夏の花
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2015年08月07日東京・北の丸公園露場(ろじょう)のご紹介
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北の丸公園内に東京都心の気象観測点が設置されているのはご存じでしょうか?
先日、東京都心部で観測された猛暑日(最高気温が35℃を超えた日)の連続日数が記録更新されたことを受け、この数日、テレビのニュースや天気予報等でもちょくちょく紹介されているので、季節の話題としてご存じの方も多いかもしれません。
写真:北の丸公園内に設けられた東京管区気象台の地上気象観測施設「東京・北の丸公園露場(ろじょう)」の全景
写真左上:積雪計(レーザー光を発射して積もった雪の深さを測ります)
写真左下:感雨器(上部のセンサーに雨や雪が付くと電気が流れ、雨や雪が降っていることが分かります)
写真右上:温度計・湿度計(通風筒内に電気式温度計、電気式湿度計が入っています)
写真右下:雨量計(降雨時に中のますがシーソーのように交互に動きその回数で降水量を測ります)
施設の周りには、生物季節観測に用いられる指標植物も数種類植えられており、藤棚ではノダフジの花が炎天下で風にそよいでいました。
サンゴジュの実は赤く色付き始めています。
ヤマハギも小さな花をたくさん咲かせていて、弓なりにしなった枝のアーチの上では、蝶々(ツマグロヒョウモン)がのどかに羽を休めていました。
北の丸公園の露場は、来園者が気軽に見学出来るように、見学用の通路や観測データの表示施設も整備されています。また、北の丸公園の最寄り駅の一つである竹橋駅から歩いて数分の距離にある気象庁には、「気象科学館」が併設されています。
北の丸公園にお越しの際は、東京の気象観測地点である露場や気象科学館にも立ち寄られては如何でしょうか。
※観測データについては、気象庁東京管区気象台にお問い合わせください。
※露場を含む北の丸公園内でのメディア撮影や取材等は、気象庁東京管区気象台の承諾を得た上で、公園管理事務所(皇居外苑管理事務所北の丸分室)への撮影等許可申請が必要です。
2015年07月23日ムクゲの花が見頃です
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北の丸公園で、ムクゲの花が見頃を迎えています。
ムクゲは、暑さで花が少なくなる夏の間も次々と美しい花を咲かせ続けるため、お家の庭木やベランダに飾る鉢花として一般の家庭でも親しまれている花です。公園や高速道路などの公共空間の緑化材料としても広く使われており、夏の風景を彩る代表的な花の一つです。
朝顔やツユクサなどと同じで、一輪の花は朝開いて夕方にはしぼんでしまう"一日花"ですが、暑さに負けず夏の間中、次々と花を咲かせ続けます。
いろいろな園芸種が普及していますが、代表的な一重咲きの品種に比べ、八重咲きの品種は一段と華やかな印象。きびしい真夏の日差しの中で、元気いっぱいにほほえみかけてくれているみたいです。
夏の公園へお出かけの際は、熱中症対策と虫除けをしっかりと準備してお出掛けください。
2015年07月14日タマアジサイの咲く場所へ
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千鳥ヶ淵や北の丸公園をぐるっと巡る「千鳥ヶ淵さんぽみち」のコース沿いで、タマアジサイが咲いていました。
タマアジサイは、他のアジサイが終わりを迎えようとする7月から一つ一つ咲き続け、秋までその花を楽しむ事ができ、名前は「玉」のような蕾の形に由来します。
名前の由来の「タマ」のような愛らしさの蕾
蕾が割れて中から花が顔を出してきました!
