令和5年度 フォーラム

令和5年度 フォーラム

~環境省 ぐぐるプロジェクトフォーラムを福島市で開催~
福島の今を知って欲しい、登壇者から熱いメッセージを発信!
ラジエーションカレッジ各部門優秀賞受賞者も表彰

環境省が進めている放射線の健康影響に関する情報発信を展開する“ぐぐるプロジェクト”は、今年度の活動のまとめにあたる「ぐぐるプロジェクトフォーラム」を2月29日(木)にとうほうみんなの文化センター(福島県福島市)で開催しました。

第1部

フォーラムの第1部ではラジエーションカレッジ公募のプレゼン部門、プレゼン部門フリースタイル、グラフィックアーツ部門、ショート動画部門、ドラマ企画部門の各部門の優秀賞の表彰式が行われました。今年度も全国から32点の応募があり、総勢54名が参加しました。厳正な審査の結果、優秀賞が決定し、プレゼン部門は該当なし、プレゼン部門フリースタイルでは高橋彩乃さん(会社員)、グラフィックアーツ部門では山本悠生さん(東北福祉大学)、ドラマ企画部門では安藤未菜美さん(慶應義塾大学)、ショート動画部門では武木田樹さん、今井那々羽さん、吉野潤さん、北田直也さん(ビジュアルアーツ専門学校)のグループ作品が受賞しました。なかでも、高橋彩乃さんは令和3年度、令和4年度に続いて3年連続の入賞を果たしました(昨年度までは大学生で受賞)。

令和5年度ぐぐるプロジェクトフォーラム第1部

令和5年度ぐぐるプロジェクトフォーラム第1部

優秀賞受賞者
プレゼン部門
該当なし
プレゼン部門フリースタイル
高橋彩乃さん(会社員)
グラフィックアーツ部門
山本悠生さん(東北福祉大学)
ショート動画部門
武木田樹さん、今井那々羽さん、吉野潤さん、北田直也さん(ビジュアルアーツ専門学校)
ドラマ企画部門
安藤未菜美さん(慶應義塾大学)

第2部

続いて第2部では「ぐぐるプロジェクトの在り方を考える」をテーマにしたディスカッションが行われ、「福島の今」について観光、農業、保健、医療など様々な立場から報告がありました。

登壇者からの報告で共通していたのは「震災当時からしばらくは風評や不安の声などが聞かれていたが、今県民からそうした声はあまり聞かれない」ことでした。しかし福島県外では今の福島の情報が伝わっていないことによる不安はまだあることや、県内でも小中学生の世代では震災・事故を知らない世代となり、放射線教育の必要性を訴えていくためには、当時のことを知る人が次の世代へ伝え続けていくことが必要との意見が述べられました。

風評や誤解は減ってきているとの話があった一方で、毎年実施している放射線の健康影響に関する意識調査の結果では、前年度と比較して誤解の割合が増える結果となりました。この原因を探るため、大阪大学の大竹文雄特任教授の研究室に協力をいただき、その調査結果が発表されました。大竹特任教授は「表現の工夫や行動経済学の知見を入れた上で正しい情報を提供することで、健康影響の認識が変化することが分かった。さらに効果を高めるために情報発信の頻度を高めてみてはどうか」と調査結果の分析を解説しました。

まとめとして登壇者からは、「風評加害者とならないために私たち自身が身近な人に影響を受けやすいこと、わたしの行動は周りにも影響があると認識し、私たち自身の発信で正しい情報を持っている仲間を増やし、関心を持ってもらうことが大切である。一遍には無理かもしれないが、じわじわとファンを広めていけたら」との意見があり、支援してくれる数の多さだけでなくその質も向上させることが大切であると締めくくりました。
これを受けて神ノ田昌博環境保健部長は「現在、Webや動画、交通広告など集中的に広報活動を展開しており、今後も正しい知識や正しい情報を伝えていく努力を進めていく」と次年度への決意を述べました。

令和5年度ぐぐるプロジェクトフォーラム第2部

令和5年度ぐぐるプロジェクトフォーラム第2部

登壇者
桂三四郎氏(落語家・司会)
大竹文雄氏(大阪大学感染症総合教育拠点 副拠点長・特任教授)
坪倉正治氏(福島県立医科大学放射線健康管理学講座 主任教授)
守岡文浩氏(公益財団法人福島県観光物産交流協会 理事長)
関 元弘氏(ななくさ農園、有機農業)
小谷寿美恵氏(福島県助産師会 会長)
神ノ田昌博(環境省大臣官房環境保健部部長)
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