バックナンバー2018
46件の記事があります。
2018年07月27日七月のナナフシモドキ(七節、竹節虫)
皇居外苑いきもの / バックナンバー2018 / 北の丸公園ブログ / 季節の便り
北の丸公園でナナフシモドキを見付けました。
ナナフシモドキを含むナナフシの漢字名の七節はたくさんの節があるという意味で、7つの節があることではないことと、竹節虫の表記は中国語からきた名前のようです。
英語では Walking Stick(歩く棒)とも呼ばれているようです。
(ナナフシモドキ 2018.7.24撮影)
ナナフシモドキは、夏に成虫が林や草原で見られる昆虫で、主にカシ・コナラ・ケヤキ・エノキ・サクラなどの葉を食べています。
ナナフシモドキを含むナナフシの仲間は枝に擬態することを得意としていて発見が難しい昆虫ですが、今回はシダ植物の上を歩いていたため見付けることができました。
擬態していることが多く目立たないため、あまりいないように思われがちですが、都市部でも自然環境の豊かな場所にいるようです。
よくエダナナフシと間違えられますが、ナナフシモドキとエダナナフシは頭に付いている触角の長さに違いがあり、ナナフシモドキの触角は前足より短く、エダナナフシの触角は前足と同じくらいの長さです。
実はナナフシモドキは単為生殖(一個体だけで殖えること)ができる昆虫で、その影響なのか見掛けるナナフシモドキのほとんどがメスです。
オスは非常に少なくほとんど見られませんが、メスに比べて体が小さくて色が濃く、節々がはっきりとした体型をしていて、腹部に当たる尻尾(腹端部)の最後が膨らんでいるようです。
ナナフシモドキは他の昆虫同様卵で殖えます。卵は3mm前後で乾燥した小さな植物の種のような形をしていて、地面に落ちてしまえば判らなくなってしまうほどです。
(ナナフシモドキの卵の絵図 縦4mm、横3mm程の大きさです。)
また、卵を持ったナナフシモドキが鳥に食べられることにより、ナナフシモドキの卵がフンと一緒に排泄されてそこから孵化することもあるようです。
羽がないためあまり移動できないナナフシモドキが都市の自然の中にいるのは、こういった鳥による卵の運搬が行われているからなのかもしれません。
ナナフシモドキは、敵に襲われたときに逃げるために足が取れやすくなっています。
動きは速くないので見付けた際は触らずにゆっくり観察するようにしてあげてください。
暑さは一段落していますが、これからも暑さは続きます。
環境省では暑い夏をCOOLに地球と人に優しくすごすためのホームページを開設しています。
(URL https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/index.html)
北の丸公園近隣の文化施設等のご案内
開館・開園状況・イベントの開催状況については各施設へお問い合わせください。
東京国立近代美術館では企画展・所蔵作品展のほか、「MOMATサマーフェス」
7月20日から9月17日が開催されます。
東京国立近代美術工芸館では「こどもとおとなのアツアツこうげいかん」(6月19日 から8月26日)が開催中です。
科学技術館では「青少年のための科学の祭典 2018全国大会」が7月28日,29日(日)の日程で開催されます。
国立公文書館では平成30年度 第2回企画展 「平家物語―妖しくも美しき―」が7月21日から9月1日の日程で開催されます。
昭和館では常設の展示のほか、「昭和館で学ぶ『この世界の片隅に』」7月21日から9月9日の日程で開催されます。
しょうけい館では常設の展示・映像資料のほか、『「みくにの華」から「日傷月刊」まで-傷痍軍人会の紆余曲折-』が7月19日から9月9日まで開催されます。
(順不同)
北の丸公園の最寄り駅のご案内
運行状況や利用案内は、次の各駅へお問い合わせください。
-
九段下駅(東京メトロ東西線・半蔵門線、都営地下鉄新宿線)
-
竹橋駅(東京メトロ東西線)
-
神保町駅(東京メトロ半蔵門線、都営地下鉄三田線・新宿線)
(順不同)
2018年07月23日大暑
皇居外苑いきもの / バックナンバー2018 / 北の丸公園ブログ / 季節の便り / 気象観測
7月23日は二十四節気の大暑(たいしょ)です。
大暑(たいしょ、7月23日)は本格的な夏の到来を示す日で、立秋の前日(8月6日)までが大暑と呼ばれることもあります。
また、この小暑(しょうしょ、7月7日)から立秋の前日までが暑中見舞いのハガキなどを送る期間とされています。
【2018年の小暑・大暑・立秋】
小暑 |
大暑 |
立秋 |
7/7 |
7/23~8/6 |
8/7 |
暑中見舞いの期間 |
