憧れの頂へ知床岳登山。知床半島先端部地区に大きく構える知床岳。
その峰へ至る道はない。憧れの頂を踏むには自己の判断力が大きく問われる。
知床でよく知られる羅臼岳などと異なり、知床半島先端部の山には登山口はもちろん、山頂へ至る道もなく、一般に見られる「登山地図」も販売されていません。利用できるのは、等高線が記載された2万5千分の1地形図です。
入山に際しては、計画書を最寄りの警察署に届け出て、相泊にある入林箱に日程や緊急連絡先を記入してから行きましょう。
ルールが守られず、ロープ外側の植生へのダメージが認められた場合、ロープ内も含めて知床沼周辺を完全野営禁止となります。ルールは厳守してください。
年々崩壊している急斜面。滑りやすく脆いため注意が必要。
背丈より高い藪の中では、まったく方向がわからない。6月ごろは残雪で道迷いすることもある。
ルートがないだけでなく、快適性もまったく保証されていません。枝に引っかかって服が破れたり、顔や足に打撲や傷を負う、ザックの脇に差していたストックや水筒を紛失するなどもあります。
知床の2つの施設で、知床半島先端部の近況や危険箇所の情報、注意事項の提供のほか、ヒグマ対策アイテムのレンタルを行っています。準備が整ったら、出発前に必ず立ち寄って、近況をよく調べてから行きましょう。