野生動植物の保全と持続可能な利用

条約の目的達成のための日本の取り組み(MIKEプロジェクト)

ゾウ生息国におけるゾウの保全と密猟対策を促進するため、ワシントン条約の下でゾウ密猟監視(MIKE: Monitoring the Illegal Killing of Elephants)プログラムが実施されています。MIKEは、ゾウ生息国や条約締約国による適切な管理及び法執行に関する政策決定に必要な情報提供を行うこと、及び、能力向上(ゾウの生息数及び違法捕殺件数のモニタリング、これらの情報を活用したより効率的な法執行、法的施策の強化等)を通じてゾウ生息国においてゾウ個体群の長期的管理を行うための行政能力を構築することを目標としています。

野生動植物の違法取引の抑止は、喫緊のグローバルな課題です。日本政府は,国際犯罪組織等による残虐な行為からゾウを保護するとの大義に深くコミットしており、ゾウ生息国における密猟対策への支援を重視しています。これまでも日本政府はMIKEプログラムを通じてゾウ保全のために、ウガンダのゾウの密猟を監視するレンジャーの監視施設の建設(2019年完成)や、モザンビークの野生動物法執行センターの建設(2020年完成)などの多岐にわたる支援を行っています。

ウガンダの施設引渡し式の写真:施設内でカメラに向かい関係者6名が笑顔を見せている。中央左寄にいるスーツを着た日本の代表者が中央右寄で白いシャツを着たウガンダの代表と立って両手を取り合っている。日本代表の左には半袖のコーカソイドの男性、さらに左には緑のベレー帽と制服を着たネグロイドの男性が立っている。中央のウガンダ代表の右側にはサングラスをかけた長袖シャツのネグロイドの男性が立っており、その右側にはイスに座りサングラスをかけたコーカソイドの女性が座っている。

ウガンダにおけるゾウ密猟監視施設の引渡式(於:クィーン・エリザベス国立公園、平成31年4月12日)

モザンビークの施設引渡し式の写真:会議室の長机を前に日本代表である男性とその左側にモザンビーク代表の男性が座り、日本代表が原稿を読み上げている。両者ともスーツを着ており、後の床に二国の国旗が立てられている。机の上には取材の記録用マイクがいくつか置かれており、背後の壁にはモザンビークの男性の肖像写真が飾られている。モザンビーク代表の左側には白いスクリーンパネルがあり、保全地域国家管理庁のロゴであるANACをかたどった緑のロゴが繰り返し並んでいる。

モザンビークにおけるゾウ密猟対策のための野生動物法執行センターの引渡式(於:マプト、令和元年7月11日)

東・東南アジア生物多様性イニシアティブ(ESABII)を通じた取り組みについては条約の目的達成のための日本の取り組み(ESABII)をご覧ください。