大気環境・自動車対策

黄砂化学成分調査

黄砂化学成分の調査方法

 「黄砂実態解明調査」では、平成14年度から平成23年度にかけて、黄砂に含まれる化学成分の測定を目的とした調査を実施しました。黄砂飛来シーズンである2月中旬から6月頃までの間、黄砂の飛来が予想される日に、地方自治体及び国立環境研究所等の協力を得て、国内数地点で一斉にエアロゾル(大気中に浮遊している液体や固体の粒子状物質)の捕集を実施しました。
  このページでは、調査方法の詳細がご覧いただけます。

 平成14年度平成15年度
- 16年度
平成17年度平成18年度平成19年度平成20年度平成21年度
- 22年度
平成23年度
捕集期間 24時間連続捕集 24時間連続捕集 24時間連続捕集 48時間連続捕集(24時間連続捕集×2日間連続) 48時間連続捕集(24時間連続捕集×2日間連続) 48時間連続捕集(24時間連続捕集×2日間連続) 48時間連続捕集(24時間連続捕集×2日間連続) 48時間連続捕集(24時間連続捕集×2日間連続)
捕集回数 24時間×年間3回 24時間×年間6回 24時間×年間6回 48時間×年間4回 48時間×年間4回 48時間×年間4回 48時間×年間2回 48時間×年間3回
捕集方法 ■八段型アンダーセンサンプラー
■ハイボリューム
サンプラー 
■八段型アンダーセンサンプラー
■ハイボリューム
サンプラー 
■二段型ローボリュームサンプラー
■ハイボリューム
サンプラー 
■二段型ローボリュームサンプラー
■ハイボリューム
サンプラー 
■二段型ローボリュームサンプラー
■ハイボリュームサンプラー 
■二段型ローボリュームサンプラー
■ハイボリューム
サンプラー
■二段型ローボリュームサンプラー
■ハイボリューム
サンプラー
■二段型ローボリュームサンプラー
■ハイボリュームサンプラー
分析項目 [1] 農薬類 13項目
(BHC、DDT、エンドリン、プロチオホス、マラチオン、フェニトロチオン、クロルピリホス、ジクロルポス、シペルメトリン、フェンバレート、クロロタロニル、シハトリン、ダイアジノン)
[2] 金属類 5項目
(アルミニウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、ストロンチウム)
[3] イオン類8項目
(ナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、塩素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン)
[1] 農薬類 13項目
(BHC、DDT、エンドリン、プロチオホス、マラチオン、フェニトロチオン、クロルピリホス、ジクロルポス、シペルメトリン、フェンバレート、クロロタロニル、シハトリン、ダイアジノン)
[2] 金属類 5項目
(アルミニウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、ストロンチウム)
[3] イオン類8項目
(ナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、塩素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン)

※16年度のみ イオン類9項目(上記+フッ素イオン)
[1] 農薬類 9項目
(BHC、DDT、エンドリン、プロチオホス、マラチオン、フェニトロチオン、クロルピリホス、ジクロルポス、クロロタロニル、ダイアジノン)
[2] 金属類 6項目
(アルミニウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、ストロンチウム、マンガン)
[3] イオン類 10項目
(ナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、塩化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、フッ素イオン、ストロンチウムイオン)
[1] 農薬類 9項目
(BHC、DDT、エンドリン、プロチオホス、マラチオン、フェニトロチオン、クロルピリホス、ジクロルポス、クロロタロニル、ダイアジノン)
[2] 金属類 6項目
(アルミニウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、ストロンチウム、マンガン)
[3] イオン類 10項目
(ナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、塩化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、フッ素イオン、ストロンチウムイオン)
[1] イオン類等 11項目
(ナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、塩化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、フッ化物イオン、ストロンチウムイオン、水銀)   
[1] イオン類等 5項目
(ナトリウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン、硝酸イオン、硫酸イオン、水銀)
[2] 農薬類 9項目
(BHC、DDT類、エンドリン、プロチオホス、フェニトロチオン、クロルピリホス、ジクロルボス、クロロタロニル、ダイアジノン)
[3] 金属類 2項目
(アルミニウム、鉄)
[1] イオン類等 5項目
(ナトリウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン、硝酸イオン、硫酸イオン)
[2] 農薬類 9項目
(BHC、DDT類、エンドリン、プロチオホス、フェニトロチオン、クロルピリホス、ジクロルボス、クロロタロニル、ダイアジノン)
[3] 金属類 1項目
(アルミニウム)
[1] イオン類等 5項目
(ナトリウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン、硝酸イオン、硫酸イオン)
[2] PAHs 14項目
(フェナントレン、アントラセン、ピレン、フルオランテン、ベンゾ[a]アントラセン、クリセン、ベンゾ[a]ピレン、ベンゾ[e]ピレン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベンゾ[k]フルオランテン、ジベンゾ[a,h]アントラセン、ジベンゾ[a,c]アントラセン、インデノ[1,2,3-cd]ピレン、ベンゾ[g,h,i]ペリレン)
[3] 金属類 1項目
(アルミニウム)
調査目的 粒径の把握、成分分析 粒径の把握、成分分析 成分分析 成分分析 成分分析 成分分析 成分分析 成分分析
捕集場所 新潟、富山、島根、福岡、長崎、国立環境研究所 北海道、新潟、富山、愛知、島根、福岡、長崎、国立環境研究所 北海道、新潟、富山、石川、愛知、島根、福岡、長崎、国立環境研究所 北海道、新潟、富山、石川、愛知、島根、福岡、長崎、国立環境研究所 北海道、新潟、富山、石川、愛知、島根、福岡、長崎、国立環境研究所 北海道、新潟、富山、石川、愛知、島根、福岡、長崎、国立環境研究所(農薬類のモニタリングは新潟、富山、島根のみ) 新潟、富山、島根、福岡、長崎(農薬類のモニタリングは新潟、富山、島根のみ) 新潟、富山、島根、福岡、長崎 (PAHsモニタリングは新潟、富山、島根のみ)

