20のチャレンジ
沖縄県宮古島市
■暖房度日地域区分
■パッシブ地域区分
※ 宮古島市はパッシブ地域区分対象外です。
■提案概要
市街地型と郊外型の2タイプ建設する。市街地型は、商店街の裏手の区画整理地区内にある公園予定地の一部を利用するもので、間口が狭く、奥行きのある街中典型から同様な敷地を公園予定地の角地に再現し、市街地型環境共生住宅プロトタイプの設計を試みる。
郊外型は、農業地区で高齢者の多く住む地域でもあり、二世帯住宅のニーズの高い地域でもある。農家・二世帯住宅の伝統的住宅を環境共生型住宅の視点で、再検討を試みる。
■地域の紹介文
平成17年10月の5市町村合併により人口約5万5千人。6つの島から構成され、地層は隆起珊瑚礁を母岩とする琉球石灰岩からなり、全体がおおむね平坦で最高地点でも115m。山や河川がなく生活用水等のほとんどを地下水に頼っている。
気候は高温多湿の亜熱帯性気候に属し、年平均気温23,3℃、年平均湿度79%、年平均降水量は約2,019㎜を超える。夏季の強烈な日差しと、風速80mを越える最大瞬間風速を記録した台風の常襲地帯でもある。
平成20年3月31日「エコアイランド宮古島宣言」
平成21年1月23日「環境モデル都市認定」
■コンセプト
エコアイランド宮古島のエコハウス
1.「カスタマイズしやすい家」
2.「巣離れを促す家」
3.「関係性を育む家」
4.「安心のある家」
5.「心地よい家」
6.「気づく家」
7.「環境共生の家」
8.「身の丈にあった家・長寿命の家」
■予定地の緯度/経度
市街地型
北緯 24度 48分 13.982秒(24.803884)
東経 125度 16分 50.836秒(125.280788)
郊外型
北緯 24度 43分 51.063秒(24.730851)
東経 125度 21分 31.718秒(125.35881)
建設地 (市街地型)
建設地航空写真(市街地型)
建設地周辺(市街地型)
建設地 (郊外型)
建設地航空写真(郊外型)
建設地周辺(郊外型)
■計画提案
- ◇タイトル
- すだ~す・うむやす家(や~)(涼しく・安心・快適ハウス)
- 設計者
NPO蒸暑地域住まいの研究会
- ◇ここがポイント
- ○地域性
強烈な太陽と台風を友として豊かに暮らす家 - ○環境性
- 市街地型:花ブロックと壁の緑で日射遮蔽。台風に強いRC造
- 郊外型 :伝統的な赤瓦の景観と深い庇。伝統木造とRCの混構造
- ○ライフスタイル
- 市街地型:街に開かれた人が集まりやすい家
- 郊外型 :多世代同居で地域の集まりの核
◇設計主旨
宮古島市のエコハウスは、街の中心地に建つ「市街地型」と農村部の「郊外型」の2棟です。
「市街地型」は旧平良市の商店街裏手にある区画整理地区内の公園予定地の一部を利用するものです。
敷地の形状は周辺に多く見られる間口狭く奥行きの深い、いわゆるうなぎの寝床型とし、RC造で街中の典型的な住まいを提案しました。
一方の「郊外型」は旧城辺町友利集落の屋敷跡を再利用するものです。高齢者の多く住む、この地域は、二世帯住宅のニーズの高い地域でもあります。
宮古島にもともと在るRC造と木造沖縄赤瓦葺き混構造を基本とし、母屋と離れをRC造の軒でつなぎ、半戸外空間の快適さを在来型に加えています。
台風の常襲地である宮古島では、耐台風型の住まいのシェルター性がまず第一に求められるところです。しかしそのことがアメニティー性をはばむことがないよう、家屋の内と外の中間に緩衝空間を設け、安全な空間の開放性を考慮し、蒸暑地域の住まいの典型の設計を試みました。
■工事中(市街地型)
南側外観(3月8日撮影)
北側外観(3月8日撮影)
東側外観(3月8日撮影)
■工事中(郊外型)
南側外観(3月10日撮影)
内部(3月10日撮影)
北側外観(3月10日撮影)