外側から花が伸び、真ん中のタマの中にはまだ更に花が隠れています。
花が少なくなるこの時期、タマアジサイの花粉は虫たちにとっては大変なごちそうです。次々と訪れる虫たちは美しい装飾花には目もくれず、花粉をたっぷり蓄えた小さな小さな'"本当の花"に夢中です。
東京では気候が暑すぎるため、残念ながら株全体の花が一斉に咲くことはなかなかありませんが・・・、あじさいが美しいことでよく知られる箱根地域などでは、タマアジサイもたくさん自生しており、夏の間中、まん丸い蕾や清楚な花を株いっぱいに咲かせた避暑地ならではの涼しげな風景をそこかしこでご覧いただくことができます。この夏、涼を求めてタマアジサイが咲く場所を訪ねては如何でしょうか。
2015年07月08日ヤブカンゾウがお出迎え
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重要文化財に指定されている旧江戸城清水門をくぐり、北の丸公園内に入った斜面で、ヤブカンゾウの花が出迎えてくれました。
原産の中国では「ワスレグサ」とも呼ばれ、花が憂さを忘れるほど美しいという説と、その味が心配事を全て忘れるほど美味しいという説が有ります。
これは別の場所で撮った写真ですが・・・、間近でみると野の花とはとても思えない、目を見張る程の豪華さです。
遠くにぽつりぽつりとヤブカンゾウが咲いている風景は、皇居のお濠をぐるりと囲む堤塘や、中央線の車窓から見える外堀沿いなどでも目にすることが出来ますが、北の丸公園周辺では近くでみられる場所がごく限られるため、間近に観察できる群落は野の花好きにとって貴重な存在ですね。
ヤブカンゾウのあでやか姿は日本最古の和歌集である万葉集にも詠われ、古来から人々を癒やしてくれる花として親しまれており、この時期に各地の人里を訪れると、日々の暮らしの中で大事に守り継がれてきた花に彩られた何気ない日本の風景を目にすることが出来ます。
「わが紐に付く香具山の 故りにし里を忘れむがため」(わがひもにつくかぐやまの ふりにしさとをわすれむがため)
大意:この花を着物のひもにつけておくと嫌な事を忘れさせてくれるそうだ (大伴旅人 万葉集)
2015年06月23日珊瑚のような赤い花
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北の丸公園の外周部、竹橋駅から工芸館に向かう代官町通りの歩道沿いの植え込みで、サンゴシトウの花が咲いていました。
沖縄県の木としてよく知られる「デイゴ」の仲間で、耐寒性の強いアメリカデイゴとエリスリナ・ヘルバケアの交配種としてオーストラリアのシドニー植物園で作出されたと伝えられる、ダイヤ形の葉と、赤い珊瑚のような色鮮やかな花が特徴のマメ科の花木です。
一番花のみごろは過ぎましたが、しばらくすると2番目、3番目の花穂が伸びはじめ、休み休みですが、夏の間中、特徴的な花を楽しめます。
2015年06月19日蓮の花咲く水辺(皇居牛ヶ淵)
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皇居のお濠の一つ、「牛ヶ淵」でハスの花が咲きはじめました。
多くの方々が行き交う九段下駅から北の丸公園の入り口方面に向かう上り坂(靖国通り)からは、四季折々に変化する牛ヶ渕の眺望がお楽しみいただけます。
蓮の葉などの水草が覆い被さるように茂る牛ヶ渕の眺望はこの季節の風物の一つですが、これらの水草もかつて放されたソウギョなどの外来魚の影響で一時ほとんど失われたとされ、お濠の保全対策の一環として行われている様々な取り組みにより、濠の底に貯まっていた泥の中に埋まっていた昔の種(埋土種子)が発芽し、長い時間をかけて徐々に復活したものと伝えられています。
残念ながら、ハスの花が間近に眺められる場所は牛ヶ淵にはありませんが、ちょっと立ち止まって、小さなデジタルカメラで拡大してみると、葉の間にはまん丸い蕾がたくさん控えている様子がみえました。
一輪のハスの花は、午前中に開き午後には閉じるをくり返し、咲きはじめて4日ほどで散ってしまいますが、たくさんのつぼみをつけ、夏の間ぽつりぽつりと咲き続けます。
皇居牛ヶ渕の「蓮の花咲く水辺」は、ホタルに代表される都会に残された貴重ないきものたちを育む大切なゆりかごの一つです。みんなでそっと見守ってくださいますよう、お願いします。
2015年06月10日シナノキが咲いています
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北の丸公園では、管理事務所東隣の園地(通称見本園)で、シナノキの花が咲いています。
1センチほどの小さな淡黄色の花が集まって咲いています。
名前は枝がよくしなう(曲がる)ので「しなう木」からきていると言われます。
花房に、葉っぱとよく似た苞が一枚あるのが特徴です。
2015年06月05日6月の花便り
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6月を迎えた北の丸公園では、花たちも夏の装いに衣替えをはじめました。
サツキの色彩は、ツツジより力強く鮮やかな印象です。
池に映るサツキ
アジサイ
ガクアジサイ
ムラサキシキブ
クチナシ
キョウチクトウ
サンゴジュ
ネズミモチ
オオバイボタ
ビヨウヤナギ
ホタルブクロ
ネムノキ
2015年06月04日花菖蒲の咲く頃に
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北の丸公園の「下ノ池(工芸館側の池)」にかかる橋のたもとで、白い紫陽花が開き始めました。
池の奥に設けられた四角い浮島では、花菖蒲が涼しげに咲いています。
この浮き島は、水辺の環境を都会に残る貴重ないきものたちの生息場所や、環境学習の場として活用するためのビオトープ施設として試験的に設けたもののため、花を愛でるには少し遠い位置に浮かんでいますが、下ノ池付近ではイトトンボなど水辺のいきものも観察できます。
浮島に植えられた花菖蒲の根元をよく見ると、カイツブリの赤ちゃんたちを発見しました!
