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尾瀬国立公園の見どころ

  • 入山の注意
    尾瀬国立公園内一帯は山岳地域です。みどころで紹介している場所は、登山道を歩いて行くところにあります。入山にあたっては、季節に応じた装備や服装を事前に用意し、時間に余裕のある計画を立ててください。
笠ヶ岳
笠ヶ岳の写真
笠ヶ岳と上州武尊山
笠ヶ岳
コース概要:入山口(鳩待峠)から往復5時間半
笠ヶ岳は、至仏山の南に位置する標高2,057mの山です。山頂へは鳩待峠から至仏山に続く登山道の途中オヤマ沢田代から分岐した道を進みます。登山道周辺にはお花畑や広がり、山頂からは至仏山、燧ヶ岳のほか、遠く上州武尊山など360度の眺望が楽しめます。
至仏山
至仏山の写真
至仏山からみた尾瀬ヶ原
至仏山
コース概要:入山口(鳩待峠)から往復6時間
至仏山は、尾瀬ヶ原の西端に位置する標高2,228mの日本百名山です。山体が蛇紋岩からなるため、登山道沿いにはカトウハコベ、ホソバヒナウスユキソウ、オゼソウなどの希少な蛇紋岩植物が見られ、山頂付近からは尾瀬ヶ原が見渡せます。
アヤメ平
アヤメ平の写真
アヤメ平に咲くキンコウカ(7月)
アヤメ平
コース概要:入山口(鳩待峠)から往復5時間以上
アヤメ平は、尾瀬ヶ原の南側の緩やかな広い尾根上に広がる湿原です。標高が高いため雪解けが遅く、花が短期間に集約されて咲き、特に7月から8月に咲くキンコウカの群生は見事で、まさに「天上の楽園」といえます。
尾瀬ヶ原・尾瀬沼
尾瀬ヶ原・尾瀬沼の写真
尾瀬ヶ原に整備された木道(8月)
尾瀬ヶ原・尾瀬沼
コース概要:入山口(鳩待峠、大清水、沼山峠など)から日帰りまたは1泊2日
「日本最大の山岳湿地」(約849ha)です。湿原の中に木道が整備されており、5月下旬頃のミズバショウ、7月中旬頃のニッコウキスゲ、10月頃の紅葉など季節を変えて様々な景色が楽しめます。
火山性の堰止め湖である尾瀬沼は、最大水深9m、沼の周囲は約9㎞あり、半日かけて尾瀬沼を一周するルートもあります。周辺ではミズバショウやニッコウキスゲ、ヒオウギアヤメなどが見られます。
ニッコウキスゲの写真
ニッコウキスゲ(7月)
尾瀬沼湖畔の草紅葉と燧ヶ岳(10月)の写真
尾瀬沼湖畔の草紅葉と燧ヶ岳(10月)
三条ノ滝
三条ノ滝の写真
三条ノ滝
コース概要:入山口(御池、鳩待峠)などから1泊2日
尾瀬に降った雨水が全てここに集中するため、落差約80mを一気に轟音を立てて流れ落ち、展望台からはその姿を間近で見ることができます。
燧ヶ岳
燧ヶ岳の写真
燧ヶ岳山頂から尾瀬沼(9月)
燧ヶ岳
コース概要:入山口(御池、大清水など)から往復6時間以上
燧ヶ岳は標高2,356mで、至仏山と並び尾瀬を代表する東北最高峰の火山であり、日本百名山です。山頂付近からは尾瀬沼や尾瀬ヶ原を見渡すことができ、国内有数のブナの原生林が広がる山麓付近では、貴重な生態系が育まれています。
熊沢田代の写真
熊沢田代(8月)
会津駒ヶ岳
会津駒ヶ岳の写真
会津駒ヶ岳から尾瀬方面(6月)
会津駒ヶ岳
コース概要:入山口(滝沢、キリンテ、御池)から往復7時間以上
会津駒ヶ岳は標高2,133mの会津を代表する日本百名山です。雪解け後には山頂付近に駒ノ大池が現れ、中門岳に伸びる稜線には地塘が点在し、遠く広がる越後や北関東の山並みと湿原の雄大な自然のコラボレーションが楽しめます。
会津駒ヶ岳の池塘の写真
会津駒ヶ岳の池塘
帝釈山・田代山
台倉高山・帝釈山・田代山の写真
登山道からみた紅葉(9月)
帝釈山・田代山
コース概要:入山口(馬坂峠、猿倉)から4時間以上
帝釈山の馬坂峠登山口周辺では日本固有種のオサバグサが可憐な白い花を咲かせ、山頂からは燧ヶ岳・会津駒ヶ岳などが見渡せます。田代山の平らな山頂にできた田代山湿原にはキンコウカやチングルマなどが群生します。
台倉高山・帝釈山・田代山の写真
登山道沿いのオサバグサ群落(7月)
山小屋・野営場・ビジターセンター
山小屋・野営場の写真
山小屋・野営場・ビジターセンター
尾瀬の中では、尾瀬沼、山ノ鼻、見晴の3つの地区に、ビジターセンター、山小屋やキャンプ場が集中的に整備され、利用者の主要な拠点となっています。ビジターセンターでは、尾瀬の最新情報の提供や自然解説などを行っていますので、ぜひお立ち寄りください。