大暑は一年の中で最も暑い期間とされ、今年は梅雨明けも早く、本日は最高気温が37℃になると予想されており、正に大暑と言えそうです。これからも暑さは続きますが日本各地ではお祭りや花火大会が開催される季節でもあります。私たち日本人の「暑い夏を楽しもう!」、「涼しく過ごそう!」という思いは今も昔も変わらないようです。
北の丸公園の生き物たちも、暑さのなか力強く生きています。
(ニイニイゼミ 2018.7.17撮影)
写真を撮りに園内を巡回していた際、道路上にニイニイゼミを見付けました。
アブラゼミなどより小型のセミ(2cm前後)で、湿気のある環境を好んで生息するセミです。
日中はアブラゼミやミンミンゼミの鳴き声が目立ちますが、早朝や夕方にはこのニイニイゼミの鳴き声(チーーやジーーといった長音の鳴き声)が聞きやすいです。
体の特徴としては小さいこと、背中のオレンジ色の'W'模様、羽の付け根から半分くらいが透明でないことが大まかな特徴になります。
また、湿気を好む性質からなのか、脱皮した抜け殻も泥だらけで、成虫は小さい上に樹木の幹の低いところにいることが多いのでニイニイゼミだと判りやすいです。
北の丸公園内ではほとんどの場所で抜け殻などを見付けることができます。
学校が夏休みに入る時期となりましたが、北の丸公園内の科学技術館では今年27回目を迎えた『青少年のための科学の祭典 2018 全国大会』が開催されます。
全国各地から集まった講師の方や多様な分野の企業や団体による出展・実験・観察・工作があり、子供たちが楽しみながら科学や技術を体験することができます。
祭典のほかにも科学技術館では様々なイベントが開催されます。
詳細、お問い合わせにつきましては下記URLをご覧ください。
(青少年のための科学の祭典)http://www.kagakunosaiten.jp/index.php
(科学技術館公式サイト)http://www.jsf.or.jp/index.php
北の丸公園の近隣施設では施設の特徴を生かした様々なイベントが行われます。各施設へのリンクが下記にありますのでご覧ください。
環境省では暑い夏をCOOLに地球と人に優しくすごすためのホームページを開設しています。
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2018年07月19日土用と丑の日
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真夏の気候が続きますが、日本人には馴染み深い土用丑の日(7月20日と8月1日)があり、夏バテしない食べ物を食べる風習があります。
土用(どよう)と丑(うし)の日はなぜこう呼ばれているかご存じでしょうか。
これには諸説ありますが、古代中国の五行思想(ごぎょうしそう)によると、万物は木・火・土・金・水の5種類の元素から成り立っていると言われています。
そのため四季には春が木、夏が火、秋が金、冬が水と当てはめられました。
しかし季節は急に変わるわけではなく、変わり目が存在するため、土はそこに当てはめられました。
そしてこれが土用と呼ばれています。
【2018年の季節】
立春 2/4 |
春 |
春の土用
|
立夏 5/5 |
夏 |
夏の土用
|
立秋 8/7 |
秋 |
秋の土用
|
立 冬 |
冬 |
冬の土用
|
木 |
土 |
火 |
土 |
金 |
土 |
水 |
土 |
土用とは二十四節気の中でも変わり目で、立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間のことを指します。
そのため土用は各季節に存在します。
丑は十二支(じゅうにし)と関連して付けられており、カレンダーにも小さく十二支が振られているものがあります。
この十二支(干支)は、古代中国では天文学・時計・方位・年・月など様々な形で使われていたことにより、日にも割り振られていました。
それによって、1日(子) 2日(丑) 3日(虎)...というように十二支が12日ごとに割り振られており、立秋の前の土用、7月20日と8月1日に割り振られた丑で、土用丑の日となります。
土用丑の日にウナギを食べるキャンペーンが行われますが、これには昔、夏の暑い時期に'う'の付く梅干しやうどんといったものを食べると夏バテしないという風習があったとされていて、それにあやかってウナギを食べるキャンペーンをしたことで土用丑の日にウナギと言われるようになったそうです。
連日猛暑が続いています。適切な冷房やこまめな水分補給をしてお過ごしください。
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科学技術館では「青少年のための科学の祭典 2018全国大会」が7月28日,29日(日)の日程で開催されます。