北の丸公園では毎年カイツブリが繁殖しており、今年は4羽のヒナが育っています。
少し目を離したすきに見えなくなったのでびっくりしましたが、もうちゃんと潜ることも出来るようになっていました。
浮島がお気に入りのカルガモも、カイツブリの赤ちゃんたちが気になっているご様子・・・。
キュルルルル・・・「さー冒険の始まりだよ」、親鳥の鳴き声を合図に家族みんなで中ノ池を目指して泳ぎ出しました。
芝生広場に面し、隠れ場所の少ない中ノ池の広い水面は、カイツブリの赤ちゃんたちにとって危険がいっぱい。
どうか、みんな元気に成長してくれますように。
昨日(5月5日)は、二十四節気のひとつ「立夏(りっか)」でした。暦の上ではこの日を境に夏がはじまるとされ、よく晴れた日には初夏を思わせるような強い日差しが降り注ぎます。
<キビタキ>
強い日差しを遮るように、美しい青葉を茂らせている北の丸公園の雑木林には、夏の訪れを告げるキビタキが今年もやって来ました。キビタキは北海道から九州まで日本各地の低山から山地にかけて渡来する夏鳥のひとつです。
幸せを運ぶ黄色い小鳥としても知られるキビタキは、福島県のシンボルキャラクター"キビタン"として、花の王国ふくしまキビンタンスタンプラリー2016(3月19日から6月30日)などで大活躍しています。
北の丸公園では、初夏の訪れとともに咲く里山や庭先の花々も開き始めています。
<エゴノキ>
<ヤマボウシ(山法師)>
<セイヨウシャクナゲ(西洋石楠花)>
<カルミア>
<ガマズミの花>
<ピラカンサの花>
<アズマヒキガエルの成体(上陸したての仔ガエル)>
北の丸公園の池で生まれ育ったアズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)たちが、ついに成体(仔ガエル)への変態を果たし、森を目指して一斉に上陸をはじめました。上陸したてのアズマヒキガエルは、小指の先ほどの大きさしかありません。繁殖可能な成熟した大人のカエルになるには三年以上かかるとされており、厳しい生息環境の中でさまざまな試練を経て、産卵に戻ってこられるのはそのうちの僅か3%以下といわれています。
北の丸公園でアズマヒキガエルの卵やオタマジャクシ、成体(仔ガエル、親ガエル)を見つけても、むやみに捕まえてどこかに持ち出したり、どこかに放したりせず、生まれた場所で生きられるよう、みんなでそっと見守ってあげてください。「採らない」こと、「放さない」ことの重要性をみんなが知ることが、野生のいきものを守るはじめの一歩です。
立夏(りっか)とともに水辺を離れ、森の中でひっそりと命を受け継いできたいきものたちを守るために。
北の丸公園の最寄り駅について
北の丸公園最寄り駅の利用案内は、各駅(九段下駅(都営地下鉄新宿線、東京メトロ東西線・半蔵門線)、竹橋駅(東京メトロ東西線)、神保町駅(都営地下鉄三田線、都営地下鉄新宿線)、東京メトロ半蔵門線)順不同)へお問い合わせください。
北の丸公園周辺の文化施設の利用案内
近隣の文化施設等の開館・開園状況等については、各文化施設等(国立公文書館、科学技術館、日本武道館、千代田図書館、千鳥ヶ淵緑道、千鳥ケ淵戦没者墓苑、しょうけい館(戦傷病者史料館)、昭和館、東京国立近代美術館及び工芸館、皇居東御苑、三の丸尚蔵館、千鳥ヶ淵ボート場順不同))へお問い合わせください。
☆国立公文書館では、4月2日(土)から5月8日(日)まで、平成28年春の特別展徳川家康―将軍家蔵書からみるその生涯―(入場料無料・会期中無休)が開催されています。詳しくは国立公文書館にお問い合わせください。