報道発表資料

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2025年06月12日
  • 自然環境

千葉県柏市におけるヒアリの確認について

<千葉県、柏市同時発表>

 令和7年6月5日(木)に千葉県柏市の民間事業者敷地内に運び込まれたコンテナからアリが発見され、専門家による同定の結果、要緊急対処特定外来生物ヒアリ(Solenopsis invicta)であることが確認されましたので、お知らせします。
 当該コンテナ内で確認された個体及びコンテナ外にこぼれ落ちた個体は直ちに殺虫され、コンテナは封鎖されました。殺虫作業を行った際には、働きアリ約500匹、卵・幼虫又はサナギ計約30個が発見されました。
 これは今年度3事例目のヒアリ確認事例です。(平成29年6月以降の累計は138事例)

経緯

5/20(火)
中国のベイジャオ港から当該コンテナを積載した船舶が出港。
5/21(水)
経由地である中国の深圳港に入港。
5/25(日)
深圳港を出港。
6/1(日)
東京港青海ふ頭に入港し、コンテナを陸揚げ。
6/4(水)
東京港青海ふ頭コンテナヤードから陸路にて東京都江東区のシャーシプールに搬入。
同日、茨城県牛久市の民間会社車庫へ搬入。
6/5(木)
茨城県牛久市の民間会社車庫から千葉県柏市の民間事業者敷地へ搬入。
事業者がコンテナを開封したところ多数のアリと卵・幼虫又はサナギを確認したため作業を中断し、コンテナ内の個体及びコンテナ外にこぼれ落ちた個体を殺虫処理。コンテナを封鎖し、ヒアリ相談ダイヤルに連絡。
6/6(金)
環境省職員が千葉県柏市の民間事業者敷地の確認調査を実施したところ、コンテナ内部でヒアリと疑わしいアリを確認。追加の殺虫処理を行うとともに、コンテナ周辺に殺虫餌(ベイト剤)を設置。環境省が専門家に同定を依頼。
同日、環境省から依頼を受けた専門家が、当該アリについてヒアリであることを確認。

今回確認されたヒアリについて

確認されたアリは、ヒアリの働きアリ約500個体、卵・幼虫又はサナギ計約30個です。

対応状況

今後、当該コンテナの消毒を実施予定です。また、発見場所において、千葉県、柏市等と協力し、引き続き目視や粘着トラップによるモニタリングと殺虫餌(ベイト剤)の設置を実施します。
また、当該コンテナが置かれていた場所におけるモニタリングと殺虫餌(ベイト剤)の設置を、茨城県、牛久市、東京都等と協力して実施し、ヒアリを発見した場合には速やかに防除を実施します。
なお、「ヒアリ類(要緊急対処特定外来生物)に係る対処指針を定める件(令和5年国土交通省・環境省告示第1号)」を踏まえ、関東地方環境事務所から千葉県等の関係機関に対して以下を依頼しています。
  • ヒアリが確認された貨物の搬送に関わったコンテナ管理者、運搬車両等の事業関係者及びコンテナターミナル管理者等に当該生物の混入があったことを周知し、他に混入の恐れがないか、さらなる確認を依頼すること。
  • 今後、同様のルートで製品を輸入する際に、ヒアリその他の特定外来生物の付着・混入がないよう注意し、発見時の対策について準備をすること。
  • ヒアリやアカカミアリを含むヒアリ類と疑わしいアリをコンテナや積荷で確認した場合は、密閉等により逸出を防ぎ、速やかに環境省に連絡すること。
  • ヒアリ類の疑いがある場合には、外来生物法に基づき、環境省からコンテナや積荷等の移動制限又は移動禁止の命令が出される場合があること及びヒアリ類と同定後には当該コンテナや積荷等の消毒又は廃棄の命令が出される場合があることに留意すること。
  • 今後、環境省等が実施する調査に協力すること。

(参考)要緊急対処特定外来生物とは

外来生物法第2条第3項に基づき、「特定外来生物のうち、まん延した場合には著しく重大な生態系等に係る被害が生じ、国民生活の安定に著しい支障を及ぼすおそれがあるため、当該特定外来生物又はその疑いのある生物を発見した場合において検査、防除その他当該特定外来生物の拡散を防止するための措置を緊急に行う必要があるもの」として政令で指定するもの。

今回確認されたヒアリ

今回確認されたヒアリ

今回ヒアリが発見された場所

今回ヒアリが確認された場所

疑わしいアリの発見時の対応について

疑わしいアリを発見された方は、以下に留意するようお願いします。

<事業者の皆様へのお願い>

コンテナ等の開封時等にヒアリやアカカミアリを含むヒアリ類と疑わしいアリを発見した場合、まずは刺激を避けつつ、コンテナ等のどの箇所にどの程度の生きたアリがいるか等の状況を確認してください。
  1. アリが少数しかおらず、密閉されたコンテナや積荷内等で逃げ出すおそれのない場合は、市販のスプレー式殺虫剤等でその場で駆除してください。その上で、環境省地方環境事務所等に速やかに連絡し、取扱いについて相談してください。
  2. 多数の生きたアリの集団がいる(と予想される)場合は、コンテナ等の扉を閉めて、逃げ出さないよう静置してください。その上で、環境省地方環境事務所等に速やかに連絡し、取扱いについて相談してください。コンテナ等の外で確認された場合についても同様に連絡をお願いします。可能であれば、強粘着の布ガムテープ等でコンテナの目張りをするなど、アリが逃げ出さないように対応してください。
詳細については、「ヒアリの防除に関する基本的考え方 Ver.4.1」のP21~28を参照してください。
https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/file/hiariboujo.pdf

また、対象事業者がとるべき措置について定めた「ヒアリ類に係る対処指針」に関する情報は以下ウェブサイトの「■ヒアリ類(要緊急対処特定外来生物)に係る対処指針について」を参照してください。
https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/04_business/index.html

<一般の皆様へのお願い>

ヒアリの詳しい特徴や注意事項、見つけたときや刺されてしまった場合の対処方法などについては下記を参照してください。
「要緊急対処特定外来生物ヒアリに関する情報」
https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/hiari.html

ヒアリやアカカミアリを含むヒアリ類と疑わしいアリを発見した場合や、ヒアリの特徴等一般的な問合せ、健康被害の問合せ等については、「ヒアリ相談ダイアル」を御利用ください。
  • 受付日:土日祝を含む毎日 (12/29~1/3は除く)
  • 受付日時:午前9時から午後5時
  • ヒアリ相談ダイアル 0570-046-110 (IP電話の場合 06-7634-7300)

チャットボット(自動会話プログラム)による情報提供や相談受付等も行っています。以下のURLから、24時間、365日御利用いただけます。
「アリーのヒアリ相談チャットボット」
https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/05_contact/index.html

連絡先

環境省自然環境局 野生生物課 外来生物対策室
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8344
室長
中島 治美
室長補佐
千葉 康人
室長補佐
田中 里奈
 
 
関東地方環境事務所 野生生物課
直通
048-600-0817
課長
刈部 博文
専門官
髙倉 博史

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