概要

江戸時代に信州高遠藩主内藤家の屋敷があったこの地に、新宿御苑が誕生したのは明治39年のことです。皇室の庭園として造られましたが、戦後、国民公園となり、多くの方に親しまれてきました。(詳しい歴史についてはこちら)

 

広さ58.3ha、周囲3.5Kmの庭園は、整形式庭園・風景式庭園・日本庭園を巧みに組み合わせており、明治を代表する近代西洋庭園ともいわれております。
 

<整形式庭園>

 

整形式庭園とは、左右対称で幾何学的な形状が特徴の庭園です。約140本のプラタナスの木が両側に並び、中央にはトピアリー(装飾的な刈り込み)が配置され、約500株のバラに囲まれています。

<風景式庭園>



風景式庭園とは、自然風景が表現された庭園です。明るく広々とした芝生には、巨樹が点在しています。中央にあるのは、1800年代後半に日本で初めて植えられたユリノキで、高さ30m以上。新宿御苑のシンボルツリーです。

<日本庭園>


大きな池に沿って園内を回遊して鑑賞できます(池泉回遊式)。古くは鴨場としてつくられ、1903年(明治36年)に現在の形になりました。11月には菊花壇展が開催されます。



豊かに茂る樹木は約1万本を数え、とりわけ、わが国に初めて取り寄せられたユリノキ、プラタナス、ヒマラヤシーダー、ラクウショウなどの巨樹が独特の景観を形づくっています。

春の桜、夏の緑、秋の菊と紅葉、冬の温室と冬景色、四季折々の風情と豊かな自然とふれあい、語りあえる新宿御苑は、まさに都心に残された貴重なオアシスといえるでしょう。

<桜の季節>



桜の季節には、園内全体がピンク色に染まります。約900本の桜は春の大きな魅力となっています。ソメイヨシノだけでなく、イチヨウ(八重桜)や枝垂れ桜など、約70品種の桜が園内を彩ります。

<菊花壇展>



新宿御苑ではわが国の皇室の菊作りの伝統を受け継いだ菊の栽培、展示を続けており、日本庭園を散策しながら鑑賞できる菊花壇展は秋の人気の行事になっています。