2013年12月26日

〚母子森便り〛No. 10 落ち葉もたいせつ

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冬となった母と子の森では、赤や黄、オレンジ色と様々に色づいた葉っぱが風に舞って地面に落ちる姿も終盤です。

まるで時間がゆっくり流れているように、ひらりひらりと舞い落ちる様子はとても綺麗でうっとりしてしまいます。紅葉が大好きな人も多いかと思います。



(紅葉の時期)

しかし!今回は舞い落ちた後の“落ち葉”が主役です。


(たくさん積もった落ち葉)

冬には落ち葉はふかふかのクッションのように積もっています。落ちてしまって、ハイ!おしまい!ではなく、森では大切な役割があります。
落ち葉をめくっていくと次第に湿気ってくるのがわかります。これは落ち葉が水分を保っているからです。さらに地面にフタをして乾燥するのも防いでいます。


(落ち葉の下はどうなっているかな?)

それだけではありません。何層にもなる落ち葉は寒い冬を越す昆虫や幼虫の暖かいベッドになります。もっと小さな生物や微生物にとってはごはんとなり、やがて土にかえります。その土は栄養たっぷりのため、また木々の栄養となって吸収されていくのです。そのため母と子の森では落ち葉はほとんどそのままに置いてあります。

(落ち葉の変化の図)

葉っぱの様々な役割や移り変わりは、めくるにつれて葉っぱの一生を順々に見ているようでもあります。葉っぱがどんどん変わっていく様子を是非母と子の森で楽しんでみて下さい。そして観察したら元に戻してあげましょう。