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- 日本武道館
- 千代田図書館
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2018年07月12日夏の木陰とヤブミョウガ
皇居外苑バックナンバー2018 / 北の丸公園ブログ / 夏の花 / 季節の便り
北の丸公園の最寄り駅のご案内
北の丸公園ではヤブミョウガの花が咲いてきました。
(北の丸公園のヤブミョウガ 2018.7.9撮影)
ヤブミョウガは林の中に生育する草丈1メートル前後の植物で、名前こそミョウガと付いていますがツユクサの仲間です。
なぜミョウガと呼ばれているのでしょう。それは藪(やぶ)に生育すること、見た目がミョウガに似ているためこの名前が付いたようです。
見分けの付きにくい両者ですが、見分ける方法があります。
(ヤブミョウガ) (ミョウガ)
左がヤブミョウガで、右がミョウガです。外見は一見すると違いはないように見えますが、近付いて見ると葉が違います。ヤブミョウガはツヤがあり触るとザラザラしていますが、ミョウガはツヤがなく触るとツルツルしています。
また、両者の花の形状や付き方には大きな違いがあり、見分けるポイントになります。
(ヤブミョウガの花) (ミョウガの花)
※写真は一例です、園内の植物の採取は禁止されています。
ヤブミョウガの花は6月から9月頃に花が咲き、神楽鈴(かぐらすず)のように先端に小さな白い花をたくさん付けて咲きます。
ミョウガの花は7月から10月頃に花が咲きますが、花は根元からタケノコのように生えてきて、白い半透明の花を咲かせるので目立ちません。食用として流通しているのはこの部分になります。
北の丸公園のヤブミョウガは、ザ・フォレスト北の丸の四阿(あずまや)付近から千鳥ヶ淵側の林などにたくさん見ることができます。
暑い最中ではありますが、北の丸公園の木陰に揺れるヤブミョウガを是非ご覧ください。
なお、お越しになる際は熱中症と蚊の対策をしてお出掛けください。
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- 日本武道館
- 千代田図書館
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2018年07月05日小暑と七夕とライトダウン
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7月7日は、二十四節気のひとつ小暑(しょうしょ)であり、七夕(たなばた)でもあります。
小暑は夏至(げし)から15日が経って、これから夏に向けて暑さが本格的になっていくということを表す節季です、この15日後には大暑(たいしょ)と言われる節気があります。そして小暑と同じ日に七夕(たなばた)と呼ばれる行事があります。
七夕は五節句(ごせっく)のひとつであり、日本全国でお祭りやイベントが行われる日でもあります。
(北の丸公園の竹林 2018.7.3撮影)
七夕は元々、中国で織女(しょくじょ)と牽牛(けんぎゅう)の出会いと別れの話と、裁縫の上達を願う行事が合わさったもので、遣唐使などから日本へ伝わったと言われています。
日本では豊作祈願であったり、学問の上達を願う儀式であったりしましたが、今では織姫と彦星のお互いの逢いたい願いが叶うことにあやかって、竹を飾り願い事を書いた短冊を吊るすという習わしがあります。
この頃の夜空を見上げると、こと座の一等星ヴェガとわし座の一等星アルタイルが輝いています。
ヴェガは織姫星または織女星、アルタイルは彦星または牽牛星と呼ばれ、2つの星は天の川に隔てられるように川の両岸で光り輝いていますが、年に一度七夕の夜にだけ逢えるのだと言われています。
環境省でも2008年の七夕にG8サミットが開催されたことを受け、七夕のこの日、地球温暖化防止のためクールアース・デー・ライトダウンとして、20時から22時までライトアップ施設や各家庭の消灯を呼びかけるイベントが行われます。
ライトダウンキャンペーンについてのサイトはこちら
(URL https://ondankataisaku.env.go.jp/coolearthday/)
ライトダウンキャンペーンは全国的に行われ、東京では東京駅、東京タワー、東京スカイツリー、レインボーブリッジなど数々の施設、企業が賛同・参加していただいています。
大きな施設だけでなく皆様のご家庭でも賛同・参加していただき、ライトダウンをして夜空の織姫星や彦星を探してみては如何でしょうか?
