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里海創生支援モデル事業の紹介 英虞湾生き物調査隊事業

このページは、里海創生支援モデル事業における活動内容の紹介を行い、これから里海創生活動に取り組もうとされている方々や、取り組んでいる方々との情報交流を行うことを目的としています。

クリックすると、各里海創生活動を見ることができます。

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里海創生支援モデル事業名

英虞湾生き物調査隊事業

事業年度

平成21年度、平成22年度

里海創生支援モデル事業海域の概要

英虞湾が位置する志摩市は、淡路、若狭と並んで古くから「御食つ国(みけつくに)」と呼ばれるほど豊かな水産物に恵まれた地域である。英虞湾は長く複雑に入り組んだリアス海岸が特徴で、海域面積が26km2に対して海岸延長は140kmにも及ぶ。また湾の最大水深は40mであるが、湾口部では12mと浅くなっており、擂鉢状の海底地形となっている。
沿岸では古くから採貝や採藻、小型漁船による雑魚漁が盛んに行われ、漁業活動の場として活用されてきた。しかし英虞湾の最も大きな特徴は1907年に御木本幸吉をはじめとする研究者により、現在の真珠養殖技術の基礎が確立され、真珠養殖漁場として地域に大きな経済的な利潤をもたらすことになったことである。
英虞湾は単に食料調達の場だけではなく、海上交通や真珠養殖や観光産業を通じた経済的利潤の享受など非常に高度な活用が図られてきた海域である。

英虞湾地図

類型区分

体験型

活動の目的

英虞湾の里海づくりを推進するために今後必要となる海岸生物データを市民参画により集積することを目的とし、学識者を交えた専門委員会を開催して生物調査の手法、調査方法の選定、住民参加手法等について検討し、市民参加による生物調査体制の構築を図る。

主な活動内容

【平成21年度】
(1)研修および養成
(2)生物観察用ハンドブックの作成
【平成22年度】
(1)英虞湾生物調査専門委員会の設置・運営
(2)英虞湾生物調査の実施
(3)英虞湾生物調査報告会の開催
(4)住民参加による干潟観察会の実施
(5)里海づくりに向けた啓発資料等の作成
(6)里海づくりマニュアル(素案)の改善事項等の提案
(7)里海関係者への聞き書き

主な成果や課題

【成果】
平成21年度に引き続き調査に参加した調査指導員が積極的な態度で調査に取り組み、調査地点の生物相を概ね反映するレベルでの調査を実施することができた。これにより、今後も今回の調査方法を用いて干潟生物のモニタリングを継続していくことにより、生物相の変遷を確認することが可能であることが確認できた。また、今回は三重県立水産高等学校の生徒が独自に調査班を編成して調査に取り組むなど、調査体制の広がりにつなげることができた。

干潟観察会は、伊勢志摩国立公園内で自然観察会を実施している伊勢志摩国立公園自然ふれあい推進協議会のイベントとしての位置付けを行い、今後の定期的な開催に向けた連携が図られた。また、三重県水産研究所の協力を得て、干潟生物の観察だけでなくコアマモ場の再生にも取り組むなど、英虞湾の生物多様性の回復に向け、幅広い取り組みとすることができた。
調査報告会は、志摩市と共同で英虞湾の海の健康診断に取り組んでいる海洋政策研究財団や干潟再生事業に取り組んでいる三重県水産研究所と共催で開催し、英虞湾に住む生き物の多様性についてだけでなく、多様性を回復するための干潟再生の重要性や、海の健康診断を行う上での生物モニタリングの重要性を合わせて市民に啓発することができた。

里海読本 里海読本 (PDF:2.2MB)
※里海関係者への聞き書きの結果は聞き書き事例のページをご覧下さい。

【課題】
志摩市では、「稼げる・学べる・遊べる、新しい里海」を創生することとし、陸と海を含む沿岸域全体を一体的に捉えた「総合的沿岸域管理」を推進していくことを総合計画の後期計画(H23〜27)に位置付けた。今後、この政策を推進するために市民及び関係者の新しい里海に関する知識の向上を図るとともに、行政の関係部局の縦割りの弊害を排除し、取り組みの実践に向けた協議の場を設定していく必要がある。
こうした協議を前向きに進めていくためには、市民の里海づくりの取り組みに対する理解をさらに深化させる必要があることから、今後も里海づくりの必要性についての啓発を継続する必要がある。
志摩市では平成23年度から「里海推進室」を設置することとし、この部局を中心に里海づくりに関する啓発活動や行政部局間及び地域の関係者の意見調整を行うとともに、各種事業の実施状況の調整や里海の創生に向けた事業効果の評価を行うこととしている。

活動団体

志摩市農林水産部水産課(外部リンク)
志摩市生活環境部環境課(外部リンク)
英虞湾自然再生協議会(外部リンク)

○印は実施主体を示す

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