屋久島のウミガメ

ウミガメの里 永田浜について

永田浜でのウミガメ保全の取組等

永田浜は永田集落に位置する「いなか浜」、「前浜」、「四ツ瀬浜」の総称で、屋久島最大の砂浜です。この浜には毎年4月下旬から8月上旬にかけて多くのウミガメが産卵のために上陸し、7月上旬から9月下旬にかけてふ化した子ガメが海に帰っていきます。アカウミガメの上陸数においては日本全体の30~40%を占めており、北太平洋最大のアカウミガメの産卵地となっています。このため、ウミガメの保護上非常に重要な場所として、2002(平成14)年に霧島屋久国立公園に指定され、2005(平成17)年にラムサール条約湿地(注)に登録されています。屋久島自然保護官事務所では永田浜におけるウミガメの保護及びその産卵・ふ化環境の保全と、当該地域の適正な利用を目指して地域関係者と検討を進めています。

(注)ラムサール条約・・・国際的に重要な湿地及びそこに生息、生育する動植物の保全を促進することを目的とした国際条約です。

ウミガメと永田集落の人との関わり

かつて、ウミガメの卵は長寿の妙薬や妊婦の栄養源などの貴重なタンパク源として食料の一部とされていました。ただし「子ガメになる卵を残す」という配慮もなされるなど、ウミガメを保護しながらうまく付き合ってきたことがうかがい知れます。

ウミガメ保護の経緯

ウミガメ保護の年表
主な出来事
1973年

旧上屋久町が「上屋久自然保護条例」を制定
→罰則規定はないが、ウミガメの卵を食べる習慣は少なくなる。

1982年

町の委託により、一湊浜と永田浜の監視業務開始

1988年

鹿児島県が「ウミガメ保護条例」を制定
→ウミガメの捕獲及び卵の採取が禁止

2002年

永田浜が霧島屋久国立公園に指定

2005年

永田浜がラムサール条約湿地に登録

2006年

ウミガメが自然公園法に基づく指定動物に指定

2009年

「永田浜ウミガメ観察ルール」を指定

2019年

「エコツーリズム推進協議会ウミガメ保護利用専門部会」を設置

永田浜での取組

永田浜では無秩序な利用を控えてもらうための観察会や、ウミガメの行動、生態を把握するための調査研究が行われています。

5月1日から9月30日に永田浜へ訪れる方は「ウミガメ観察ルール」をご覧ください。

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