北の丸公園ブログ
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2016年05月06日立夏(りっか)とともに
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昨日(5月5日)は、二十四節気のひとつ「立夏(りっか)」でした。暦の上ではこの日を境に夏がはじまるとされ、よく晴れた日には初夏を思わせるような強い日差しが降り注ぎます。
<キビタキ>
強い日差しを遮るように、美しい青葉を茂らせている北の丸公園の雑木林には、夏の訪れを告げるキビタキが今年もやって来ました。キビタキは北海道から九州まで日本各地の低山から山地にかけて渡来する夏鳥のひとつです。
幸せを運ぶ黄色い小鳥としても知られるキビタキは、福島県のシンボルキャラクター"キビタン"として、花の王国ふくしまキビンタンスタンプラリー2016(3月19日から6月30日)などで大活躍しています。
北の丸公園では、初夏の訪れとともに咲く里山や庭先の花々も開き始めています。
<エゴノキ>
<ヤマボウシ(山法師)>
<セイヨウシャクナゲ(西洋石楠花)>
<カルミア>
<ガマズミの花>
<ピラカンサの花>
<アズマヒキガエルの成体(上陸したての仔ガエル)>
北の丸公園の池で生まれ育ったアズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)たちが、ついに成体(仔ガエル)への変態を果たし、森を目指して一斉に上陸をはじめました。上陸したてのアズマヒキガエルは、小指の先ほどの大きさしかありません。繁殖可能な成熟した大人のカエルになるには三年以上かかるとされており、厳しい生息環境の中でさまざまな試練を経て、産卵に戻ってこられるのはそのうちの僅か3%以下といわれています。
北の丸公園でアズマヒキガエルの卵やオタマジャクシ、成体(仔ガエル、親ガエル)を見つけても、むやみに捕まえてどこかに持ち出したり、どこかに放したりせず、生まれた場所で生きられるよう、みんなでそっと見守ってあげてください。「採らない」こと、「放さない」ことの重要性をみんなが知ることが、野生のいきものを守るはじめの一歩です。
立夏(りっか)とともに水辺を離れ、森の中でひっそりと命を受け継いできたいきものたちを守るために。
北の丸公園の最寄り駅について
北の丸公園最寄り駅の利用案内は、各駅(九段下駅(都営地下鉄新宿線、東京メトロ東西線・半蔵門線)、竹橋駅(東京メトロ東西線)、神保町駅(都営地下鉄三田線、都営地下鉄新宿線)、東京メトロ半蔵門線)順不同)へお問い合わせください。
北の丸公園周辺の文化施設の利用案内
近隣の文化施設等の開館・開園状況等については、各文化施設等(国立公文書館、科学技術館、日本武道館、千代田図書館、千鳥ヶ淵緑道、千鳥ケ淵戦没者墓苑、しょうけい館(戦傷病者史料館)、昭和館、東京国立近代美術館及び工芸館、皇居東御苑、三の丸尚蔵館、千鳥ヶ淵ボート場順不同))へお問い合わせください。
☆国立公文書館では、4月2日(土)から5月8日(日)まで、平成28年春の特別展徳川家康―将軍家蔵書からみるその生涯―(入場料無料・会期中無休)が開催されています。詳しくは国立公文書館にお問い合わせください。
2016年04月28日北の丸のハナミズキ(花水木)
皇居外苑バックナンバー2016 / 北の丸公園ブログ / 春の花
北の丸公園でハナミズキ(花水木)が見ごろになりました。
<花木園のハナミズキ(花水木)>
旧江戸城清水門や科学技術館に程近い花木園の一角には、薄紅色(うすべにいろ)の品種と白色の品種がまとまって植えられています。薄紅色の方が少し先に咲き進む傾向があるようで、白色の方は連休中に見ごろをむかえそうです。
<樹林園地のハナミズキ(花水木)>
樹林園地にも薄紅色のハナミズキが数本植えられています。こちらにはテーブルとベンチが設けてあるので、森のような雰囲気の中で、ハナミズキ(花水木)を見ながらのんびりとご休憩いただけます。
※樹林地内や園路と樹林地の境には、元々の地形や木の根などで段差が出来ています。特に雨天時には足元が滑りやすくなっている場合がありますので、ご利用の際はご注意ください。
