あなたの登山ルート

山を畏れ、山に学び、山を楽しむ ~山・里・海の魅力あふれる屋久島~

屋久島山岳部の環境保全と、利用者の質の高い体験のために

世界自然遺産地域及び屋久島国立公園区域である屋久島の山岳部では、遺産登録後の登山者増加や利用集中から生じた課題への対応に追われてきました。このことを受け、平成28年から令和3年の期間、検討を重ね、令和3年度末に、先を見据えた能動的な保護管理によって、登山利用による自然環境への影響を抑制し、利用者に屋久島らしい質の高い利用体験を提供するために、「屋久島世界自然遺産・国立公園における山岳部適正利用ビジョン(屋久島山岳部ビジョン)」を作成しました。

屋久島の山岳部を、2名の登山者が足を止め、登山道の両脇にある大きなスギの木を見上げている様子。

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「登山を通じ、屋久島の山、人と自然のかかわりを知る」

屋久島は、黒潮が近くを流れる花崗岩質の島であること、また、その急峻な地形から、多量の雨が降り、島の中に海岸部の亜熱帯性気候から山岳部の冷温帯性気候まで日本の気候帯のほとんどが見られ、それぞれの気候に応じた自然植生が凝縮して垂直的に分布しており、山岳部では風雨に侵食され露出した花崗岩の巨岩や奇岩の直立や樹齢千年を超えるスギなどの巨木の天然林の広がりなど特異な自然景観が見られます。
この屋久島の地形や自然特性は、島に暮らす人々の意識にも大きく影響し、「岳参り」に代表されるように山に畏敬の念を抱き、信仰、崇拝の気持ちが残っています。
屋久島山岳部ビジョンは、これらの屋久島の山岳部の自然環境と人と自然のかかわりを山岳部の利用(登山道利用した一般的な登山)を通じて、未来に伝え残していくためにまとめられ、登山道を利用することで想定される体験の質を5段階に区分しました。

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