大気環境・自動車対策

環境省及び国内研究機関等による取組

黄砂対策の取り組み

 黄砂対策には、短期的な対策である予報・警報と、長期的な対策である発生源地域の保全など様々な取り組みがあります。そのため、優先度を踏まえて、短期・中長期的に行うべき対策内容を検討し、計画的に進めていくことが必要です。
 日本における黄砂に関する研究には「観測研究」や「モデル研究」等が挙げられます。ここでは日本で行われている様々な研究について紹介します。
 

黄砂の観測

ライダー観測

 黄砂用のライダー(LIDAR:Light Detection And Ranging)は、国立環境研究所を中心に運用されているレーザー光を用いたレーダーで、上空を通過する黄砂を地上で計測できるリモートセンシング機器です。
 ライダーは雲より高い高度に微粒子が浮遊している場合を除き、対流圏内の観測点上空を通過するすべての黄砂をリアルタイムに無人で連続観測できるという特徴があります。


 

モンゴル黄砂モニタリングサイト

 鳥取大学乾燥地研究センターでは、2012年3月より、黄砂発生メカニズム解明を目的に、モンゴルに観測サイトを設置しました。
 地形の重要性(窪地が黄砂発生ホットスポットであること)や石、枯れ草、土壌クラスト等の黄砂発生抑制効果の定量的解明を進めており、得られた観測結果を用いてモデルへの組み込みにも取り組んでいます。


 鳥取大学乾燥地研究センターでの取り組みについて、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
 

予測モデル(シミュレーション)

MASINGAR

 MASINGAR(Model of Aerosol Species IN the Global AtmospheRe)は、気象研究所が開発を継続してきた全球エアロゾルモデルで、2020 年には、世界で初めて静止気象衛星によるエアロゾル観測値を用いたデータ同化を開始しました。
 MASINGARは、気象庁の現業業務として、今も改良が加えられています。



 MASINGARについて、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
 

SPRINTARS

 SPRINTARS(Spectral Radiation-Transport Model for Aerosol Species)は、九州大学が中心となって開発された大気中の浮遊粒子状物質(エアロゾル)による地球規模の気候変動および大気汚染の状況を再現・予測するために開発された数値モデルです。
 SPRINTARSのホームページでは、黄砂やPM2.5などの予測結果を7日後まで公開しています。

 SPRINTARSについて、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
 

CFORS

 CFORS(Chemical weather FORecasting System)は、九州大学と国立環境研究所によって開発・運用が行われている大気中のエアロゾルや微量気体の分布を予報する数値モデルです。地表面情報や気象データを用いて、3日先までの化学物質の輸送・拡散・除去過程を予測・公開しています。



 CFORSについて、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
 

黄砂の解析・研究

環境研究総合推進費

 近年、世界各地で問題となっている「気候変動」は、黄砂にも影響を与えると考えられています。環境研究総合推進費による研究では、様々な地球温暖化シナリオでのシミュレーションを行い、21世紀末の黄砂発生量・輸送量の推定を行いました。その結果、極端な温暖化シナリオ(SSP3-7.0/SSP5-8.5)では、摩擦速度の増加や地面温度の上昇に伴う積雪量の減少の影響により、月によっては3%/年程度、黄砂発生量が増加する可能性が示されました。
 日本への黄砂飛来や黄砂による国民の健康への影響を軽減するためにも、引き続き黄砂に関連する観測の継続やモデルの改良による精度の向上などが重要となります。



 推進費の結果についてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
 

黄砂問題検討会

 環境省では、毎年黄砂問題検討会を開催し、日本に飛来した黄砂がどのような黄砂であったかを解析し報告書としてまとめています。

♢2001年~2013年:主な黄砂現象の紹介
♢2014年以降:黄砂実態解明調査報告書
黄砂問題検討会
黄砂化学成分調査

 このように国内では様々な研究が行われています。これらの成果を日本だけではなく、国外の研究者とも共同し、黄砂問題に取り組んでいます。国際協力をご覧ください。

 また、環境省では、黄砂パンフレットを作成しています。
黄砂パンフレットのご紹介