2008年11月03日

ロングウッド植物園の方が来園

ピンのアイコン新宿御苑 カテゴリのアイコン菊花壇展
 新宿御苑菊花壇の栽培技術は100年以上の歴史があります。この伝統ある技術を請われ、平成15年より4年間、新宿御苑のキク科がアメリカのニューヨーク植物園に栽培指導を行ってきました。その成果が昨年に続き今年もニューヨーク植物園でキク展開催の運びとなり、盛況のようです。

 そのニューヨーク植物園からの紹介を受け、菊栽培の見学にとアメリカ・ペンシルバニア州のロングウッド植物園から職員の方達がはるばる日本へと研修に来られました。


来日初日となる11月2日は、新宿御苑の菊花壇展を見学。
菊花壇作りの専門家である新宿御苑管理事務所の山田専門官が、新宿御苑ならではの菊作りを紹介しました。


観覧に関する配慮やデザイン、また、菊栽培の注意事項などを専門官が説明しました。
説明内容を一部ご紹介すると、
・配色は、必ず黄・白・紅の3色を順路に沿って順番に使う。
・露地菊(ろじぎく:下写真)は屋根がないため、雨に強い種類を使用。

・菊の名前は和歌集などから取って付けられたもの。
・大菊花壇(おおぎくかだん:下写真)は、全部で39品種が配置されている。

・上屋の中の菊は、切り花でなく鉢ごと植え込まれている。
・植え込んである化粧用の黒土が崩れるのを防ぐため、展示期間中は菊への水やりは一切行わないが、菊は水やりの加減が重要なので、人の手が絶えないように年末年始も休むことなく行う。


解説に対してだけでなく、「江戸菊は初めて見た」など、感嘆の声がたくさん上がりました。これからの日程で日本各地の菊展を観に行くそうですが、ガイドの方が「最高の菊展を初めに観てしまって、他を観るのが怖い」とおっしゃってくださるほど、今年の新宿御苑菊花壇展も素晴らしい仕上がりとなっています。




菊花壇展は11月15日まで、毎日楽しんでいただけます。
また、11月中の毎週土曜、ボランティアによるガイドウォークを開催いたします(他の月は第2・第4土曜のみ)。8日と15日には菊のガイドも予定しておりますので、是非ご参加下さい。