水・土壌・地盤・海洋環境の保全

令和5年度海洋プラスチックごみ問題に関する2つのシンポジウム

1.開催趣旨

近年、海洋プラスチックごみによる環境汚染、生態系、生活環境、漁業、観光業等への悪影響が懸念され、重要かつ喫緊の問題となっています。

この問題に対して効果的な対策を行うためには、海洋プラスチックごみの量・分布の実態把握、発生源の特定、生物への影響評価などの科学的知見が不可欠ですが、これらの情報は十分に整理・蓄積されているとは言えません。
現在、世界中の多くの研究者が様々な調査や研究に取り組んでいますが、今後これまで以上にスピード感を持って研究を発展させるためには、分野間の連携を強化するとともに、新たな研究者の参入を含めた研究体制の一層の強化が必要です。また、研究の進展や成果について、広く一般の方に対して情報を共有する機会も必要となります。
このような課題認識の下、今般、これを解決する一助とするため、海洋プラスチックごみ問題に関する2つのシンポジウムを開催いたします。傍聴希望などの詳細については2023年12月26日リリースの本シンポジウムに関する報道発表をご確認ください。

※掲載している発表資料についてはシンポジウム当日発表時に修正等により内容が一部変更する可能性がありますことご留意願います。

2.概要

【令和5年度海洋プラスチックごみ学術シンポジウム】

 日時:令和6年3月9日(土) 9:00~16:30

 場所:オンライン開催

プログラム 

セッションA:分布把握と予測

・セッションモデレーター:磯辺 篤彦(九州大学 応用力学研究所 教授)

・A-1:グローバルサウスとの連携を通じたコミュニティベースの海洋ごみ動態把握:環太平洋の海洋プラスチック 
   汚染の解明に向けて
   ≪発表資料

 小林 かおり(椙山女学園大学 准教授)

・A-2:海岸におけるマイクロプラスチック存在量の代表値とばらつき
   ≪発表資料

 朝倉 宏(長崎大学 総合生産科学域 環境科学領域 教授 )

・A-3:日本周辺に漂流するマイクロ、マクロ発泡スチロールの存在量と発生源の可能性
   ≪発表資料

 黒田 真央(九州大学 応用力学研究所附属大気海洋環境研究センター)

・A-4:数値モデルと現地調査による“海洋ごみ予報”に向けた取り組み
   ≪発表資料

 辻本 彰 (島根大学 教育学部)
 加古 真一郎(鹿児島大学 理工学域工学系 理工学研究科 教授)
 種田 哲也 (鹿児島大学)
 

セッションB:発生源・流出経路・微細化

・セッションモデレーター:藤原 拓(京都大学大学院 地球環境学堂 教授)

・B-1:スポーツ活動による海洋マイクロプラスチックごみの放出およびその防止対策
   ≪発表資料

  小林 牧人 (国際基督教大学 自然科学デパートメント 特任教授)

・B-2:川ごみモニタリングの紹介と今後の課題
   ≪発表資料

  吉田 拓司(八千代エンジニヤリング株式会社 シニアコンサルタント)

・B-3:河川調査方法標準化のためのマイクロプラスチック調査時誤差評価および誤差制御に関する研究
   ≪発表資料

  田中 衛(東京理科大学 創域理工学部)

・B-4:新たな統合型流域環境管理モデルNICEの開発を通した日本全域及びグローバル主要河川流域における
   プラスチック流出動態の評価
   ≪発表資料

  中山 忠暢 (国立研究開発法人国立環境研究所 地域環境保全領域)

 

セッションC:生物・生態系影響

・セッションモデレーター:山本 裕史(国立研究開発法人国立環境研究所 環境リスク・健康領域 副領域長)

・C-1:「食う−食われる」過程を介したマイクロプラスチックの排出時間の変化
   ≪発表資料

 堀江 好文(神戸大学 内海域環境教育研究センター 准教授)

・C-2:マイクロプラスチックが微細藻類群集のエネルギー代謝に及ぼす影響
   ≪発表資料

 テイ シャク(東京工業大学 環境社会理工学院  助教)

・C-3:タイヤ粉じんの生態リスク評価に資する有害性の評価
   ≪発表資料

 仲山 慶(愛媛大学 沿岸環境科学研究センター)

・C-4:マイクロプラスチックの特徴を考慮できる種の感受性分布の推定:水生生物毒性データベースToMExの利用  
   ≪発表資料

 岩崎 雄一(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)
 

セッションD:代替素材・回収技術

・セッションモデレーター:吉岡 敏明(東北大学大学院 環境科学研究科 教授)

・D-1:漁網のリサイクル
   ≪発表資料

 熊沢 泰生(ニチモウ株式会社  海洋営業部 部長/研究開発室 室長)

・D-2:生分解性・バイオベース高吸水性ポリマーの開発
   ≪発表資料

 宇山  浩(大阪大学 工学研究科 教授)

・D-3:デザイン主導で市民参加型で海ごみ問題を考えるOMNI海ごみプロジェクト
   ≪発表資料

 左右田 智美(東京大学 生産技術研究所)

・D-4:プラに代わる素材を、消費者は受け入れることができるのか?
   ≪発表資料

 浅利 美鈴(総合地球環境学研究所 教授)
 安藤 悠太(京都大学 地球環境学堂 特定助教)

 

各セッションモデレーターにより総括コメント

 

【令和5年度海洋プラスチックごみ問題に関するシンポジウム】

 日時:令和6年3月19日(火) 9:00~12:00

 場所:秋葉原UDXシアター

国際条約交渉について
     粟生木 千佳(公益財団法人地球環境戦略研究機関)

テーマ1:分布把握と予測
     磯辺 篤彦(九州大学 応用力学研究所 教授)   

テーマ2:発生源・流出経路・微細化
     藤原 拓 (京都大学大学院 地球環境学堂 教授)

テーマ3:生物・生態系影響
     
山本 裕史(国立研究開発法人国立環境研究所 環境リスク・健康領域 副領域長)

テーマ4:代替素材・回収技術
     吉岡 敏明(東北大学大学院 環境科学研究科 教授)

 

3.報道発表資料

   令和5年度海洋プラスチックごみ問題に関する2つのシンポジウムの開催について | 報道発表資料 | 環境省 (env.go.jp)