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終わりに
8月中旬頃から、こちらでは本格的な夏が来たようです。8月22日にはセンニンソウの白い花が咲きました(写真1)。センニンソウは昨年も丁度8月22日に開花しています。ヤマノイモの風変わりな花が目に付くようになりました(写真2)。クリは本年はよく落果がつづき、イガの残りは少ないはずですが、数日前の強風で再びいくつかのイガが落ちました(写真3)。
翌23日にはゲンノショウコのような花が沢山咲いているのに気が付きました(写真4-5)。フウロソウ科であることは間違いありませんが、この仲間は最近外来種が多くて、はっきりしません。
先月8日にクマゼミとニイニイゼミの初鳴きを記録しましたが、本日(8月23日)夕刻に海中公園の裏山で、ヒグラシの初鳴きを聞きました。またこの日、観察コースでマムシを撮影しました。ちょっと遠くてわかりづらいのですが、顔をこちらに向けています(写真6)。もう少し近づいて撮影しようとしましたが、あっちを向いて逃げていってしまいました。
26日、ひっそりと咲くヘクソカズラを見つけました(写真7)。また初開花は随分早かったヌスビトハギがシーズンを迎え、あでやかな花序を展開しています(写真8)。28日には遅れていたミンミンゼミの初鳴きを記録しました。
9月1日は定期観察の日で、さらにこの日は秋の始まりの日です。ミカンとカキの実はそれなりに大きくなっています(写真9-10)。栗のイガは目の届くところでは発見できませんし、葉の茂り具合も何となく元気がないように見えます(写真11)。ウメは相変わらずよく茂っています(写真12)。またウメの枝の奥にはクサギの花が写っています。ちくちくするトゲをもつ葉で有名なイラクサに近縁のヤブマオが大きく茂って、例年通り特徴的な花を付けました(写真13)。また辺りに非常に甘い香りを漂わせるオニドコロの金色の鎖状の花が低木の枝にからみついています(写真14)。
9月1日にはツクツクボウシの初鳴きを記録しました。しかし周りはミンミンゼミの大合唱で、ツクツクボウシの鳴き声はミンミンゼミに圧倒されていました。
9月に入れば、一気に秋の気配が強まり、実りの秋を象徴するように、いろいろな植物の実が目立ちます。9月7日には、庭に植わっているサルスベリやトベラの実が大きくふくらみ(写真15-16)、コムラサキの鮮やかな実が目立ちます(写真17)。また畦ではイノコズチの種が私の服にひっつく準備を進めています(写真18)。
秋も進み、11日にはそこいら中で、クダマキモドキが不器用に飛んでいます(写真19)。また秋の彼岸に向けての出荷用のケイトウが真っ赤な花を付けて、しつけよろしく、畑の畝にきれいに並んでいます(写真20)。13日にはミンミンゼミとツクツクボウシが競って鳴いていましたが、クマゼミの鳴き声は既に聞こえませんでした。
これからは明月とお彼岸の行楽シーズンに入り、紀南にも多くの人が訪れることでしょう。今年11月にウガンダで行われる第9回ラムサール条約締約国会議で、串本海中公園地区を含めた串本のサンゴ群集が、ラムサール条約湿地に認定される予定です。陸の熊野古道の世界遺産と、海の串本のサンゴのラムサール条約湿地とで、海陸両方で自然と文化を護らなければならない地域となったわけです。