
環境報告
環境報告とは、事業者が事業活動に関わる環境情報を基に、自らの事業活動に伴う環境負荷及び環境配慮等の取組状況について公に報告するものです。この環境報告により、事業者は自らの環境に配慮した経営(環境配慮経営)の状況を適切に利用者に伝えることが可能となります。
また、環境報告により事業者は、社会に対して自然資源を利用して事業を行う者としての説明責任を果たし、またステークホルダーの判断に影響を与える有用な情報を提供するとともに、環境コミュニケーションを促進することができます。
環境報告の基本的機能
環境報告には、事業者と社会とのコミュニケーションツールとしての外部(社会的)機能と、事業者自身の事業活動における環境配慮等の取組を促進させる内部機能の二つの基本的機能があります。これらにより、事業者の自主的な事業活動における環境配慮等の取組が推進されます。
外部機能には、次の三つの機能があります。
- ・ 事業者の社会に対する説明責任に基づく情報開示機能
- ・ ステークホルダーにとって有用な情報を提供するための機能
- ・ 事業者の社会とのプレッジ・アンド・レビュー(誓約と評価)による環境活動等の推進機能
内部機能には、次の二つがあります。
- ・ 自らの環境配慮等の取組に関する方針・目標・行動計画等の策定・見直しのための機能
- ・ 経営責任者や従業員の意識付け、行動促進のための機能
環境報告書で環境報告を行う際には、これらの機能を適切に果たすよう留意することが必要です。
国内の動向
環境報告書の作成状況
我が国で環境報告書を作成・公表している企業の割合は以下のとおりです。
また、これを売上高別に見ると、以下のとおりです。
海外リンク
各国の団体等における環境情報開示に関する議論
- グローバル・レポーティング・イニシアティブ(Global reporting initiative)(外部リンク)
- アカウンティング・フォー・サステナビリティ・プロジェクト(The Prince's Accounting for Sustainability Project)(外部リンク)
- 国際統合報告委員会(International Integrated Reporting Committee:IIRC)(外部リンク)
- カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(Carbon disclosure Project:CDP)(外部リンク)
- 気候変動関連情報審議会(Climate Disclosure Standers Board: CDSB)(外部リンク)
財務報告における環境情報開示の動向
各国における環境情報開示や環境経営促進策の動向