皇居外苑では、馬場先のハナミズキ(花水木)も見ごろをむかえています。馬場先広場では皇居の緑と都心のビル群と皇居のみどりを背景にして、ハナミズキのお花見が楽しめます。
北の丸公園の最寄り駅について
北の丸公園最寄り駅の利用案内は、各駅(九段下駅(都営地下鉄新宿線、東京メトロ東西線・半蔵門線)、竹橋駅(東京メトロ東西線)、神保町駅(都営地下鉄三田線、都営地下鉄新宿線)、東京メトロ半蔵門線)順不同)へお問い合わせください。
北の丸公園周辺の文化施設の利用案内
近隣の文化施設等の開館・開園状況等については、各文化施設等(国立公文書館、科学技術館、日本武道館、千代田図書館、千鳥ヶ淵緑道、千鳥ケ淵戦没者墓苑、しょうけい館(戦傷病者史料館)、昭和館、東京国立近代美術館及び工芸館、皇居東御苑、三の丸尚蔵館、千鳥ヶ淵ボート場順不同))へお問い合わせください。
☆国立公文書館では、4月2日(土)から5月8日(日)まで、平成28年春の特別展徳川家康―将軍家蔵書からみるその生涯―(入場料無料・会期中無休)が開催されています。詳しくは国立公文書館にお問い合わせください。
☆昭和館では、4月29日(金)の昭和の日に、常設展示室を無料でご観覧いただけます。詳しくは昭和館へお問い合わせください。
☆東京国立近代美術館(本館)と工芸館では、5月1日(日)の無料観覧日に、近代美術館の所蔵作品展「MOMATコレクション」、工芸館の企画展「芹沢銈介のいろは―金子量重コレクション」が、無料でご観覧いただけます。詳しくは東京国立近代美術館にお問い合わせください。
2016年04月27日コデマリ(小手毬)・ヤエコデマリ(八重小手毬)
皇居外苑バックナンバー2016 / 北の丸公園ブログ / 春の花
北の丸公園で、コデマリ(小手毬)の花が見ごろをむかえています。
<コデマリ(小手毬)>
北の丸公園のコデマリ(小手毬)は、花木園エリアに2カ所、清水門広場に1カ所、池の西側の園路沿いに1カ所にまとまって植栽されています。小さな"手毬(てまり)"のような純白の花がたくさん集まって咲くようすは、日に日に濃さを増す木々の緑の中にあっても、そこだけ日が差したように明るく、ひときわ清楚で華やいだ景色を醸し出しています。
<コデマリ(小手毬)>
<ヤエコデマリ(八重小手毬)>
北の丸公園内には、コデマリの変種で八重咲きの"ヤエコデマリ(八重小手毬)"も植えられており、露場西側の園路脇と、日本武道館南側の林縁に設置されているベンチの傍らの2カ所で、小さな手毬を作り出している花の一輪一輪が八重咲きになってる様子を間近で観察できます。
2016年04月26日オオデマリ(大手毬)
皇居外苑バックナンバー2016 / 北の丸公園ブログ / 春の花
北の丸公園でオオデマリ(大手毬)の花が見ごろをむかえています。
<オオデマリ(大手毬)>
北の丸公園では、花木園エリアに一株だけ見本植栽されています。大きく伸ばした枝先にボリュームたっぷりの"もこもこ"とした"手毬(てまり)"のような純白の花は、一株だけでも目をひきます。
子供が両手の手のひらで包み込めるくらいの大きさの、手毬(てまり)のような塊で咲くこの花は、手毬花(てまりばな)という別名で古くから親しまれています。原種のヤブデマリとともに、寺社などの伝統的な和風の庭にも、洋風の庭にもよく馴染む花木としてさまざまな場所に植えられています。海外では純白の雪玉に例えた"ジャパニーズ・スノーボール"という愛称で親しまれ、日本国内と同じように初夏の庭を飾る花木としてとても人気があるそうです。
2016年04月22日ノダフジ(野田藤)が見頃です
皇居外苑いきもの / バックナンバー2016 / 北の丸公園ブログ / 春の花 / 気象観測
北の丸公園でフジの花が見頃をむかえました。
<ノダフジ(野田藤)の藤棚>
北の丸公園に植えられているフジは、ノダフジ(野田藤)です。日本各地の山野にも自生するヤマフジ(山藤)とよく似ていますが、ノダフジの花房が長く垂れ下がり、ツルが右巻きであることに対し、ヤマフジは花房がやや短く、ツルが左巻きなことで区別がつくそうです。日本各地の寺社や庭園、公園などによく植えられ、主に棚作りに仕立てられて古くから親しまれている植物のひとつです。
