写真 33)。そして先日葉しかなかったシハイスミレが初開花しました(写真 34)。
今月は長期にわたり不在の期間があり、細かく変化を追うことができませんでしたが、南国串本もほかの地と同じように寒い早春を持ったこの年です。暖かい冬になれている串本人間にとって、春先の寒さは近年体験したことのない大変な寒さのような気がしました。