生きもの

オゼソウ
オゼソウの写真
オゼソウ
「尾瀬」の名を冠する「オゼソウ」は「蛇紋岩残存植物」と呼ばれ、マグネシウム分や鉄分を多く含むため他の植物が進入しにくい蛇紋岩地帯で生き残ってきました。蛇紋岩で構成される至仏山で見ることができます。
ニッコウキスゲ
ニッコウキスゲの写真
ニッコウキスゲ
山地や高山の草原に群生することが多く、尾瀬国立公園では、尾瀬ヶ原や尾瀬沼で群落を見ることができます。近年ではシカによる食害が課題です。
ブナ
ブナの写真
ブナ
日本の温帯林を代表する樹木。福島県側の入口である御池から沼山方面に向かって1㎞ほど進んだ先にあるブナの原生林(通称:ブナ平)は壮大な景色です。
ハッチョウトンボ
ハッチョウトンボの写真
ハッチョウトンボ
翅の長さ15㎜、体長2㎝の日本一小さなトンボです。尾瀬ヶ原で多く見られます。
ホンドオコジョ
ホンドオコジョの写真
ホンドオコジョ
イタチの仲間。中部以北の標高1500m以上の亜高山帯に生息しており、肉食です。山ノ鼻・尾瀬沼ビジターセンターでは、オコジョを発見した人にオコジョ発見カードを発行しています。

アクティビティ

ハイキング
ハイキングの写真
ガイドツアー、自然観察会、スライドショー
尾瀬国立公園は2,000m級の山々でトレッキングを楽しめる場所でありながら、国立公園の中心部は木道が整備されており、様々な世代が一緒に楽しめる場所になっています。複数の登山口やルートが存在するだけでなく、歴史・伝統・文化の魅力も有していることで、幅広い利用者層を受け入れることができることが特徴であり、ニーズや体力に合わせて多様な楽しみ方ができます。
こうした尾瀬の魅力を味わい、楽しむためにも、尾瀬について豊富な知識と経験を持った尾瀬認定ガイドが開催するガイドツアーに参加してみませんか? 自分だけでは気がつかなかった、新たな尾瀬を発見してみませんか?
また、山の鼻ビジターセンターと尾瀬沼ビジターセンターでは、尾瀬に来られた方にさまざまな情報提供を行っています。尾瀬に来られた際には、ぜひビジターセンターに立ち寄って、尾瀬の最新情報を収集されることをお勧めします。特にオススメはビジターセンターのプログラムである、日中の自然観察会と、夜のスライドショーの2つのイベントです。どちらも1時間弱のイベントですが、参加することで尾瀬をさらに身近に感じられると思います。
尾瀬国立公園コンテンツ集(日本語版) [PDF 7,245KB]
尾瀬保護財団ホームページ(外部リンクが別窓で開きます)