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環境省保健・化学物質対策科学的知見の充実及び環境リスク評価の推進化学物質の内分泌かく乱作用に関するホームページ内分泌かく乱作用とは >入門編Q3

このサイトで使用する用語の解説

内分泌かく乱作用 endocrine disruption
生体の複雑な機能調節のために重要な役割を果たしている内分泌系の働きに影響を与え、生体に障害や有害な影響を引き起こすこと です。
内分泌かく乱(化学)物質 endocrine disruptor
内分泌かく乱作用をもつ化学物質のことです。日本政府の見解では「内分泌系に影響を及ぼすことにより、生体に障害や有害な影響を引き起こす外因性の化学物質」とされています。
世界保健機関/国際化学物質安全性計画(WHO/IPCS)の見解では「内分泌かく乱化学物質とは、無処置の生物やその子孫や(部分)個体群の内分泌系の機能を変化させ、その結果として健康に有害な影響を生ずる単一の外因性物質または混合物である」とされています。
環境ホルモン environmental hormone
科学的名称内分泌かく乱化学物質の通称として環境ホルモンという語が使われることがあります。環境中に存在してホルモン様の作用を示すものという意味です。
化学物質
このサイトにおいて化学物質という語は、chemical(非意図的生成物を含む人工の化学物質)のみを指すわけではなく、英語におけるsubstance(物質)の意味で用いられます。
※用語をクリックすると解説を表示します。

アンケート

「内分泌かく乱作用とは」

内分泌かく乱作用とは
入門編

「入門編」

Q3:"内分泌かく乱作用"はいったい、どんな影響をもたらすのでしょうか?

"内分泌かく乱作用"が関係すると考えられる野生生物の変化はいくつか知られています。例えば、下水処理排水による川魚の性の変化、TBTによる海産の巻貝の異常などです。

環境省では、女性ホルモン(エストロジェン)や、合成女性ホルモンがもつ"内分泌かく乱作用"を、メダカを使って確かめることができる試験法を開発しました。この試験法で、化学品についても調べたところ、3つの化学品 (4-ノニルフェノール、4-t-オクチルフェノール、ビスフェノールA)については、内分泌かく乱作用をもつと考えられました。(参照 : 化学物質の内分泌かく乱作用に関する環境省の今後の対応方針について-ExTEND 2005-

また、"内分泌かく乱作用"がヒトに与える影響についても、調査研究が進められました。これまでのところ、かつて医薬品として使われたことがあるDES (ジエチルスチルベストロール)での例を除き、明らかに有害な影響が認められたことはありません。特に内分泌系の一つである生殖器への影響が心配されましたが、はっきりとした結論は出ていません。また免疫系・神経系など、内分泌系と関わりのある体内システムへの影響については、調査や研究が進められている段階です。