ハイボリュームサンプラー

 

ハイボリュームサンプラーは、大気エアロゾルを高流量(本調査においては毎分1,000~1,100リットル)でろ紙上に捕集する装置です。主にエアロゾル中に含まれている微量成分の分析等を目的として使用されます


ろ紙に捕集された黄砂(国立環境研究所)

二段型ローボリュームサンプラー

二段型ローボリュームサンプラーは、大気エアロゾルを粗大粒子(主に黄砂)と微小粒子(主に大気汚染物質)の2段に分離捕集するための装置です(本調査においては毎分20リットルで大気を吸引)。主にエアロゾル中に含まれている主成分の分析等を目的として使用されます(平成17年度~)。

八段型アンダーセンサンプラー

八段型アンダーセンローボリュームサンプラーは、粒径0.43ミクロン以上の大気エアロゾルを、8粒径区分に分級捕集する装置です。主に粒径分布の把握等を目的として使用されます(平成14年度~16年度)。

黄砂実態解明調査実施場所

黄砂化学成分の調査結果


 環境省では、黄砂の飛来実態を科学的に把握するため、地方公共団体、独立行政法人国立環境研究所の協力を得て、平成14年度から平成23年度にかけて、黄砂飛来シーズンの2月中旬から6月頃までの間、黄砂飛来時に国内の複数地点で一斉にエアロゾル(大気中に浮遊している液体や固体の粒子状物質)を捕集し、粒径(物理的性質)や成分(化学的性質)の分析を行っていました。本サイトでは、「黄砂実態解明調査」調査データを精査した結果のPDF形式を閲覧、CSV形式をダウンロードすることができます。ご利用の際には、必ず以下の免責事項をご一読ください。

【免責事項】本サイトに掲載されているデータをご利用になる場合には、必ず出典を明記の上、お使いください。ただし、環境省は、データ内容の保証(情報の正確性、有用性、確実性等について)は一切致しません。また、環境省は、掲載されているデータを使用したことにより生じるいかなる損害及び損失について、責任を負いません。予めご承知おきください。

○分析結果・精査判断基準

  • ハイボリウムサンプラー(HV)によって捕集されたエアロゾル中の金属・イオン成分の分析結果については、これまでの黄砂実態解明調査等の結果から、アルミニウム(Al)と鉄(Fe)の相対濃度比はほぼ一定であり、通常AlはFeよりも高いことから、AlよりもFeが多い場合は、エアロゾル捕集試料の分解が不十分な可能性が大きいため、金属成分データを全て「NA」(Not Available・利用不可データ)としました。また、*** の箇所は、測定しなかったことを示します。
  • HVによって捕集されたエアロゾルの浮遊粉じん重量(TSP)濃度については、HV試料の重量濃度が、ローボリウムサンプラー(LV)試料の重量濃度の粗大粒子側と微小粒子側の合計より低い場合、かつ、HV試料の重量濃度が、浮遊粒子状物質(SPM)濃度より低い場合に、信頼性に欠ける数値とし、「NA」と表示しました。ただ、LVによる試料の捕集は、平成18年度以降のみ実施したため、それ以前のLVによる試料がない期間(平成14年度から平成17年度)については、HV試料の重量濃度がブランク分析値(対照値)よりも大きかった場合、信頼性に欠ける数値とし、欠測とし「NA」と表示しました。
  • ローボリウムサンプラー(LV)によって捕集されたエアロゾル中の金属成分の分析結果については、当該の試料分析値の半分よりもブランク分析値(対照値)が大きかった場合は、ブランク分析値による影響が大きいと考えられる(寄与率が高すぎる)ため、定量下限値(ブランク分析値)未満で表示しました。また、試料捕集過程で信頼性に欠ける場合は、「NA」と表示しました。***の箇所は、測定しなかったことを示します。
<定量下限値>
-表中にある不等号「<」は、定量下限値未満を意味します。
-試料によって、捕集重量、積算流量、環境条件、測定機器等が異なるため、定量下限値は一定ではありません。

○化学成分分析結果

  • 平成14年度~23年度分 ハイボリウムサンプラー試料の測定結果(日順データ PDF 875KBhv_date/CSV 56KBhv_date
  • 平成14年度~23年度分 ハイボリウムサンプラー試料の測定結果(地点順データ PDF 944KBhv_spot/CSV 55KBhv_spot
  • 平成18年度~23年度分 ローボリウムサンプラー試料の測定結果(日順データ PDF 669KBlv_date/CSV 40KBlv_date
  • 平成18年度~23年度分 ローボリウムサンプラー試料の測定結果(地点順データ PDF 607KBlv_spot/CSV 40KBlv_spot