ぐぐるプロジェクトでは、風評被害をなくしていくための視点として
「風評加害を生まない」を掲げ、取組を進めています。
「風評加害」の多くは、誤解や偏見から生まれており、それは、大切な人を守りたい気持ちがもととなっているケースも多く見られます。
あなたやあなたの身近な人を含め、悪意なく無意識のうちに誰かを傷つけてしまう可能性は誰にでもあります。
放射線によって福島で生まれる子どもたちに遺伝影響があると誤解している人が現在も全国で4割にのぼり、
それが福島の子どもたちを傷つけてしまうという懸念から、このプロジェクトは始まりました。
正しい情報を知ることで誤解を解消することが風評加害者となることを防ぎ、風評被害をなくすことにつながると私たちは考えています。
東京電力福島第一原子力発電所の事故が起こった2011年当時は、放射線による健康影響や生まれてくる子どもたちへの影響について、懸念を持つ方が多くいました。
10年以上が経過した現在までに、国連科学委員会の報告書(※)による「放射線被ばくが直接の原因となるような将来的な健康影響は見られそうにない」との見解など、不安の解消につながる様々な調査や報告結果が出ています。
しかし、“放射線”のニュースは一般になじみが薄いため、古い情報を持ったまま事故後の健康影響について不安を持ち続けている方もいます。
現代においては、デマや風評にまどわされてしまうリスクを避けるためにも、多様な媒体から日々発信される情報をただ受け入れるのではなく、これらを読み解く力も求められています。
そのため環境省は2021年にぐぐるプロジェクトを立ち上げ、情報を読み解く力や判断力を身につけるための取り組み、科学的知見に基づく情報の発信などを行っています。
一人一人が放射線の健康影響と福島の“今”を知ることで不安や風評をなくしていき、被ばくをした方々の健やかな暮らしにつなげていきたいと願っています。
※ 原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)2020年/2021年報告書
ぐぐるプロジェクトは持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の関連する目標のうち、「3.すべての人に健康と福祉を」、「10.人や国の非平等をなくそう」、「11.住み続けられるまちづくりを」、「16.平和と公正をすべての人に」の4つを掲げて展開しており、ロゴにもその色が反映されています。
ぐぐるプロジェクトは以下の末尾の三文字をとっています。
“ぐぐるプロジェクト”は、「知る」「学ぶ」「決める」「聴く」「調べる」の5つのテーマで取り組んでいきます。
環境省は6月19日(月)、島耕作氏を招いて令和5年度のぐぐるプロジェクトのキックオフミーティングを開催。冒頭、小林環境副大臣より今年度のコンセプト「風評加害を生まない」の発表及びラジエーションカレッジ2023公募課題の発表を行い、今年度の作品募集を開始しました。
放射線の健康影響に関する情報発信を展開する“ぐぐるプロジェクト”(環境省事業)は、令和5年度の活動の総括にあたるぐぐるプロジェクトフォーラムを令和6年2月29日(木)に福島市にて開催しました。
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