大気環境・自動車対策
有害大気汚染物質対策等
有害大気汚染物質対策
○有害大気汚染物質とは
低濃度ではあるが長期曝露によって人の健康を損なうおそれのある物質であり、平成8年10月の中央環境審議会答申(今後の有害大気汚染物質対策のあり方について(第2次答申))において、「有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質」として234 物質、その中でも有害性の程度や大気環境の状況等に鑑み健康リスクがある程度高いと考えられる物質として22 の「優先取組物質」がリスト化されました。
このリストについては、平成22 年10 月の中央環境審議会答申(第9次答申)において、「有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質」が248 物質、「優先取組物質」が23 物質に見直されています。
※ 第9次答申についてはこちらをご覧ください。
(第9次答申におけるリスト)
・優先取組物質(23物質) PDF
アクリロニトリル、アセトアルデヒド、塩化ビニルモノマー、塩化メチル、クロム及び三価クロム化合物、六価クロム化合物、クロロホルム、酸化エチレン、1,2-ジクロロエタン、ジクロロメタン、水銀及びその化合物、ダイオキシン類、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、トルエン、ニッケル化合物、ヒ素及びその化合物、1,3-ブタジエン、ベリリウム及びその化合物、ベンゼン、ベンゾ[a]ピレン、ホルムアルデヒド、マンガン及びその化合物
・有害大気汚染物質に該当する可能性がある物質(248物質) PDF
(環境目標値)
・ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタンについては環境基準が設定されています。
環境基準についてはこちらの(2 有害大気汚染物質(ベンゼン等)に係る環境基準)をご覧ください。
・アクリロニトリル、塩化ビニルモノマー、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、水銀及びその化合物、ニッケル化合物、ヒ素及びその化合物、1,3-ブタジエン、マンガン及びその化合物については、指針値が設定されています。
指針値についてはこちらをご覧ください。
(調査業務)
・環境省は有害大気汚染物質に関する健康リスク評価調査等委託業務を通して、有害大気汚染物質の有害性及び曝露状況に係る情報収集を行っています。
平成31年度業務報告は以下のとおり。
○ 大気環境中の濃度
大気汚染防止法(以下「大防法」といいます。)第22条に基づき、地方公共団体は有害大気汚染物質の大気環境モニタリングを行っています。
大気環境モニタリングの結果についてはこちらをご覧ください。
○ 各主体の責務
大気汚染防止法において、有害大気汚染物質対策の推進にあたり、各主体の責務等が定められています。
事業者の責務
・有害大気汚染物質の大気への排出、飛散の状況の把握
・排出、飛散を抑制するために必要な措置の実施
国の施策
・地方公共団体と連携した汚染状況の把握、科学的知見の充実
・健康リスク評価結果の公表
・排出抑制技術に関する情報の収集整理、普及
地方公共団体の施策
・汚染状況の把握
・事業者の自主的取組の促進
○ 指定物質抑制基準
大気汚染防止法附則第9項の規定に基づき、有害大気汚染物質のうち人の健康に係る被害を防止するため、早急に排出を抑制しなければならない物質(指定物質)として、1)ベンゼン、2)トリクロロエチレン、3)テトラクロロエチレンの3物質が定められ、施設(指定物質排出施設)ごとに、排出ガスに含まれる指定物質の量の許容限度(指定物質抑制基準)が定められています。
※指定物質抑制基準についてはこちらのページをご覧ください。
○ 事業者による有害大気汚染物質の自主管理の促進
平成8年の大気汚染防止法の改正の趣旨を踏まえ、国においては、「有害大気汚染物質の自主管理促進のための指針の策定について(平成8年10月18日付け環大規第205号通知)等に基づき、事業者における有害大気汚染物質の自主管理を促進しています。
※事業者による有害大気汚染物質の自主管理の促進については、こちらのページをご覧ください。
非意図的生成POPs排出抑制対策
我が国では、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(以下、POPs条約)」に基づく国内実施計画を作成し、これに基づき、非意図的に生成するヘキサクロロベンゼン(HCB)等の大気排出量を推計し、排出抑制対策を推進しております。
○我が国の非意図的生成POPs排出抑制対策について
概要[PDF 734KB] 概要(英訳版)[PDF 183KB]本文[PDF 2MB]
(資料の改訂情報 令和6年7月19日)
公表当初掲載していた、「本文」中の参考資料3「諸外国の排出抑制に関する取組についての調査」については、不確実な情報や古い情報が含まれている可能性があるため、削除しました。
すでに当初資料をダウンロード等された皆様は、以上を踏まえてご活用ください。