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環境省保健・化学物質対策科学的知見の充実及び環境リスク評価の推進化学物質の内分泌かく乱作用に関するホームページ内分泌かく乱作用とは >入門編Q5

このサイトで使用する用語の解説

内分泌かく乱作用 endocrine disruption
生体の複雑な機能調節のために重要な役割を果たしている内分泌系の働きに影響を与え、生体に障害や有害な影響を引き起こすこと です。
内分泌かく乱(化学)物質 endocrine disruptor
内分泌かく乱作用をもつ化学物質のことです。日本政府の見解では「内分泌系に影響を及ぼすことにより、生体に障害や有害な影響を引き起こす外因性の化学物質」とされています。
世界保健機関/国際化学物質安全性計画(WHO/IPCS)の見解では「内分泌かく乱化学物質とは、無処置の生物やその子孫や(部分)個体群の内分泌系の機能を変化させ、その結果として健康に有害な影響を生ずる単一の外因性物質または混合物である」とされています。
環境ホルモン environmental hormone
科学的名称内分泌かく乱化学物質の通称として環境ホルモンという語が使われることがあります。環境中に存在してホルモン様の作用を示すものという意味です。
化学物質
このサイトにおいて化学物質という語は、chemical(非意図的生成物を含む人工の化学物質)のみを指すわけではなく、英語におけるsubstance(物質)の意味で用いられます。
※用語をクリックすると解説を表示します。

アンケート

「内分泌かく乱作用とは」

内分泌かく乱作用とは
入門編

「入門編」

Q5:"内分泌かく乱作用"への取組は、どんなことがおこなわれているのでしょうか?

環境省は、2005年3月に「化学物質の内分泌かく乱作用に関する環境省の今後の対応方針について-ExTEND2005-」を発表し、この方針に基づいて、色々な取組を進めています。

"内分泌かく乱作用"という現象について、科学的に解明するための研究が進められています。"内分泌かく乱作用"がもつ生態系(野生生物)への影響を理解するには、まず生態系について知らなくてはなりません。また、"内分泌かく乱作用"のメカニズムを明らかにするためには、生物の体内で起こっていることを的確に捉える必要があります。そのためには、細胞分子レベル・個体レベルでの生物学的研究が役立ちます。

"内分泌かく乱作用"を検出するための試験法の開発も行われています。これは、国際的な取組であり、OECD(経済協力開発機構)が中心となって進めています。日本も、この取組に大きく貢献しています。

"内分泌かく乱作用"をもつ物質が、どの程度環境中に存在するのかを調べるための環境実態調査が実施されています。

Q1やQ4にも書いたとおり、"内分泌かく乱作用"をもつと疑われる物質は、通常"内分泌かく乱作用"以外の作用も持っています。これらの物質のうちのいくつかについては、既に、"内分泌かく乱作用"以外の毒性のために禁止等の厳しい規制の対象となっています(例:PCB, DDT, ダイオキシン等)。

"内分泌かく乱作用"について、環境省が進めている取組については、ホームページ や、毎年開催される国際シンポジウム一般向けプログラムなどの場で情報提供されています。

環境省以外の関係省庁(文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省)でも、この問題については様々な取組が実施されています。