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2009年03月12日

その他

【お知らせ】冬の利尻山登山情報(2月27日時点)

 平成20年2月27日時点での、利尻山北稜ルートの状況をお知らせします。

◆ ルート状況

[標高200m付近の樹林帯]

  • 積雪1m50cm程度(笹藪が埋まっている程度)。山スキーならラッセルなし。

[標高600m森林限界付近]

  • 稜線で積雪1m50cm程度。雪質は、靴のつま先がちょうど良く刺さる程度。
  • 沢沿いルートなら、つぼ足の場合で膝上のラッセル。
  • 沢の中にデブリは見られないが、東側斜面の雪質はゆるそう。

[標高1200m付近(長官山〜避難小屋付近)]

  • 稜線の東側斜面は吹き溜まり。1m程度の雪庇あり。
  • 稜線の雪質はアイゼンの爪がよく効く程度。

第2見晴台(標高1150m付近)から鴛泊市街を見下ろす

[避難小屋〜山頂(北峰)]

  • 稜線沿いは西側のトビウシナイ沢からの吹き上げ風が強い。雪質はアイゼンの爪がよく効く程度。
  • 山頂は風が弱く、積雪2m程度あり。(夏と同じで、北東、南西どちらの風でもあまり強くあたらないため、雪が溜まりやすいものと思われる。)

◆ 避難小屋の状況

  • 出入りは北側に付けられた2階ドアから。積雪は3m程度。
  • ドアは押し開きタイプで、掛け金を外して開ける。ドアの位置は下写真の通り。
  • 位置は、ほぼ稜線上の最低鞍部で周囲の雪は固い。視界の悪い時(特に北稜を下降路として利用する場合)は、東側の吹き溜まり斜面に踏み込みやすく、見つけにくいこともありますが、雪質と風の強さも発見のヒントになるかと思います。

【避難小屋利用の注意】

  • ドア掛け金のかかりが渋くなっているので、使用後の閉め忘れに注意してください。

避難小屋概況。裏側(9合目側)からは発見しづらいので要注意。

◆ 利尻山の気象

  • この冬は降雪が少なく、山麓部では笹藪が出ていましたが、2月中旬〜末までの連日の降雪で、現在は、ほぼ例年通りの積雪量(上記参考)になっています。
  • 北海道中央部と比べると、気温は高い(厳冬期でも山頂でマイナス20度を下回ることは少ない)のですが、日本海上の離島にあるため、季節風は強烈です。
  • 3月に入り、山頂部まで見える程の晴天と降雪(山麓部では雨)を交互に繰り返しているので、積雪状況は上記の情報と大きく異なっていることが予想されます。

後日撮影した、利尻山の全容(北面)。

◆ その他

  • 利尻山には、スノーモビル等の乗り入れが禁止されている地区があります。詳しくは下記のURLをご覧下さい。
    (利尻礼文サロベツ国立公園・利用規制情報URL)
    http://www.env.go.jp/park/rishiri/guide/files/regu01.pdf
  • 上記は、あくまで2月末時点での概況に過ぎません。安易な登山は控え、登られる際には、状況判断に十分ご注意ください。

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