報道発表資料

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2012年03月22日
  • 地球環境

アジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN)第17回政府間会合/科学企画グループ会合の開催結果について(お知らせ)

 アジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN: Asia-Pacific Network for Global Change Research)の第17回年次会合が平成24年3月14日(水)から16日(金)に、ジャカルタ(インドネシア)で開催されました。
 APNは、アジア太平洋地域における地球変動研究に関する研究の推進を目的として1996年に我が国のイニシアティブで発足した政府間組織であり、日本(環境省・兵庫県)、米国、ニュージーランド、韓国からの財政支援を得て、公募型共同研究プログラム(ARCP)、途上国の研究能力開発・向上プログラム(CAPaBLE)の2タイプの支援を始め様々なプロジェクトを実施しています。
 今年度からは、我が国の提案により、気候変動への適応政策及び低炭素社会構築政策に貢献する研究支援プログラムが新規に承認され、地球変動の各分野におけるますます充実した活動が期待されます。

1.開催日時・場所

平成24年3月14日(水)~16日(金)
ジャカルタ(インドネシア)

2.出席者

加盟国の政府代表,科学企画グループメンバー及び招聘専門家等が加盟各国から参加したほか、関係国際機関、オブザーバーの参加もありました。 議長はインドネシア政府代表、副議長はカンボジア政府代表が務めました。

3.主な成果

(1)
低炭素社会構築政策に貢献する研究支援プログラム
 アジアが世界の低炭素成長を牽引する重要な地域となりうることから、低炭素社会づくりのシナリオ(低炭素成長)を描き、低炭素成長を実現するための政策を特定する途上国における研究支援に対して、我が国拠出金から一定額を割り当て実施することが合意されました。
 この活動は、グローバルスケールでの研究ネットワークである低炭素社会国際研究ネットワーク(LCS-RNet、事務局:財団法人地球環境戦略研究機関(IGES))のアジアにおけるネットワークの活動を研究面で支援するものとなり、国立環境研究所や京都大学等の我が国の低炭素シナリオ研究者との連携を強化するものです。
(2)
気候変動への適応政策に貢献する研究支援プログラム
 カンクン合意(COP16)及びダーバン合意(COP17)等において、適応分野における最新の科学的知見に基づいた政策及び中長期的な政策を推進するとされていること、アジア太平洋地域は、島嶼地域、人口が集中する沿岸地域といった気候変動の影響を受けやすい地理的条件、農業のように気候変動の影響を受けやすい産業への依存などから適応策の必要性が高いことから、以下の事業をはじめとする新規活動を行うことが承認されました。
本プログラムのスコーピングワークショップの実施(兵庫アクティビティ)。
気候変動影響評価と適応に関する研修の実施(国連大学気候・生態系変動適応研究のための大学ネットワーク(UN-CECAR)との共同研修コース)
適応政策に貢献する公募研究プロジェクトの提案のための研修の実施。
(3)
ネットワーク活動の拡充
 地球変動分析・研究・訓練システム(START(米国が中心となった国際的な支援プログラム))、UN-CECARとの連携をはじめ、今後はLCS-RNet、アジア開発銀行(ADB)、国際学術連合(ICSU)、米州地球変動研究ネットワーク(IAI)、等新たな機関・ネットワークとの連携も強化していくことが合意されました。
(4)
その他
 公募型共同研究プログラム(ARCP:Annual Regional Call for Proposals)や、開発途上国の研究能力開発・向上プログラム(CAPaBLE:Scientific Capacity Building and Enhancement for Sustainable Development in Developing Countries)について、新規・継続提案の採択が承認されました。
(5)
次回会合
 次回会合は、中国がホストする予定です。

会議記録(英語)は議長要約として、近日中にAPN事務局のウェブサイトに掲載される予定です。
アジア太平洋地球変動研究ネットワーク(APN)事務局(神戸市)
Website:
http://www.apn-gcr.org
TEL:(078)230-8017 FAX:(078)230-8018
Email:
info@apn-gcr.org

添付資料

連絡先
環境省地球環境局総務課研究調査室
直通  :03-5521-8247
代表  :03-3581-3351
室長  :松澤 裕  (内線 6730) 
補佐  :佐々木 緑 (内線 6731)
専門官 :星野 ゆう子(内線6732)
担当  :小早川 鮎子(内線 6733)

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