2013年10月10日

〚母子森便り〛No. 9 どんぐりの繋がり

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秋の色が濃くなってきた母と子の森では、実りの時期を迎えようとしています。秋といえば生きものたちにとっては、やはり“食欲の秋”のようです。人間だけでなく生きものもどんぐりが大好きです!


(どんぐりを食べるカルガモ)

食べ物が少なくなってくる時期にどんぐりは様々な生き物の大切なごはんになります。
都会にある新宿御苑の森では鳥やタヌキ、ネズミなどがどんぐりを食べています。またゾウムシはどんぐりに卵を産み、幼虫は中で成長してから出てきます。

(ゾウムシがあけた穴)
鳥で有名なのはオシドリです。主食がどんぐりなほど大好きです。彼らは冬にやってきて春になると北国へと帰っていきます。

(オシドリ 左:メス 右:オス)

どんぐりの人気の秘密は大量の炭水化物やタンパク質を蓄えていて栄養がたっぷりなことにあります。生きものたちはたくさん食べてこれからやってくる冬に備えます。

母と子の森にはコナラ、マテバシイ、クヌギやカシワの木があり様々な形のどんぐりを見つけることができます。食べられずにいいところに落ちついたどんぐりからは芽が出てきます。

穴が空いていたら虫が出てきた後かな?つやつやの大きいどんぐりはカモが食べるかな?この小さいどんぐりはいつか大きな木に育つかな?


(どんぐりの子供)

都会でもどんぐりはたくさんの命を繋いでいます。
かわいいどんぐり兄弟達を観察したら元の場所に戻してあげて下さい。
そうしたら、森の生きものたちもきっと喜んでくれるでしょう。