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終わりに
4月17日には海岸に生えるトベラのつぼみが大きくふくらんでいます(写真 1)。一方備長炭で有名なウバメガシは既に開花しています(写真 2)。また外来種で、この地方では海岸の高台にある畑の防風のための生け垣に広く利用されているサンゴジュの花芽が大きくふくらんでいます(写真 3)。この日、今春初のアオスジアゲハの飛翔を見ました。
翌18日にはクロアゲハの初飛翔を、22日にはアサギマダラの初飛翔を観察しました。アオスジアゲハ・クロアゲハはこの春羽化したものですが、アサギマダラはハネがかなり痛んでいましたので、この冬を成虫で越冬した個体と思われます。月末の28日にはナガサキアゲハ♂の初飛翔を見ました。
5月初日の定期観察はその日に留守をする予定でしたので、4月30日に行いました。
クリとカキの新芽はみずみずしい葉を展開しています(写真4~5)。一方ウメの実は大きく育っています(写真 6)。さらにミカンは青々とした葉のみを茂らせています(写真 7)。
この日はトベラとシャリンバイが初めて花を開きました(写真 8~9)。またビワが小さな実を付けているのを発見しました(写真 10)。
5月2日には研究所横のウツギが開花しました(写真 11)。またコースのウメの木の根方にマムシグサが今年も不気味な花を咲かせました(写真 12)。さらに4月3日に開花をお知らせしたヘビイチゴが真っ赤な実を付けました(写真 13)。4月の報告で、紀南のウメが3月29日のヒョウで打撃を受けたけれど、観察している梅の実には被害のあとが見られないと書きましたが、この時期になって、梅の実の表面に多くの傷が見えるようになってきました(写真 14)。串本でも南部・田辺地方と同じように、ヒョウによるウメの被害があったようです。この日はまた、ハルゼミの初鳴きを聞きました。
この日、海中公園の駐車場のツバキの枝に非常に奇妙なものを見つけました(写真 15)。真っ白なマシュマロのようなもので、キノコの仲間ではないかと思い、キノコに詳しい新宮の南敏行さんに写真を送ってお尋ねしたところ、すぐに植物寄生菌類のツバキもち病菌であるとのご返事を頂きました。紀伊大島でも同じようなものが見つけられて、地方紙に出ていましたが、虫コブとみなしていたように記憶します。
3月27日にレストラン裏の芝生一面に咲いていたミヤコグサを紹介しましたが、1ヶ月以上も経った5月2日にもたくさんの花を絨毯のように咲かせています(写真 16)。
5月3日にはモンキアゲハとヒメウラナミジャノメの初飛翔を観察し、後者のみの撮影に成功しました〔写真 17~18)。6日にはミカンのつぼみが大きくふくらみ、クリの花塔が伸びて開花が近いことがわかります〔写真 19~20)。