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6.地域脱炭素化促進事業計画の合意形成に係る地方公共団体実行計画協議会
本章では、事業者が地域脱炭素化促進事業計画について協議を行う地方公共団体実行計画協議会の運営や構成等について解説します。地方公共団体実行計画協議会の概要については第4章を御参照ください。
6-1.地域脱炭素化促進事業計画の合意形成に係る協議会の構成員
地域脱炭素化促進事業計画の認定を申請しようとする事業者は、計画策定市町村において協議会が組織されている場合は、認定申請の前に、協議会に当該事業計画を協議しなければなりません。
個々の地域脱炭素化促進事業計画に関する合意形成を行う場合、協議会の果たすべき役割は、地方公共団体実行計画の策定に係る協議会とは異なると想定されます。協議会の構成員や運営方法については、再エネの種類、事業の規模、事業が予定される地域の特性等を踏まえたものとするべきです。
表6-1に、想定される協議会の構成員を例示します。なお、個別事業の性質等によってはこの限りではないため、3-2-2.で洗い出した関係者、関係機関も参考に、地域の自然的社会的条件や事業の性質等を踏まえて適切な構成員を検討することが望まれます。
地域脱炭素化促進事業を行おうとする事業者が、事業計画を策定する段階において協議会を活用する場合、ワンストップ化の特例手続の対象となる法令の許可権者等である国や都道府県の担当部局が協議会に出席し、技術的知見の共有等を行うことにより、事業検討の早期の段階から、関係者における許可等の制度に対する理解増進を図ることも考えられます。ただし、当該許可権者等はあくまで関係法令に基づいて同意する立場であることから、協議会の構成員としてではなく、オブザーバー等の立場から情報共有を行うといった役割にとどめておくことが必要です。
表6-1 協議会の役割及び構成員(例)(計画策定市町村)
協議会の役割 |
構成員(例) |
---|---|
地域脱炭素化促進事業における協議 |
計画策定市町村内の関係部局(許可権者等を除く) |
※特例に関する許可権者等は、都道府県知事(温泉法、森林法、農地法、廃掃法、自然公園法の国定公園)、河川管理者(河川法)、環境大臣(自然公園法の国立公園)
なお、複数の地域脱炭素化促進事業計画について協議が必要な場合は、地域脱炭素化促進事業計画別に参加する地域コミュニティの代表者等を入れ替えて協議会を開催することや分科会を設置することなどが考えられます。
6-2.地域脱炭素化促進事業計画に係る協議会の運用方法
6-2-1.運営主体
協議会は、基本的には各計画策定市町村において組織・運営することになります。地方公共団体実行計画を策定する際に協議会を組織しているときは、当該協議会を活用することもできます。協議会を組織しておらず、既存の協議の枠組みの活用が効率的である場合には、既存の枠組みを利用して協議会を運営することもできます。
また、促進区域を複数の市町村が共同で設定した場合であって、事業者から複数の市町村にまたがる地域脱炭素化促進事業計画の認定申請が行われる場合は、同計画の協議に係る協議会も共同で開催することが考えられます。
6-2-2.協議会運営の方針
(1)協議会の公開の原則
協議会の運営に当たっては、地域住民やその他利害関係者に対して、協議プロセスや議論の透明性・公平性を確保することが重要です。このため、協議会は公開での開催、若しくは会議後に議事録を公開するとともに、その資料については、基本的に公開するべきです。
ただし、個別事業者若しくは個人の秘密に属する情報を取り扱う場合、希少な野生動植物の情報を取り扱う場合など、秘匿することが必要な情報については、一部非公開とするなど、慎重に取り扱う必要があります。また地域脱炭素化促進事業計画に係る協議会は、地域脱炭素化促進事業を行おうとする者から必要な情報を得て協議を進める必要があることから、協議会開催に際し、情報公開に対する方針について参加者の合意を得ることが重要です。
(2)協議会が定めること(例示)
協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定めることになっています。
協議会が定める事項としては、協議会の目的、会の構成員、役員、任期、事務局などを設定することが考えられます。当該協議会で協議する範囲を検討した上で、開催要領等を定めることが重要です。
(3)協議会のタイミング
協議会を開催するタイミングについては、地域脱炭素化促進事業計画の認定申請(変更認定の申請を含む。)が見込まれる時やフォローアップのための定期開催が想定されます。事業者から複数の市町村にまたがる地域脱炭素化促進事業計画の認定申請が行われる場合、それぞれの協議会の開催、ワンストップ化の特例に関する許可権者等の同意等のタイミングをあわせることが望まれます。
なお、開催の時期は事前に公表し、地域住民その他の利害関係者に周知することが考えられます。