北の丸公園の藤棚は、東京管区気象台が設けた気象観測施設「東京・北の丸公園露場」に設置されており、生物季節観測の一環として、現在は比較観測用の参考指標木として観測されているそうです。
<アオスジアゲハ(青条揚羽)>
日本の伝統色のひとつとして知られる「藤色(ふじいろ)」は、古くから高貴な色として大切にされています。
北の丸公園露場の藤棚の辺り一面には、フジの花の甘い香りが漂い、香りに誘わていろいろな昆虫が集まっています。初夏を思わせる空と藤色(ふじいろ)を背景に、アオスジアゲハが、ふわりとふわりと舞っていました。
北の丸公園の最寄り駅
運行状況や利用案内は、最寄りの各駅(九段下駅(都営地下鉄新宿線、東京メトロ東西線・半蔵門線)、竹橋駅(東京メトロ東西線)、神保町駅(都営地下鉄三田線、都営地下鉄新宿線)、東京メトロ半蔵門線)順不同)へお問い合わせください。
北の丸公園近隣の文化施設等のご案内
近隣の文化施設等の開館・開園状況等については、各文化施設等(国立公文書館、科学技術館、日本武道館、千代田図書館、千鳥ヶ淵緑道、千鳥ケ淵戦没者墓苑、しょうけい館(戦傷病者史料館)、昭和館、東京国立近代美術館及び工芸館、皇居東御苑、三の丸尚蔵館、千鳥ヶ淵ボート場順不同))へお問い合わせください。
2016年04月20日穀雨(こくう)の恵み
皇居外苑バックナンバー2016 / 北の丸公園カエル通信 / 北の丸公園ブログ / 季節の便り / 春の花
本日(4月20日)は、二十四節気のひとつ「穀雨(こくう)」です。春は天気が変わりやすい季節ですが、穀雨の頃になると空模様も安定してくると云われ、晴れた日には初夏を思わせるような日差しが降り注ぎます。
<渓流の庭(北の丸公園内)>
北の丸公園の一角では、自然の渓流を模した流れが新緑に包まれ、都心とは思えないような瑞々しい風景が広がっています。この頃に降る春雨は百穀を潤す恵みの雨とされ、各地の田んぼや畑では農家の皆さんが種まきや苗作りに追われます。
<ヤマグワ(山桑)>
蚕の食草として知られる桑の葉が開きはじめることから、山里では絹をつくるための養蚕の準備をはじめる頃ともされています。北の丸公園の樹林地では、新緑の中でヤマグワが花を咲かせていました。
<チャノキ(茶の木)>
穀雨の頃から5月頃に収穫される新芽を摘んだ茶葉は一番茶として喜ばれます。♪夏も近づく八十八夜♪という茶摘み歌でもよく知られていますが、八十八夜に摘み取られた新茶は、不老長寿の縁起物として特に珍重されます。北の丸公園のチャノキも、ずいぶんと新芽を伸ばしていました。
<アズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)>
北の丸公園の池に生息するアズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)たちも、ついに後肢が出てきた個体が現れました。季節の移り変わりとともに、いよいよ成体(カエル)への劇的な変態がはじまります。
☆北の丸公園では動植物の採取は禁止しております。桑やお茶の葉を摘んだり、アズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)を捕まえて園外に持ち出したり、園外から持ち込んだりせず、そっと観察してください。
2016年04月09日千鳥ヶ淵のサクラ、北の丸公園のサクラ
皇居外苑バックナンバー2016 / 北の丸公園ブログ / 千鳥ヶ淵さんぽみち / 皇居外苑・北の丸公園の桜
"春の嵐"や"花散らしの雨"というキャッチフレーズが付けられていた一昨日の雨を受け、「千鳥ヶ淵の桜は散っちゃいましたか?」「北の丸公園の桜はどうですか?」というお問い合わせが寄せられています。
さて、千鳥ヶ淵と北の丸公園の桜はどんな様子でしょう。
<千鳥ヶ淵の染井吉野(ソメイヨシノ)>
千鳥ヶ淵の染井吉野(ソメイヨシノ)は、まだ散りはじめです。ときおり吹く風が生み出す"花吹雪(さくらふぶき)"の絶景や、水面を飾る"花筏(はないかだ)"の風景をお楽しみいただけます。
<旧江戸城田安門前の染井吉野(ソメイヨシノ)>
