報道発表資料

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2012年10月16日
  • 自然環境

SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)第三回定例会合の結果について(お知らせ)

 10月6-7日、インド・ハイデラバードにおいて「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ第三回定例会合」がインド政府との共催により開催されました。
 同会合では、「愛知目標達成への貢献」をテーマに、SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)の総会と情報の共有等を目的とした公開フォーラムが行われました。
 また、COP11期間中の10月9日には、IPSI活動の優良事例などを紹介する行事として「IPSIイブニング」が開催されました。
 環境省は、同会合の結果を含むIPSIの成果を共有するため、IPSI事務局との共催により「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)の成果と今後の展望」について、10月11日にサイドイベントを開催しました。

※ SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)
 SATOYAMAイニシアティブは、二次的自然環境における生物多様性の保全やその持続可能な利用の促進のため、環境省及び国際連合大学高等研究所が中心となって提唱してきた取組みです。IPSIは本イニシアティブの活動を促進するため、2010年に開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の期間中、国・地方政府、研究機関、国際機関、NGO、民間企業等、多様な主体の参加を得て発足した国際パートナーシップです。本会合にて3団体の参加が承認され、現在、国際機関のほか、16カ国の政府等合計126団体が参加しています。
  • 組織構成:IPSIには、意思決定機関として全ての会員を構成員とする総会が設置されている。また、総会の下に、総会の運営について審議するため運営委員会が設置されている。
  • 事務局(所在地):国連大学高等研究所(神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1)
  • IPSI会員構成:国・地方政府(30団体)、研究機関等(26団体)、国際機関等(13団体)、NGO等(46団体)、民間企業等(11団体)

「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)第三回定例会合の結果について」

1.実施主体

主催:
IPSI、日本政府環境省、インド政府環境森林省

2.目的

総会:
IPSIの今後の運営や活動の方向付けを行うこと。
公開フォーラム:
IPSIのメンバーのみならず、メンバー以外へもIPSI及び各メンバーの活動を紹介し、協力や連携を図ること。

3.日程

平成24年10月6日(土)-7日(日)

4.開催地

ハイデラバード国際会議場(インド・ハイデラバード)

5.テーマ

愛知目標達成への貢献(Contribution to Achieving Aichi Biodiversity Targets)

6.参加者数

(1)総会:126のIPSI参加団体より約60人が参加しました。
(2)公開フォーラム:IPSI参加団体を含め、約70人が参加しました。

7.概要と成果

総会【非公開】10月6日(土)午後
  • 総会の議長に国連大学の武内副学長が推薦され、満場一致で承認されました。
  • 第2回定例会合(2012年3月:ケニア・ナイロビ)後、これまでに開催されたIPSI運営委員会の活動報告(3団体のIPSI新会員の承認、リオ+20におけるサイドイベントの報告等)がありました。
  • IPSI運営委員会委員(18委員)全員が任期を満了したことから、運営委員の改選が行われました。再任を希望しなかったペルー共和国環境省、マラウイ国立植物標本園及び植物園、国際竹藤組織(INBAR)に代わって、国際熱帯木材機関(ITTO)、スワミナサン研究財団(インド)、サラエボ大学理学部(ボスニア・ヘルツェゴビナ)の3団体が新委員に選ばれました。
  • IPSI第4回定例会合については、前回の会合で招致を表明した福井県で来年9月に開催されることが承認されました。
公開フォーラム10月7日(日)
  • 国連大学高等研究所所長ゴビンダン・パライル氏、インド国家生物多様性委員会バラクリシュナ・ピシュパティ氏より挨拶がありました。
  • 下記のテーマに関する小グループを中心として情報共有や意見交換、さらに具体的な協力活動の検討が行われました。
(1)
社会生態学的生産ランドスケープにおける回復力の指標
(2)
伝統的知識と近代科学の相乗効果
(3)
持続可能な生産と消費に向けた、多様なステークホルダーの協力
社会生態学的生産ランドスケープ:
農耕などを通じ、人間が自然環境に長年関わることによって形成・維持されている二次的自然環境。

8.COP11期間中のIPSIサイドイベント等

(1) IPSIイブニング

 10月9日(火)19:00-20:00に、IPSI活動の優良事例などを紹介する行事として「IPSIイブニング」が開催され、約135名の参加者が出席しました。日本政府を代表し、在チェンナイ日本国総領事館の中野総領事が冒頭の挨拶を行いました。

 本行事では、国連大学の武内副学長から、IPSIの発足からの経緯とこれまでの主な成果、今後のIPSI活動の方向性等に関する基調講演が行われました。その後、優良事例として各地域を代表して4団体がそれぞれの活動を紹介しました。

  • アフリカ地域:ケニア湿地生物多様性研究チーム(ケニアにおける湿地保全)
  • アジア地域:石川県(石川県能登地方における里山里海景観の保全等)
  • 欧州地域:サラエボ大学(ボスニア・ヘルツェゴビナにおける二次的自然環境の保全)
  • 太平洋地域:太平洋地域環境計画事務局(太平洋南部島嶼部における海洋景観の保全)
(2)COP11サイドイベント

 10月11日(木)13:15-14:45に、今回の定例会合の結果を含むIPSIの成果を共有するため、「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)の成果と今後の展望」について環境省がサイドイベントを開催しました。約80名の参加者が出席し、7日に行われたIPSI公開フォーラムの成果と、これまでのIPSIの歩みについて共有するともに、今後の展望について議論しました。

9.その他

 公開フォーラムの概要、発表資料等については、近日中に、以下のウェブサイトに掲載する予定です。
【SATOYAMAイニシアティブウェブサイト】http://satoyama-initiative.org/jp/

連絡先
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性地球戦略企画室
代表:03-3581-3351
 直通:03-5521-8275
 室長    奥田 直久 (内6480)
 室長補佐 伊奈 康治 (内6484)
 担当    森 有希   (内6978)