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2018年07月03日北の丸公園の梅雨明け
皇居外苑バックナンバー2018 / 北の丸公園ブログ / 季節の便り / 気象観測
6月29日、関東甲信地方で梅雨明けが発表されました。今年は観測史上で最も早い梅雨明けとなったようです。
北の丸公園内には露場(ろじょう)と呼ばれる場所があります、この場所には気象庁の観測施設(アメダス)が設置されていて、東京の気象(天気)はここで観測されています。
(左:露場「気象観測施設」 右:気象情報を表示するボード 2018年7月2日撮影)
露場の傍らには現在の気象情報を表示するボードがあり、観測データを見ることができます。
露場付近にはツバキ、フジ、コブシなどの木が植えられており、開花期にはこれらの花を見ることができます。
更にその周囲にはシイの木の仲間が数多く生育しているため、秋にはドングリ拾いを楽しむことができます。
(上段左:フジ 上段右:コブシ 下段:ツバキ 2018年7月2日撮影)
春に比べると花の少ない時期ですが、木々は実をたくさん着け始めています。アジサイの花などとともに木々の実を観察してみては如何でしょうか?
連日最高気温が30度を超える日々が続いています。北の丸公園にお越しになる際は、暑さ対策を忘れずにお出掛けください。
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2018年06月27日北の丸公園のコムラサキ
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梅雨が続く今日、北の丸公園の管理事務所の前ではコムラサキの花が咲き始めています。
(コムラサキの花 2018年6月25日撮影)
コムラサキは、ムラサキシキブの仲間の落葉低木で、日本では本州から沖縄まで広く生育しています。その名のとおり、ムラサキシキブより少し小さく、実が熟すと美しい紫色になることからこう呼ばれているようです(北の丸公園にあるコムラサキは園芸品種)。
実はこのコムラサキ、ムラサキシキブと似ているので混同されやすく、ムラサキシキブの名前で庭に植えられることもあるそうです。
この二種を見分けるための特徴を、葉・花・実に分けてご紹介します。
葉 ムラサキシキブは葉の全体に小さな鋸歯(きょし、葉の周りののこぎりの歯のような部分)が多くありますが、コムラサキは鋸歯が先端から真ん中までで少なめです。
コムラサキの葉(鋸歯が大きく少ない) ムラサキシキブの葉(鋸歯が細かく数が多い)
花 花の咲く時期は両種とも同じくらいの時期(6月から7月)で、ムラサキシキブは隙間がありますが、コムラサキは密集しています。
コムラサキ ムラサキシキブ
(北の丸公園では花は終わってしまいました。)
実 ムラサキシキブは実が密集しておらず、少し隙間がありますが、コムラサキは密集して付きます。
コムラサキ ムラサキシキブ
以上が、両種を見分けるおおまかな特徴となっています。
コムラサキやムラサキシキブはその実の美しさや、暑さ・寒さによく耐えることから園芸品種としての栽培も盛んであり、長く親しまれてきた植物です。
北の丸公園内には、科学技術館の正面から伸びる管理事務所前の道にコムラサキが、ムラサキシキブは花が終わってしまいましたが、芝生と気象観測露場の間の林の中にそれぞれ生育していますので、北の丸公園にいらっしゃる際は熱中症対策と蚊対策をして見にお越しください
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2018年06月21日夏至(げし)
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6月21日は二十四節気で夏至(げし)と言われる日で、夏至は北半球では一年のうちで日の出から日没までの時間が一番長い日になります。北の丸公園では梅雨の最中、アジサイだけではない花たちも咲いています。
写真はザ・フォレスト北の丸前に咲くクチナシ(2018年6月20日撮影)の園芸品種で、6月から7月が花の時期になり、この香りから種名はjasminoides(ジャスミンのよう)と名付けられ、園芸品種や漢方薬として人々に親しまれる植物です。
夏至の反対で日の出から日没までの時間が一番短い冬至(とうじ)があり、このときにはカボチャやコンニャクを食べるなどしますが、実は夏至でもタコや小麦餅を食べるなどの風習がある地域があり、いずれも豊作祈願が由来するようです。
園内では随所にアジサイやキョウチクトウなどの花を見ることができます。
温度や湿度による熱中症に注意してお過ごしください。
