Introduction
2025年6月26日(木)、第13回を迎えさらに大きな発展を目指す環境省グッドライフアワードでは、全国の応募を検討中の皆さまに向けて『第13回環境省グッドライフアワード応募説明会@Zoomウェビナー』を開催しました。
このカンファレンスは、第13回を迎えたグッドライフアワードの募集開始にあわせ、過去12年間の数多くのグッドライフアワードの受賞取組から、第12回環境大臣賞受賞の株式会社アレフ SDGs推進部部長の髙田あかねさんと第12回実行委員会特別賞受賞のえんどう畜産の遠藤恭子さんに登場していただき、取組内容の紹介とグッドライフアワードの受賞効果について報告していただきました。
また総合プロデューサーである谷中修吾氏から取組事例と応募方法の解説をいただき、各実行委員からのメッセージも交えて、全国の多くの視聴者に向けてグッドライフアワードへの応募を訴えました。
皆さまの活動を盛り上げる知恵と取組内容を効果的にアピールするためのヒントをご紹介していますのでぜひ参考にしてご応募をお願いいたします。
グッドライフアワードは、環境省が提唱する地域循環共生圏の理念を具現化する取組を表彰し認知を広げるためのプロジェクトです。 詳しくはこちらをご覧ください。
Presentation Summary
環境省 大臣官房地域脱炭素推進審議官
最初に環境省の大森恵子地域脱炭素推進審議官より挨拶があり、「地域循環共生圏とグッドライフアワード」の関係を踏まえて、環境施策の最前線の動きを交えて説明。 特に、第6次環境基本計画ではウェルビーイングな社会構築のために自然資本の活用を軸とした新たな成長を目指していること、そのために、地域課題を解決する自立した持続可能な地域づくりを目指す「地域循環共生圏」作りを推進していることを紹介。 森里川海のつながりによってもたらされる自然資本の持続可能な活用を事業・プロジェクトを数多く生み出していくことの重要性を示し、その中で優れた取組を表彰する「グッドライフアワード」が役割を紹介。
グッドライフアワードは、「みんなの力で社会は変わる!!」の理念の下、草の根の国民参加型プロジェクトとして展開し、日本各地のSDGsを体現する「環境と社会に良い活動」を、環境大臣賞や実行委員会特別賞として表彰し広く社会に紹介していき、「優れたローカルSDGs事業の見本市」として展開していることを紹介。
昨年の最優秀賞受賞取組である「ヤマキ醸造株式会社」の取組を例に、グッドライフアワードが目指す地域資源を最大限に活用して持続可能な社会をつくる実践例を紹介し、広く応募を促進しグッドライフの輪がさらに大きく広がることを強くアピールされました。
Presentation Summary
環境省 環境省大臣官房 地域政策課地域循環共生圏推進室長
第13回を迎えたグッドライフアワードの募集概要について、担当の石川室長より説明。「環境大臣賞を大盤振る舞い」することでローカルSDGsの実現を目指す全国の皆さまを応援し、コミュニティづくりを推進するアワードであるという趣旨をアピールし、表彰式をして終わりではなく受賞後も幅広く皆様の活動を共有してバックアップしていくことを紹介しました。
具体的には、実行委員とともに環境省のスタッフが受賞取組の活動現場を訪問し活動の実際の取組を実感することで、その後の積極的な情報発信に結びつけていくことも紹介しました。
またグッドライフアワードとともに地域循環共生圏の実現を推進している『森里川海』プロジェクトのアンバサダーであるかわいい「アヒル隊長」も登場、視聴者を盛り上げました。
Guest Talk
主にハンバーグレストラン「びっくりドンキー」を運営している株式会社アレフは、昨年の第12回グッドライフアワードで環境大臣賞優秀賞を受賞した「びっくりドンキーの生きものにも優しいお米~契約産地での生きもの調査実施率100%!~」を中心に活動を紹介していただきました。
「びっくりドンキー」では創業当時から特にお米に関して厳しい自社基準を設け高品質で安全な食材を安定的に供給してもらうために、年間5,000t以上、契約水田約1,400haという大規模な契約栽培を実施しています。化学合成された殺虫剤の使用禁止、農薬の使用は除草剤一回以下、化学肥料由来の窒素を慣行栽培の半分以下のお米を全店舗で提供されています。
