種の保存法とは

特定国際種事業について(うみがめ科の甲)

事業として、うみがめ科の甲(背甲、肚甲、縁甲(ツメ)、端材、半加工品を示す。完成品は含まない)の国内取引(有償、無償を問わない譲り渡し)を、種の保存法において「特定国際種事業」と位置づけています。この特定国際種事業に該当する国内取引を行うには、事業者(法人及び個人)として、あらかじめ特定国際種事業の届出が必要です。

うみがめ科の甲は、種の保存法に基づき取引が規制されており、違反者には罰則があります。うみがめ科の甲の国内取引を事業として行う場合は事前の届出義務があります。事業の概要については下記をご確認ください。なお特定国際種事業届出簿は公開されます。

なお、全形を保持したうみがめ科の甲の譲渡し等を行う場合は、別途、その甲自体の個体等登録が必要です。

べっ甲でできた眼鏡やアクセサリーなど、すでに製品となっている完成品の国内取引は規制の対象外です。

規制対象
(甲・端材・半加工品)

様々なサイズの加工前のべっ甲。四角い水色のプラスチック製のかごに、模様の少ない加工前のべっ甲が20枚程度納められている。

規制対象外
(べっ甲製品の完成品)

べっ甲の櫛の写真:鮮やかなべっ甲色の櫛が3点並んでいる。櫛は長方形に近い半月型で、左側2点の櫛は明るいべっ甲色、右側1点の櫛はほかの2点よりもやや濃く、櫛の歯が茶に近い色をしている。著作権はPIXTAで転載不可。

特定国際種事業の概要

特定国際種事業者は、種の保存法に基づく義務等を守らなければなりません。概要は以下のとおりです。詳細は『特定国際種事業の手引き』にてご確認ください。

様式及び記載例についてはページ下部よりダウンロードください。

  1. 特定国際種事業の届出

    特定国際種事業を行おうとする者は、あらかじめ環境大臣及び経済産業大臣に届け出なければなりません。

    特定国際種事業届出書(様式第1)に必要事項を記入し、1通を届出先(経済産業省 製造産業局 生活製品課)に郵送してください。

  2. 取引記録(記載台帳)の記載と保存

    うみがめ科の甲の取引を行う都度、記載台帳(様式第4)に取引内容を記録し、これを5年間保存しなければなりません。

  3. 届出事項の変更又は廃止の届出

     届出の内容に変更があった場合又は事業を廃止した場合は、その日から起算して30日以内に環境大臣及び経済産業大臣に届け出なければなりません。届出の内容に変更があった場合は特定国際種事業届出事項変更届出書(様式第2)に、事業を廃止した場合は特定国際種事業廃止届(様式第3)に必要事項を記入し、1通を届出先(経済産業省 製造産業局 生活製品課)に郵送してください。

  4. 陳列・広告時の届出番号等の表示

    特定国際種事業に関して特定器官(うみがめ科の甲)等の陳列又は広告をするときは、その目的、場所、形態は問わず、以下の事項を公衆の見やすいように表示しなければなりません。

    (表示事項)

    • 環境大臣及び経済産業大臣から通知された届出に係る番号(以下、届出番号)

    • 特定国際種事業者の氏名又は名称

    • 特定国際種事業者の住所

    • 法人にあっては、代表者の氏名

    • 譲渡し又は引渡しの業務の対象とする特定器官等の種別(「うみがめ科の甲」と記載してください)

    ※陳列又は広告時の目的が、有償取引か無償取引かは問いません。また、店舗・露店・インターネット等の場所、表示 の様式・大きさ・媒体等の形態も問いません。なお、これらの事項の表示に関して特段の様式は定めていません。必要事項を記載の上、事業者各自で、陳列又は広告の様態に合わせて、公衆の見やすいように表示してください。表示の参考はページ下部のリンクよりご参考ください。

  5. 環境省及び経済産業省による報告徴収、立入検査の受け入れ

    環境大臣及び経済産業大臣の求めに応じて取引記録(記載台帳(様式第4))を提出する必要があります(以下、報告徴収)。報告徴収は、定期的なものの他、必要に応じて行う可能性があります。

    環境省及び経済産業省が、施設への立ち入りや書類等の検査(以下、立入検査)を行う場合があります。この場合、本立入検査を受認していただくとともに、質問等に適切にお答えいただく必要があります。

    ※特定国際種事業者届出簿:こちらのページの「特定国際種事業に関する様式等」(その他)に掲載しています。

特定国際種事業の手引き

様式一覧、よくある質問

上記ページ内に「改正種の保存法における象牙等に関するQ&A」を掲載しています。

特定国際種事業に関する届出先及びお問合わせ先

「種の保存法」改正について

平成29年(2017年)6月2日に、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(種の保存法)の改正法が成立し、平成30年(2018年)6月1日に施行されました。これにより、ぞう科の牙(象牙)に関しては特別国際種事業が新設されたため、特定国際種事業の対象はうみがめの甲のみとなりました。

この改正における具体的な内容は、以下のとおりです。

  1. 陳列・広告時の届出番号等の表示
  2. 事業者登録簿の公開

説明会で使用した資料(※)は、以下よりご覧ください。

(※)説明会で使用した資料に一部に誤記があったため、うみがめ科の甲に係る管理票・標章の事項及びその他軽微な修正をしております。