瀬戸内海における赤潮の発生状況を見ると、昭和51年(299件)まで年々増加の傾向にあったが、それ以降は減少している。しかし、現在なお毎年100件前後の赤潮の発生が確認されており、令和3年には70件の発生が確認された。赤潮の発生実件数と赤潮発生海域を以下に示す。
赤潮の発生に伴う漁業被害は、 播磨灘では昭和47年7月(養殖ハマチ1,400万尾へい死、被害金額71 億円)、52年8月(養殖ハマチ330万尾へい死、被害金額30億円)、53年7月(養殖ハマチ280万尾へい死、被害金額33億円)、57年8月(養殖ハマチ38万尾へい死、被害金額8億円)及び62年8月(養殖ハマチ135万尾へい死、被害金額25億円)に、安芸灘を中心とした海域では平成10年8月(養殖マガキ8,518万枚へい死、被害金額39億円)には、大規模な漁業被害が発生した。
赤潮の発生実件数
- 実件数は、複数の灘及び月にまたがるものを1件として計上した値である。
- 湾灘の区分は「瀬戸内海の赤潮」に準ずる。
出典:「瀬戸内海の赤潮」(水産庁瀬戸内海漁業調整事務所)
赤潮発生海域図(令和3年)
出典:「瀬戸内海の赤潮」(水産庁瀬戸内海漁業調整事務所、令和3年1~12月)