2008年11月03日

大作り花壇・江戸菊花壇のみどころ

ピンのアイコン新宿御苑 カテゴリのアイコン菊花壇展
菊花壇展開催3日目。
多くの品種がみごろを迎え、たくさんのお客様で賑わっています。

今回は、大作り花壇と江戸菊花壇をご紹介します。

初冬に出てくる芽を1年がかりで枝数を増やし、1株から数百輪の花を半円形に仕立てる技法を大作りといいます。
今年の大作りは特に大きく、一番大きいもので700輪もの花を付けています。


少し屈んでみると、このたくさんの花が全て1本の茎から枝分かれしているのが分かります。

民間の展示会で出展される大作り(千輪作り)は、接ぎ木で育成されることが多いのですが、新宿御苑の大作りは全て自根から作られており、特に高い技術が必要とされます。


上の池の橋を渡ると、正面が江戸菊花壇になります。

大作り花壇と江戸菊花壇は、池を挟んで向かい合うように作られています。これは、大作りに用いられる品種が早い時期に咲くのに対して、江戸菊は花期が遅れる品種が多いため、大作りは北向き、江戸菊は南向きというように採光に工夫をして、ちょうど菊花壇展の期間中に見頃の時期が揃うように調整するためです。

江戸菊は、新宿御苑の菊の中でも最も古い歴史があります。
花が咲くにしたがって、花びらがねじれるように変化するのが特徴です。



菊花壇展以外にも、秋の園内にはたくさんのみどころがあります。


フランス式整形庭園では、秋のバラがみごろを迎えています。
11月いっぱいはお楽しみいただけそうです。


バラ花壇の両側にあるプラタナス並木も、秋色に色づき始めています。


旧温室前のツワブキもみごろです。
ツヤツヤな緑色の葉と、鮮やかな黄色い花の対比がきれいです。


管理事務所前のジュウガツザクラはまだまだきれいに咲いています。


日本庭園のススキは穂が伸び、秋を感じさせる風景を作っています。


イギリス風景式庭園にあるケヤキの大木も、茶色に色づいてきました。
新宿御苑の紅葉の季節ももうすぐです。


日中でも肌寒く感じる季節になりました。
あたたかい格好でお越しください。

みなさまのご来園をお待ちしております。