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終わりに
この時期、海中展望塔に集まっているメジナは丸々と太っています。入場者の多くはエサの食べ過ぎと思っているようですが、もうすぐ産卵の季節を迎えます。全長30 cmを越す大型の個体は2月になるとお腹のふくらみが目立ち、3月になると泳ぐのが大変じゃないかと思うほど大きくふくらみます。
メジナは海中展望塔でもっとも多く見られる魚で、海が荒れて透視度が3mくらいになっても塔のガラス窓から見ることができます。このメジナのおかげで営業を続けることができるので、海中公園の収益に大変貢献しています。ここのメジナたちは通常昼間は塔の周りに群がり、夜になると桟橋の周りにある消波ブロック付近に帰って休みます。そして朝になると出勤?してくるのです。大きなものはもう20年以上もここで生活しているので、串本海中公園センターにとっては社員のような存在です。
無遅刻・無欠勤で勤務成績の優秀なメジナたちも3月になると時々姿が見えなくなります。産卵場所は海中展望塔から離れた場所らしく、姿が見られなくなるのは集団で産卵のための下見に行ったのではないかと思われます。産卵が終わってお腹がペチャンコになるのは4月になってからですが、それまでは時々産休をとるのです。