田安門前の桜並木も散りはじめです。こちらでは、重要文化財に指定されている旧江戸城田安門を背景に、桜の花びらがはらはらと舞い散る江戸景色をお楽しみいただけます。
<北の丸公園芝生広場の染井吉野(ソメイヨシノ)>
北の丸公園の芝生広場に植えられた染井吉野(ソメイヨシノ)は、園内でも特に咲きはじめるのが遅かったため、一昨日の雨にも負けず満開をキープしています。芝生広場では、今週末から来週前半にかけて、満開から花吹雪に移りゆく染井吉野(ソメイヨシノ)をお楽しみいただけます。
<代官町通りの紅枝垂れ(ベニシダレ)>
<清水門近くの八重紅枝垂>
お問い合わせの多い枝垂れ桜は、北の丸公園乾門口付近の代官町通りに植えられている紅枝垂れ(ベニシダレ)と、清水門の八重紅枝垂れ(ヤエベニシダレ)が見ごろをむかえています。この二種類の枝垂れ桜は、染井吉野よりも早咲きの種類と遅咲きの種類で、東京都心では同時に咲くことはあまりないのですが、今年は一緒の時期に両方見られる珍しい春になりました。
<花木園(吉田茂像付近)の一葉(イチヨウ)>
<花木園(吉田茂像付近)の旗桜(ハタザクラ)>
北の丸公園の一角には、花木の見本展示として一葉(イチヨウ)や旗桜(ハタザクラ)などのサトザクラも、少し(一品種一本づつ程度)植えられており、来週末まで八重桜のお花見もお楽しみいただけます。
最寄り駅等の利用案内
最寄り駅利用案内は、九段下駅(都営地下鉄新宿線、東京メトロ東西線・半蔵門線)、竹橋駅(東京メトロ東西線)、神保町駅(都営地下鉄三田線、都営地下鉄新宿線、東京メトロ半蔵門線(順不同))へお問い合わせください。
主な最寄り駅(エレベーターや車いす昇降機がある出入口)から北の丸公園までのバリアフリー経路については、ウエッブページ「アクセス情報(皇居外苑・北の丸公園)」でもご案内しています。
周辺の文化施設等の利用案内
開館・開園状況等については、各文化施設等(しょうけい館(戦傷病者史料館)、昭和館、日本武道館、千代田図書館、東京国立近代美術館及び工芸館、国立公文書館、科学技術館、千鳥ケ淵戦没者墓苑、千鳥ヶ淵緑道及び千鳥ヶ淵ボート場、皇居東御苑、三の丸尚蔵館(順不同))へお問い合わせください。
☆国立公文書館では、4月2日(土)から5月8日(日)まで、平成28年春の特別展平成28年春の特別展徳川家康―将軍家蔵書からみるその生涯―(入場料無料・会期中無休)が開催されています。詳しくは国立公文書館にお問い合わせください。
北の丸公園駐車場の利用案内
北の丸駐車場管理所(国民公園協会皇居外苑支部)にお問い合わせください。
なお、日本武道館で催される行事に伴い、北の丸公園周辺の道路(代官町通り、内堀通り等)や、公園内の車道、駐車場等の混雑が発生することが予想されます。行事参加者並びに北の丸公園及び周辺施設を訪れることを予定されている一般の皆様方におかれましては、出来る限り公共交通機関をご利用くださいますようお願い申し上げます。
2016年04月04日清明(せいめい)
皇居外苑バックナンバー2016 / 北の丸公園カエル通信 / 北の丸公園ブログ / 季節の便り / 春の花 / 皇居外苑・北の丸公園の桜
本日(4月4日)は、二十四節気のひとつ「清明(せいめい)」です。春の清らかで生き生きとしたようすを表すことばが語源と云われています。この頃になるとそこかしこが春の息吹に包まれ、小さないきものたちも元気いっぱい活動します。
<満開の染井吉野(ソメイヨシノ)>
満開の桜に目を奪われてしまいますが、その足元では小さな野の草たちが可憐な花を咲かせています。
<カントウタンポポ(関東蒲公英)>
関東地方から中部地方東部に分布する日本在来のタンポポです。
<ナズナ(薺)>
春の七草のひとつ。ぺんぺん草、三味線草の名で親しまれる植物です。麦栽培の伝来とともに渡来した史前帰化植物とされています。
<オオイヌノフグリ(大犬陰嚢)>
明治時代に渡来したとされる、ヨーロッパ原産の帰化植物です。
<ホトケノザ(仏の座)>
東アジアからヨーロッパ、北アフリカまで広く分布し、日本でも本州から九州まで自生する在来種です。
※春の七草の「ほとけのざ」はキク科のコオニタビラコで、本種とは全くの別種。
<キュウリグサ(胡瓜草)>
アジアの温帯に分布し、日本では全国に分布します。葉を揉むときゅうりのような香りがするのが、和名の由来です。
