南極の陸域に生息する動・植物の種類はほんの少しです。
- 陸が氷に覆(おお)われていて、植物をはぐくむ土じょうがほとんど存在しない
- 乾燥していて、水にめぐまれない
- 気温が低く、風が強い
などが理由です。これらの理由から、南極に生息する動・植物や風景も、南極でしか見られない独特なものが多いのです。
藻類(そうるい)
クラミドモナス(Chlamydomonas )
緑藻植物 オオヒゲマワリ目クラミドモナス科
雪解けの頃、シャーベット状になった雪面が赤や緑に色づくことがあります。凍っていた雪が溶けて、中に含まれていた藻類が表面に現われたものです。この藻類はクラミドモナスという緑藻で、細胞が休眠状態に入るとヘマトクロームという赤色の色素が葉緑体をおおってしまうので赤く見えます。

赤く染まった雪

赤く浮き出たペンギンの足跡
出典:南極海の海鳥類・鰭脚類・鯨類 国立極地研究所 1983年
コケ類

ラングホブデのコケ平

スカルブスネス親子池南部コケ群
地衣類(ちいるい)
地衣類(ちいるい)は菌(きん)と藻(そう)がいっしょに住んでいるもの(共生体(きょうせいたい)といいます)で、岩、地面、木の皮の上などにみられます。地衣体(地衣類のからだ)の大きさは、数ミリメートルの小さいものから、数メートルを越える大型のものまで色々です。

黒白

橙
地衣類についてもっと学ぼう
地衣類の研究(国立科学博物館)
これらががわずかな雪解け水を利用して生息しています。
これらの植物をエサに南極でくらす動物はトビムシやダニ類など微小な動物だけです。
南極には哺乳類はいません。
南極といえばペンギン。ペンギンは鳥の仲間です。
ペンギンについては南極博士をみてね!
- 南極にシロクマはいません。北極だけです。