さらに、契約産地での「田んぼの生き物調査」の実施率100%を達成し、生物多様性保全活動を進めています。この調査により生産者の皆さんに生きもの目線にから農業を見つめ直すきっかけづくりを推進し、生きものが見つかる楽しさを再発見してもらっています。
さらに店舗のお客様も参加できる「びっくりドンキー田んぼの生きもの調査」も2011年から実施、のべ10,000人以上の参加を得て生物多様性の大切さを学んでもらいました。
今後は、安全でおいしい食事の提供はもちろん、生産者との連携で、食を通じて生物多様性保全に貢献できるようさらに活動の幅を広げています。
SDGs推進部部長の髙田あかね氏から受賞後の活動の広がりや受賞のメリットを含めてご紹介いただきました。
えんどう畜産の遠藤恭子さんには、昨年の第12回グッドライフアワードで実行委員会特別賞EXPO2025いのち動的平衡賞を受賞した「【愛され和牛】で「いのち」を食べるを考える」を中心に活動を紹介していただきました。
遠藤恭子さんは、獣医師として、また牧場の生産者として、そして三児の母として消費者の目線を持ちながらこの活動に取り組んでいます。
えんどう畜産は北海道の士幌町にある肉牛牧場で1,000頭の肉用牛を育て全国の肥育農家に若牛を販売しています。そのなかで何らかの原因で正規の販売ルートに乗せることができない肉牛を「愛され和牛」として販売、その牛が生きていたときの生育ストーリー映像と物語を一緒にお届けしています。
遠藤さんは、お客様に命をいただくという感覚をもって食べてもらうことで。今を生きている実感を持って欲しいという理念でこの活動を展開。日々の消費活動に命の消費という観点を加えることで、フードロスの削減などを推進し、学校への出前授業などを通じて教育や殺処分を減らすことなのでのアニマルウェルフェアの充実など複合的な活動を推進されています。
グッドライフアワードへの応募と受賞を経て、自分の取組の意義をしっかり再確認することができ、手間で利益は薄くても社会的な価値が高いことに自信を持つことができたと語っていただきました。
Check Points
グッドライフアワードへの応募を検討中の方々に向けて、谷中修吾総合プロデューサーより賞の体系と評価項目から今までの受賞取組の例を紹介。
「環境によいこと×社会によいこと」であれば幅広い取組に門戸を広げているグッドライフアワードの特徴と、審査を担当する実行委員に対して活動の内容や意義を伝える秘訣を紹介。
公式サイトからダウンロードできる『応募シート記入例』を使って、応募する際のネーミングの重要性や短く強い言葉で端的に表現することの大切さなどの具体的なアドバイスをいただきました。
環境大臣賞受賞のために、ぜひ参考にしてください。
https://www.env.go.jp/policy/kihon_keikaku/goodlifeaward/application.html
Question Time
最後に、チャット機能を活用して視聴者から寄せられた質問に対する質疑応答が行われました。 第13回を迎え全国から多くの方に参加いただくことができ、活発な質疑応答も展開されました。
Message
環境省グッドライフアワードでは合計10件の環境大臣賞が表彰されます。 また審査を担当する9名の実行委員によってそれぞれの専門分野に関わる優れた取組を表彰する実行委員会特別賞が各3件程度(合計27件程度)選ばれます。
カンファレンスでは、益田文和実行委員長を始め高橋俊宏委員、AMIY MORI委員がオンラインで登場。 各自が担当する実行委員会特別賞の趣旨を紹介、応募を検討中に参加者の皆さまに向けて、熱いメッセージを発信しました。
益田委員長からは13年目を迎えさらに大きな意義を持つことになったグッドライフアワードの役割の紹介と視聴者の今後の活動への励ましとなる温かいメッセージが送られました。
グッドライフアワードは応募者であるみなさんが主役です。 今年もたくさんのご応募をお待ちしています。 ぜひご応募をご検討ください!
https://www.env.go.jp/policy/kihon_keikaku/goodlifeaward/application.html
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