2050年のニッポンの姿 Ⅱ
公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり
早急に対策を打たなくてはいけない。富山市が目指したのは、公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトなまちづくりです。鉄道などの公共交通を活性化し、その沿線に住宅や商業施設、オフィス、文化施設などの都市機能を誘導するものです。
例えば、2007年にJR北陸本線や地鉄本線、路面電車、富山ライトレールなど19の公共交通の沿線に居住推進地区を設け、この地区内に住宅を建設する事業者や、住宅を購入する市民を助成しています。助成額は、都心地区内で共同住宅や戸建て住宅を購入した市民には1戸当たり70万円、公共交通沿線では同30万円です。市ではこうした施策を行うことで、公共交通沿線における居住人口を、市の人口の約3割(2007年)から約4割(2025年)にまで引き上げる目標を立てています。
公共交通の沿線に居住推進地区を設定

JR北陸本線や地鉄本線、路面電車、富山ライトレールなど19の公共交通の沿線に居住推進地区、さらに中央市街地に都心地区を設け、この地区内に住宅を建設する事業者や住宅を購入する市民を助成している。