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終わりに
今年は1月下旬から2月に入っても暖かい日が続き、特に2月10日前後は非常に暖かく、一気に春本番を迎えましたが、13日頃から再び寒気がもどってきて、やや冬らしい気温になっています。 1月20日を過ぎた頃から、梅は満開で見頃を迎えています(写真 1)。梅は1月9日に初開花しましたが、花勢は全く衰えないままで、ほとんど花木に花のないこの時期に一人気を吐いています。衆芳揺落独暄妍(林 逋)。まだあまり多くはありませんが、散った花びらが地面に落ちているのが見られます(写真 2)。またこの頃になると海岸の波打ち際が鮮やかな緑色に縁取られます(写真 3)。これは潮間帯に芽吹き始めたボタンアオサという緑藻で(写真 4)、これからずっと成長していきますが、今の時期は他の海藻がないので、一層目立ちます。野外にはあまり食べ物がないのでしょうか。サルがハッサクその他のミカン類を食べようとしています(写真 5)。しかしあまり好みに合わないと見えて、一かじりで終わることが多いようです。
1月も末に近づくと、ウメの花の蜜を求めてメジロが沢山やってきます。26日には散った花びらに混じって、花がそのまま落ちています(写真 6)。メジロが花の辺りで羽ばたくので、羽根に触れて落ちたに違いありません。
29日にはナズナが開花しました(写真 7)。30日には民家の生け垣の下でニンニクの花(?)が咲いているのを見ました(写真 8)。この日は暖かな日で、ウメの花は辺りにほのかな香りを放っていました(写真 9)。香りに誘われて、多くのメジロが枝の間に飛び回っていました。そのために多くの花が地面を飾っています(写真 10)。またこの日初めてミツバチの羽音を聞きました。十数匹のミツバチがウメの花の周りを忙しく飛び回っていました(写真 11)。月末の31日、ヤハズエンドウ(=カラスノエンドウ)が花を付けました(写真 12)。
2月1日は定期観察の日です。まず昨年来のハッサクは予想道理です(写真 13)。ウメの観察木は早咲きの大木に比べて花の付き方がみすぼらしい小木です(写真 14)。カキとクリは相変わらず枯れ木と変わりません(写真 15)。サクラの花芽はだいぶふくらんできたようです(写真 16)。
ウバメガシ・トベラ・シイ・サンゴジュはみんな冬の寒さに耐えて元気に葉を茂らせています(写真 17・18・19・20)。チャとヒサカキもまずまずのように見えます(写真 21・22)。コースの脇のヤブツバキは満開(写真 23)で、シャリンバイやマサキも元気で、未だ実を付けていますし(写真 24・25)、ビワは実がだいぶ大きくなっています(写真 26)。
一方海岸では、暖冬とは言え、ハマオモトは葉が凍みてみすぼらしい姿をさらしています(写真 27)。それに引き比べ、ダンチクは夏と変わらぬ姿でさっそうと浜風に立ち向かっています(写真 28)。
この日、観察コースの水の枯れた小川の岸の藪にシカの骸骨が引っかかっているのを見つけました(写真 29)。小さいところを見ると未だ若獣のようです。
2月に入って、4日には気温が一気に上がり、5日にキチョウ・テングチョウ・ムラサキシジミ(写真 30)の初飛翔を観察しました。
2月9日にはシロバナタンポポの初開花を見ました(写真 31)。この頃になってウメもだいぶ盛りを過ぎて、花びらが散り、萼(がく)が目立つようになりました(写真 32)。
14日には日本中に春一番が吹き荒れ、15日からは花粉症の小生の鼻がだだをこね出しました。春はそこまでやってきているようです。