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串本海域公園の利用上の注意

服装

 串本海域公園やその周辺は紀伊半島の最南端で、空気も澄み、日差しや紫外線も見た目以上に強いです。そこで、海岸に長時間滞在するときは必ず帽子を着用することが必要です。さらに、泳いだりダイビングをする時は、なるべく腕・足・体を直射日光に長時間さらさないようにしましょう。ダイビングスーツを着用せずにスノーケルやダイビングをする時には必ず上半身にTシャツを着用することが肝要です。特に日頃直射日光にさらされることに慣れていない方は、思わぬ火傷を負って、夜横になって眠ることができなくなるので、注意してください。

海岸での移動

 岩礁海岸で観察するとき、あるいは岩礁海岸の潮間帯を通って海中へ出入りするとき、岩の上で滑らないよう細心の注意が必要です。というのも、干上がった岩の表面は見た目には何もないように見えますが、実は潮間帯及び潮上帯の下方の岩の表面は微小な藻類によって被われているのです。ですから、裏面がぬれた履き物でこの上を歩くと、乾いていた微小藻類が水にぬれることによってヌルッと滑るのが当然です。岩礁性海岸の潮間帯を歩くときは、岩の上を歩いたり、谷のようになって水が溜まったところをわたったりするのが普通ですから、このようなときに滑って転んで大ケガをするのです。ですから岩礁海岸を歩くときの鉄則として、両足が同時に宙に浮くような歩き方は決してしないということを常に心がけてください。両足ともに宙に浮く歩き方とは、走っているか、あるいはエイッと跳んでいるときの状態です。

潮流について

 海岸では基本的に1日に2度潮が引いたり満ちたりします。潮の干満は日によって異なり、満月、新月の日の頃は大潮といって、よく引いたり満ちたりします。それとは反対に、上弦や下弦の月の日の頃は、干満が小さくなり、小潮と呼ばれます。このような変化を潮汐と言います。大潮の時にはそれだけ多くの海水が移動するので、流れも速くなります。また、海岸の地形によっても干満の大きさは変わります。潮の干満によって起こる海水の流れは潮流と呼ばれ、潮汐や地形によって、その流量と速さが大きく異なります。我々の遊泳力で速い潮流に逆らって泳ぐことはとてもできません。ですから、そのようなところは避ける必要があります。また、潮時によって潮流は変化しますので、海に入ったときには流れていなかったものが、1時間もしない内に川のように流れることも希ではありません。そこで、海に入るときや、海岸で観察をするときには、その付近の潮流の特徴について事前に調べておく必要があります。

波浪について

 海岸にいて突然大きな波にさらわれて、海上に流されることはよく起こることです。また、遊泳、スノーケリングあるいはダイビングの時もそうですが、海上から上陸する場合、最初に上陸しようと試みた箇所が波が荒くてうまく上陸できないという事態に遭遇することがよくあります。このとき、一旦決めたところから必死に上陸を試みたために、死亡事故につながった例が多くあります。波の荒い時には、わずか30㎝の小さな崖でも上陸が非常に困難になります。そのようなときには、一旦沖に泳ぎ出て、上陸の容易な小さな岩の切れ込みや、小湾を探すことが賢明です。

バディシステムでの行動

 海中では2人1組のバディを組んで行動してください(バディシステムの原則)。海中は本来人間の住む空間ではありません。この世はどのようなときにも、我々の予想していなかったことが起こるものです。その時、その困難を無事克服するためにはその事態が他の人に理解されることが、大事故を未然に防ぐ第1の条件だからです。また海中は本来人間の住むところではありませんから、ちょっとしたトラブルが起こっても、私達はすぐに生命の危険に直結させて、パニックに陥ります。パニックになってよい結果の出る可能性は低いのですが、理屈では多少分かっていても、そう簡単ではないようです。常日頃どのような事態にも備える心の準備をすることが肝要です。

串本海域公園の利用上のマナー

サンゴの保護のお願い

 海域公園の利用者は海中で生物を捕ったり、殺したり、傷つけたりしないことは当然のマナーです。串本海域公園地区及びその周辺では非常に浅いところまでテーブルサンゴが広がっています。テーブルサンゴは和名をクシハダミドリイシといって、もろい骨格をもつ種です。ですから、サンゴの上に立ったり、腰を下ろしたりすると容易にサンゴは折れてしまいます。また、泳ぐのに際して、足ひれを動かすときに、足ひれがサンゴに触れますとサンゴは容易に壊れてしまいます。海域公園を利用するときにはサンゴの上に立ったり、故意にサンゴを壊すことは無論のこと、足ひれに当てるなどといった無意識での被害にも充分に気をつけましょう。

生物観察のマナー

 海域公園地区及びその周辺での生物の観察では、生き物は色々な環境にすんでいますのでそのような所をいろいろと見て回りますが、その中でも特に変わった生き物の多い所に岩や石の下があります。そのような所を観察した後は、動かしたり、ひっくり返した岩や石を元のように戻しておいてください。岩の上にも、横にも、無論下面にも、またその岩に被われていた下の海底にも、それぞれの生活に適した生き物が無数に生活しているのです。ひっくり返した岩をそのままにしておくことは、これら全ての生き物の生存に影響を与えるからです。

公園利用者へのマナー

 串本海中公園センターの海中展望塔は来観者に自然の海の中を見てもらうための施設ですので、一般のダイバーやスノーケラーは海中展望塔の観察窓からの視界にはいることは避けるべきです。また、串本海中公園センター地先のエリアを利用する場合、その沖をグラスボートが通りますので、事故防止のため、グラスボートの航路より内側を利用しなければなりません。


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