知床のヒグマ生息密度は世界有数! 知床ではヒグマにいつでも・どこでも出会う可能性があります。ヒグマとの事故を防ぐには、ヒグマに出会わないことが最も重要です。ヒグマを正しく知り、遭遇しないようにしましょう。
こんなことがありました。 就寝中のテントにヒグマがのしかかってきたり、釣り人のいる河口に悠然と現れたり、無人状態のテントと食料に手をかけたり、登山道わきでシカを捕食していたことも。 いずれも一歩間違うと、人の命にかかわる事故になります。しかしヒグマは必ず人を襲う動物ではありません。 いちばん大事なのは、ヒグマを正しく知ることです。

ヒグマの生態

食肉目クマ科

日本に生息する陸棲哺乳類で最大の種。国内では北海道のみに生息。このほか日本にはツキノワグマがいる。

  • ミズバショウ
  • コクワ(サルナシ)
  • ヤマブドウ
  • カラフトマス

雑食性で知床では、フキやミズバショウ、木の実などの植物、アリなどの虫、サケやマスなど魚類、シカなど哺乳類を季節によって捕食している。

冬(おおむね12月~3月)は冬ごもりする。

ヒグマの性格と行動

ヒグマの親子

・繁殖期以外は、オス・メスは別々に暮らしています。
・母グマは普通1~3頭の子を産みます。子グマを守るためには攻撃的になります。
・オリンピックの短距離陸上競技選手よりも、はるかに早く走ることができます。
・美味しくて手に入りやすい食物があるとしつこく執着します。
・普通は人を避けて暮らしていますが、人間の食料やゴミに餌付くと大胆不敵な行動をするようになることが多いです。

ヒグマに接近するカメラマン

近年の傾向

近年、人を見ても逃げないヒグマが多数見られています。これは、人間の興味本位や写真撮影などによる接近により「人慣れ」をしたヒグマであると考えられています。
必要以上に近づくことは、ヒグマの人慣れを促進し、結果として周囲の人に危険を及ぼします。好奇心で接近するのはやめましょう。

ヒグマ1年

知床のヒグマの一年について。 春3~5月は芽吹いた草や前の年に落ちたドングリを探して食べます。最近は弱ったシカも春の大切なメニューになりました。子供を産んだメスは5月に入るまで、冬眠穴からあまり離れません。  主な食べ物:ミズバショウ、フキ、ヨコエビ、エゾシカなど。 夏6~8月は発情期はオス同士の争いがあります。また、母子は行動をともにしています。オス・メスともに自由に山と海を行き来しながら生活しています。主な食べ物:アリ、フキなど。秋9~11月は山で木の実を食べるほか、サゲやマスを求めて河口付近へ降りてくることがあります。主な食べ物:コクワ、ヤマプトウ、サケ、マスなど。冬12~2月は冬眠します。しかし近年、1月でも活動しているヒグマを見かけることもあります。メスは冬眠穴の中で出産します。

知床のヒグマ

知床半島先端部へ行く人は、これらのページをよく読み、ヒグマについての正しい知識と対策方法を身につけましょう。

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知床の3つの施設で、クマスプレーとフードコンテナのレンタルができます。出発前に立ち寄ってヒグマ対策を万全に行い、知床半島先端部地区の近況をよく調べてから行きましょう。