<オランダミミナグサ(和蘭耳菜草)>
ヨーロッパ原産の植物で、現在では世界中に分布を広げている帰化植物のひとつです。
<ムラサキケマン(紫華鬘)>
日本全土に分布する在来種です。
<アズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)>
北の丸公園の池に生息するアズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)たち。大きさも形も、前回(春分の日の頃)にご紹介した時とほとんど変化ないように見えますが、体の中では大きな変化(四肢の形成)がはじまっています。
☆北の丸公園では動植物の採取は禁止しております。アズマヒキガエルの幼生(オタマジャクシ)を捕まえたり、園外に持ち出したり、園外から持ち込んだりせず、水辺でそっと観察してください。
2016年04月03日北の丸公園のヤマザクラ(山桜)
皇居外苑バックナンバー2016 / 北の丸公園ブログ / 皇居外苑・北の丸公園の桜
北の丸公園では、ヤマザクラ(山桜)が見ごろを迎えています。
<中ノ池のヤマザクラ(山桜)>
北の丸公園では、ヤマザクラ(山桜)とされている桜が園内各所に点在して植えられています。染井吉野(ソメイヨシノ)をはじめとする多くの栽培品種が一般的に接ぎ木で増やされているいわゆるクローン体ですが、東北南部から九州まで全国各地に分布し、種から育てられた苗も多く流通しているヤマザクラ(山桜)等の自生種は、遺伝的な個体差として一本一本の咲く時期や花や萼、葉の色合いが多少異なるものが混在することが知られています。
日本を代表する桜の名所として名高い吉野山の壮大な桜の景観は、古来から自生するヤマザクラ(山桜)が生み出す自然の多様性と長い人の営みが育んだ歴史的風景です。
<中央大通りのヤマザクラ(山桜)>
<日本武道館北側のヤマザクラ(山桜)>
<花木園中通りのヤマザクラ(山桜)>
<近衛兵第二連隊碑付近のヤマザクラ(山桜)>
乾通りや千鳥ヶ淵の桜さんぽの後は、北の丸公園でバラエティー溢れるヤマザクラ(山桜)をお楽しみください。
※流通過程や栽培歴の中で種の混同や、交雑種や栽培品種の誤認(ラベル落ち)が生じてい可能性もありますが、自生するヤマザクラ(山桜)等に生じる遺伝的な個体差をご紹介するため、北の丸公園内でヤマザクラ(山桜)とされている桜の中から、特に見かけの差異が伝わりそうな固体を選んで記事を構成しています。
北の丸公園の池では、今年もカイツブリが子育てをしています。
東京都心の真ん中にある皇居の周辺でも、この時期になるとさまざまな野鳥が忙しそうにエサ集めをしているようすなどが観察で出来ます。小さな野鳥を見つけるのは大変ですが、牛ヶ渕などの皇居のお濠や北の丸公園の池などではカイツブリが営巣しており、バードウオッチングになれていない方でも、比較的容易にヒナを育てているようすなどを観察できます。
明日(5月10日)から愛鳥週間が始まります。愛鳥週間は、野鳥を保護し愛鳥思想を広く国民に普及するため、昭和22年4月10日に「バードデーの集い」として始まり、昭和25年に毎年5月10日から16日の1週間を「愛鳥週間」と定めて自然保護に関する普及啓発の取り組みが続けられています。環境省では都道府県や野鳥保護団体との共催で「全国野鳥保護のつどい」を開催しており、今年は神奈川県小田原市を会場に記念式典が催される他、全国各地でも自然環境の大切さを広めていくことを目的とた行事が催されています。各地の行事では、野鳥観察のルールやマナー、野生の生きものと人の接し方なども学べる貴重な機会に出会えるかもしれません。
皇居周辺などの大きな緑地以外でも、少し意識して歩いてみると意外なほどさまざまな種類の野鳥が身近なところに生息していることにお気づきになるかもしれません。愛鳥週間には、お住まいの近くで野鳥探索してみてはいかがでしょうか。
☆営巣中の野鳥はとても敏感です。カイツブリ等の観察を行う際は、そこがどんなに身近な場所だとしても、"自然の中で生きる野生のいきもの"と接していることを忘れずに、自然と人が接するためのルールやマナーを守って遠くからそっと見守ってください。