20のチャレンジ
山梨県山梨市
■暖房度日地域区分
■パッシブ地域区分
■提案概要
JR山梨市駅前に木造2階建てのモデル住宅を建設する。寒暖の差が激しい気候のなかでもエアコンを頼らずに年間を通じて快適に過ごせるように、太陽熱や風通しによる温度調整の可能性を最大限に引き出す構造と木質バイオマス等の地産エネルギーを活用した住宅とする。また、家庭菜園の設置等により、次世代型のライフスタイルを実践できる住宅を目指す。
■地域の紹介文
本市は、甲府盆地の東部に位置し、笛吹川沿いのなだらかな斜面や南部の平坦地には葡萄・桃などの果樹園が広がり、美しい景観を形成している。南部にはJR中央線の2駅を中心に市街地が形成されている。 また、面積の8割が森林であることや果樹栽培から発生する剪定枝など木質バイオマスを柱とした新エネルギーの導入を進めており、市全域をフィールドに次世代エネルギーパーク計画の認定を受けている。
建設予定地は、山梨市駅の南側、徒歩2分の位置にあり、150m西側には笛吹川が流れている。対岸には市民の憩いの場となっている万力公園がある。
■コンセプト
山梨市の自然の恵みを肌で感じる、未来につながる次世代型ライフをめざして、家族のつながりや健康にも配慮したエコハウスを建設し、子育て支援、交流や学習などに活用しながらPRします。
■予定地の緯度/経度
北緯 35度41分11秒(35.686389)
東経 138度40分57秒(138.6825)
建設地
建築地(西側)
建築地(北側)
■計画提案
- ◇タイトル
- 自然の恵みと暮らす家
- 設計者
雨宮秀記・星野正男
(自然の恵みと暮らす家設計業務共同体)
- ◇ここがポイント
- ○地域性
盆地の風土気候に対応する空間デザインと地域の資源・建材等の有効利用 - ○環境性
エコ技術の簡易なところから高度な技術までをそれぞれの取り組み意識に合わせマイハウスに落とし込める工夫 - ○ライフスタイル
家族相互のコミュニティとエネルギー効率の良い住まい方の提案
◇設計主旨
寒暖の差が激しい山梨市の気候において、自然の恵みをできるだけ多く取り込み年間を通じ生活しやすい温度設定を試みた設計としている。
夏については、風通し、換気といった空気の動きを考慮した配置を心がけた設計としている。冬については、太陽光、太陽熱、地元山梨産のペレットを燃料とするペレットストーブを中心に自然の恵みを活かしたシステムにより暖房及び給湯を考えている。間取りについては、生活の主体がエコハウスの中心に来ることと、オープンスペースによる家族の生活感が常に感じられる設計となっている。
また、県産材や葉枯らし材といった環境に配慮した木材や雨水利用の水瓶には地元ワイン樽を使う工夫をしている。
■工事中
上棟写真
ボード貼の内観写真
外壁下塗り状態の外観写真