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終わりに
あけましておめでとうございます。
串本では去年の暮れから暖かい冬が続いています。これはどうも全国的な傾向のようで、季節はずれに早く花が咲いたという話題がわが国のあちこちでニュースになっています。
今年も相変わらず、串本海中公園付近の陸の上の自然の様子をお伝えしようと思います。
12月16日にはウメの花芽が枝に付いていますが、まだふくらむ様子はありません(写真1)。冬本番だというのに、クリの木にはまだ黄色くなった葉がたくさん付いています(写真2)。
それが暮れも押し迫った12月30日には、ウメのつぼみは大きくふくらみました(写真3)。クリの木も葉が全部落ちてしまっています(写真4)。また柿の木も葉が全くなくなっています(写真5)。ハッサクは相変わらず寒さに強く元気です(写真6)。2ヶ月ほど前に開花し始めたビワにも小さな実が見られます(写真7)。秋から冬は実りのシーズンです。野生なのか栽培種が逃げ出したのか、センリョウが赤い実を付けています(写真8)。またサルトリイバラの実もオレンジ色に色付きました(写真9)。
明けて元旦、この日に咲いている花を探しました。まずは珍しいものから、タチツボスミレ(写真10)、ミヤコグサ(写真11)、ヨメナ(写真12)、タチアワユキセンダングサ(写真13)、タイキンギク(写真14)、イソギク(写真15)、ハマダイコン(写真16)などがあり、そのほか写真は出しませんが、カタバミ、ムラサキカタバミ、ハルノノゲシ、ハマアザミ、コセンダングサ、オニタビラコが花を咲かせていました。またそのほかに栽培種としてはランタナ、スイセン、アロエが花盛りで、とても冬という感じのしないすばらしい元旦でした。わが国の元旦もあと100年もすればハワイのように花いっぱいのお正月ということになるのでしょうか。寒さに弱い小生にとってはまことにありがたいことですが、地球上のあまたの生き物たちにとって、特にその分夏が暑くなる点も考慮すれば、大変な問題が起こるような気がします。
さらに、海中公園の敷地内の樹木の様子を見ることにしましょう。まず、サクラの花芽は予想したよりも大きくふくらんでいます(写真17)。紀州の木であるウバメガシは少し新芽が出ているように見えます(写真18)。保護活動が行われ、ダイビングパークの横に植樹されたハマボウは枯れ枝を寒々と天に向かって伸ばしていて、その所々にまだ実が付いています。その中には充分に熟した種が地面に落ちて地中に潜り込む日をおそしと待っていることでしょう(写真19)。自然に生えていたり植栽されたりして、そこいら中に見られるトベラは照葉樹林の特徴的な葉を冬の日差しにいっぱいに広げています。所々にはまだ実が付いていて、パクッと開いた実の中は空のものと、中に赤い種がくっついているものがあります(写真20)。トベラは潮風に向かって元気に伸びる紀州の子供達のような感じのする木です。植え込みのシャリンバイは最近になって新しい枝を伸ばしたようです。黒々とした実を付けているのが見られます(写真21)。
1月4日には海中公園駐車場のツバキが初開花しました(写真22)。また、9日には梅が初開花しました(写真23)。この日、野辺ではオオイヌノフグリ(写真24)とホトケノザ(写真25)も初開花しました。暖かさに誘われてか、翌10日にはタチツボスミレも沢山咲き始めました(写真26)。となりにヤブツバキの花が落ちているのが見えます。この頃駐車場ではヤブツバキとスイセンが満開です(写真27-28)
1月13日、タンポポが初開花しました(写真29)。さらに最後の15日にはウメが沢山咲き出しました(写真30)。植物たちの様子では、串本の冬はもう過ぎて、これから暖かくなる一方のような気がします。さてこれから冬は巻き返しを図るのでしょうか。