日中韓環境教育ネットワーク(TEEN)

TEENの成り立ちと活動について

平成12年に北京で開催された第2回日中韓三カ国環境大臣会合(以下、TEMM:Tripartite Environment Ministers Meeting)において、「環境共同体意識の向上」を図るための三カ国協力プロジェクトを形成・推進していくことが決定されました。そして、同年6月の日中韓三カ国実務者会合において、TEENをプロジェクトの一つとして構築することが合意され、平成12年以降は三カ国が交替でTEENシンポジウム及びワークショップを開催しています。本会合では、環境教育の専門家や教育者、NGO代表等が三カ国から集まり、環境教育のイニシアティブについて議論や意見交換などを行っています。今年(平成27年)は、16回目の開催となりました。


第16回シンポジウム・ワークショップ

2015.10.25〜27(日本国・岡山)

平成27年10月25日(日)、26日(月)、27日(火)、日本国・岡山の岡山国際交流センター他にて、「第16回 日中韓環境教育ネットワーク(以下、TEEN:Tripartite Environmental Education Network)シンポジウム及びワークショップ」が開催されました。シンポジウムは一般に公開され、ワークショップは非公開で行われました。

テーマと目的

今回は、「世界と地域を結ぶ(グローカルの視点で) 〜岡山市におけるポストDESD」をテーマとして、日中韓における環境教育及びESD(Education for Sustainable Development:持続可能な開発のための教育)の取組に関して意見交換が行われました。

TEEN16本会合のシンポジウムの様子

TEEN16本会合のシンポジウムの様子

内容報告
一日目

昨年度開催されたユネスコ世界会議から1周年を迎えることから、TEENシンポジウムは岡山ESD推進協議会、岡山市が主催する「ESDフォーラム2015 in 岡山」と連携して開催されました。
午前中はゲストスピーカーによる事例発表で、「若者」「企業」「環境教育・流域」「市民協働・コミュニティ」の切り口からESDについて考察が行われました。
また、午後は「若者」「企業」「環境教育/TEEN16シンポジウム」「市民協働・コミュニティ」をテーマにそれぞれ分科会を実施し、「環境教育/TEEN16シンポジウム」では日中韓の代表者から「点から線、線から面への環境教育の広がりとつながりづくり」をテーマに各国における取組の発表が行われました。

(1) 中国
Ms. YAN Baohua(深圳マングローブ湿地保護基金 副長官)
「公的教育と関与を通じた沿岸湿地の保護:中国深圳市における自然保護のための一般市民参加型モデルに関するケーススタディ」
深圳マングローブ湿地保護基金が実施する沿岸湿地における自然保護のための一般市民参加型モデルについて発表が行われました。
(2) 韓国
Mr. KIM Chankook(韓国教員大学校 教授)
「持続可能な眼差しを通して「グローバル」と「ローカル」をつなぐ:韓国の環境教育/ESD経験からの教訓」
韓国の学校における環境教育及びESDに関する取組の紹介の他、市民がグローカル・リテラシー教育に資するためにどのようなことができるのかについて発表が行われました。
(3)日本
早川泰文氏(岡山市立小串小学校 指導教諭)
「見つめ直そう私たちの小串‐ふるさと小串の海を守るために自分たちにできること‐」
地域、保護者、漁協、NPO等と連携して実施する「つぼ網体験」や「のりすき体験」、「クリーンアップ児島湾」、「クリーンアップ光南台」等の岡山市立小串小学校の取組について発表が行われました。
二日目

翌26日(月)午前は、ESDに先進的に取組んでいる岡山市北区京山地区の「緑と水の道」を視察した他、京山公民館を訪問しました。京山公民館では、京山地区ESD推進協議会の池田満之会長から伝統芸能の伝承や外国人との交流等の京山公民館の取組が紹介されました。

京山公民館にて記念撮影

京山公民館にて記念撮影

午後は、ソウル大学のMs. KIM Namsooが、韓国側の開発した環境教育読本「伝統文化の中の環境の知恵:オンドル」を用いて、岡山市立曽根小学校の6年生に対して授業を行いました。この授業ではオンドルと呼ばれる床下暖房の模型を作り、お灸を使用して床下に熱が伝わる構造について実験を行いました。

岡山市曽根小学校での韓国による環境教育読本を活用した授業

岡山市曽根小学校での韓国による環境教育読本を活用した授業

三日目

27日(火)は、香川県直島町を訪問し、ベネッセハウスミュージアムや地中美術館、現代の芸術家が古民家を改装し作品化した「家プロジェクト」の見学や、香川県直島町の関係者との意見交換を通して、アートによる地域おこしの実践例をESDの視点から学びました。