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2018年01月30日北の丸公園のハマメリス・モリス
皇居外苑バックナンバー2018 / 冬の花 / 北の丸公園ブログ
北の丸公園で、ハマメリス・モリス(Hamamelis mollis)の花が見頃です。
〈清水門展望広場のハマメリス・モリス〉
聞き慣れない名前ですが、中国原産のマンサク科の落葉小高木で、和名のシナマンサクで呼ばれることが多い花木で、ハマメリス・モリスは学名です。
マンサクの仲間でもっとも花が大きいことから、様々な園芸品種が作出されているそうです。マンサクの仲間は、種間交配で作出された園芸品種や実生苗なども広く流通しており、品種を特定することが困難な花木のひとつです。清水門展望広場の植え込みに植えられているこの木は、ハマメリス・モリスのクームウッド(H mollis cv Coombe Wood)という園芸品種等によく似ているため、今回の記事では学名のハマメリス・モリスを用いてご紹介してみました。
〈ハマメリス・モリスと旧江戸城清水門〉
日本原産の満作(マンサク/Hamamelis japonica)は、「まず咲く」の語呂合わせからついた和名というエピソードとともに、春の到来をいち早く告げる花としてよく知られています。
いずれ来る春に思いをはせるように咲きはじめ、一年で最も寒い"寒の内"に見頃をむかえるハマメリス・モリスは、数少ない寒咲きの花木として各地の公園やお庭などにも数多く植えられており、今ではすっかり日本の風景に溶け込んでいる樹木のひとつです。
北の丸公園でよく見られるトカゲは、ニホンカナヘビとニホントカゲです。
今回、偶然にバケツの中に入り込んだニホンカナヘビと出会いましたので記事にしたいと思います。
ニホンカナヘビは名前にヘビと付きますがトカゲの仲間です。
体の横に入っている白いラインとツヤのないくすんだ色の体で、体の7割にもなる長い尻尾が特徴です。
また、なぜトカゲなのに"カナヘビ"と呼ばれるのかは諸説ありますが、腹側が金色に見えるので金蛇(かなへび)という説や、親しみを込めて愛蛇(かなへび)という説などがあります。
細くて長い体から尻尾と、ちょろちょろと出す舌が二股に分かれているところが"蛇"のような印象を与えているのかもしれません。
※バケツの中に入り込んだカナヘビを観察のために虫かごに移しましたが、撮影後に元の草むらに放しました。
ニホンカナヘビは日本だけに住んでいて、他の国では見られません。
日本では平野から山間部の草地などに広く分布しています。
北の丸公園は植物が多く、石垣や植込みも多いため、ニホンカナヘビが棲むには適した環境であると考えられます。
太陽が昇っている昼間に活動しますが、今の時期は早朝や夕方の涼しい時間帯によく見られます。
食べるものはクモ・バッタ類・ワラジムシなどですが自分の口くらいの大きさのものを好むようです。
ニホンカナヘビは、襲われた際にいわゆる"トカゲの尻尾切り"を行うことで有名です。
この点はニホントカゲと同様です。
今回観察したニホンカナヘビも尻尾切りをしたことがあったようで、再生中の尻尾が付いていました。
※黄色い点線から右側が再生した尻尾
左右では尻尾の鱗が違うのが分かると思います。
点線より左側は鱗の尖った部分が目立ちますが、点線より右側の尻尾は鱗のとげが目立ちません。
尻尾切りをした後の尻尾は栄養がなくなるまで動き続けるため、本体から敵の目をそらす働きがあります。
しかし、一度切ってしまった後、尻尾は再生しますが、その尻尾は前よりも小さかったり、形がきれいではなくなってしまう上に尻尾の骨の構造が変わってしまうので、その後尻尾切りはできなくなってしまいます。
一度きりの身代わりといったところでしょうか。
ニホンカナヘビの繁殖は5月から8月にかけて行われ、湿度の高い草の根元などに楕円形の小さな卵を産み付けます。
親は産んだ卵を守ろうとはせず、卵は放置されますが周りから水分を吸収して大きくなっていき、1.5倍ぐらいの大きさになると殻を破って子供が孵化します。
卵は柔らかく親が守らないので、コオロギなどの他の生き物に狙われやすい状態にあります。
私たちが路上でよく見るニホンカナヘビは、こういった生まれる前からの生存競争を経て生き残ってきたニホンカナヘビ達なのです。
北の丸公園内でニホンカナヘビを見ることができるのは主に樹林地(芝生と露場の間)などです。
ニホンカナヘビは、動きがとても素早いですが、すぐ近くで止まってこちらの様子を伺うことが多いので、双眼鏡などの近付かなくても観察のできる道具がいいかもしれません。
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