20のチャレンジ

■暖房度日地域区分

暖房度日地域区分

極寒地域、1地域、2地域、3地域、4地域、5地域、6地域

■パッシブ地域区分

パッシブ地域区分

い地域、ろ地域、は地域

■提案概要

多くの公共施設がある市の中心市街地に木造2階建てのモデルハウスを建設。小水力発電施設と一体化した自然エネルギー自給率の高いエコハウスとすると共に、雨水の高度利用、市内事業者が開発した材料等を活用し、小水力発電施設と連携して地球温暖化対策に係る環境学習拠点としての活用を図る。

■地域の紹介文

山梨県の東部に位置する本市は、富士山の伏流水を源とする水が清冽で豊富であり、古き面影を残す城下町である。市の面積の85%が緑に覆われた山林が占め、周囲は1,000m級の山々に囲まれた山間の中心地の谷村町に本市にふさわしいエコハウスを建設する。

本市の第5次長期総合計画に、人と自然が共生する環境のまちづくりを位置付けており、省資源、省エネルギー対策、自然エネルギーの導入の促進に積極的に取り組んでいる。この代表である小水力発電のまちにふさわしいエコハウスの整備と普及に努める。

■コンセプト

小水力発電のまちの「エコハウス」
1. 小水力発電施設との一体化
2. 水の循環サイクルとの一体化
3. 森林再生に直結
4. 地域素材の活用
5. 長寿命化を可能
6. リユース、リサイクル、廃棄処理しやすい
7. エコな暮らしをトータルで支える

山梨県都留市
小水力発電のまちの「エコハウス」普及構想が
選定されました!
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■予定地の緯度/経度

北緯 35度33分03秒(35.550833)
東経 138度54分18秒(138.905)

Google Maps(地図)はこちら
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建設予定地
建設地

建設予定地周辺
建設地周辺

建設予定地航空写真
建設地航空写真

■計画提案
  • ◇タイトル
  • 自然との調和 人との調和 地域との調和
  • 設計者
    奥村一利(株式会社馬場設計)
  • ◇ここがポイント
  • ○地域性
    富士の北麓で育まれた地域の伝統・自然建材の活用
  • ○環境性
    自然との調和、人との調和、地域との調和
    ~小水力発電と
     「風林火山」の自然エネルギーの活用~
  • ○ライフスタイル
    エコを見てさわって感じられる家
    ~エコライフスタイルの発見・気づき~

◇設計主旨

都留市は富士北麓に位置する自然豊かな学園の城下町です。富士の麓で育まれた伝統・自然素材・地域性を活かした伝統手法や地域素材、自然エネルギーを活用したエコハウスの設計を行いました。また、都留市では、エコハウスの設計コンセプトを都留文科大学生や一般公募市民、NPO、民間事業者や関係者等約50人で組織する「都留市エコハウス推進地域協議会」においてワークショップ形式で協議を行い、その提案事項を設計に最大限に反映させています。まず、建材では、富士山の溶岩を外壁材に使用する「溶岩サイディング」や、県産材や市内市業者で開発した「複合型活性炭ボード(間伐材や松くい虫の被害木から作った炭が原材料)」等の導入等、富士北麓の豊かな自然特性を活用し、地産地消や森林再生の推進に大きく貢献します。
また、都留市は古くから「郡内織」を中心にした織物産業が発展しており、養蚕型民家の切妻や郡内縞等の伝統的手法を用いて、郡内地方の風土・文化を積極的に取り入れています。
一方、都留市は「小水力発電のまち」として全国から注目を集めています。小水力市民発電施設「元気くん1号」及び今後建設する「元気くん2号、3号」で発電した電力の一部をエコハウスで使用するとともに、「風林火山の自然エネルギー」(風:風力、林:木質バイオマス、火:太陽光、山:水力)の利用を軸に、自然エネルギー自給率が高く、「自然との調和、人との調和、地域との調和」が図れるエコハウスとなるよう、  設計を行いました。また、エコハウスのシンボルとして「元気くん」のミニチュアを設置し、小水力発電システムの「見える化」を図り、小水力発電を全国に発信していきます。
これらの地域性・環境性等を反映させた都留市のエコハウスを、「エコハウスの普及・啓発のモデルハウス」という目的に加え、エコハウスを訪れる人に「エコを見てさわって感じられる」ことにより、エコライフスタイルの発見や気づきがある環境教育の場にもなるよう設計を行いました。エコハウスを都留市で進めている「エコタウン構想」の拠点として、地域住民や大学生等の交流の促進や市外からの来訪者に対し都留市の取り組みの発信を行っていきます。
今後も協議会等において「小水力発電のまちのエコハウス」の普及・活用方法について協議し、普及拡大を図っていきます。

計画提案

計画提案

計画提案

計画提案

■工事中

建物正面から撮影。1階外装は溶岩サイディングを使用。(2月26日撮影)
建物正面から撮影。1階外装は溶岩サイディングを使用。(2月26日撮影)

玄関から撮影。山梨県産材を使用し、内装は漆喰塗。(3月9日撮影)
玄関から撮影。山梨県産材を使用し、内装は漆喰塗。(3月9日撮影)

建物東側から撮影。外溝工事では溶岩を使用。今後水車を設置。(3月9日撮影)
建物東側から撮影。外溝工事では溶岩を使用。今後水車を設置。(3月9日撮影)

■完成

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1階外装は溶岩サイディング使用。庭には小水力発電水車を設置。
1階外装は溶岩サイディング使用。庭には小水力発電水車を設置。

建物正面に甲州ぶどう棚、屋根にはOMソーラーパネル等を設置。
建物正面に甲州ぶどう棚、屋根にはOMソーラーパネル等を設置。

1階リビングにはOMソーラー、薪ストーブ、蓄熱タイル等を設置。
1階リビングにはOMソーラー、薪ストーブ、蓄熱タイル等を設置。

ライトウェルに配慮した吹抜。木材は山梨県産材、内装は漆喰塗。
ライトウェルに配慮した吹抜。木材は山梨県産材、内装は漆喰塗。