報道発表資料

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2024年03月25日
  • 自然環境

国立公園における滞在体験の魅力向上先端モデル事業 対象公園における利用拠点の選定について

 環境省では、「宿舎事業を中心とした国立公園利用拠点の面的魅力向上に向けた取組方針」(令和5年6月29日公表)に基づき、同年8月に「国立公園における滞在体験の魅力向上のための先端モデル事業」の対象とする4つの国立公園を選定・公表し、各公園において利用の高付加価値化に向けた基本構想の検討を行ってきました。
 今般、対象公園において集中的に取り組む利用拠点の第一弾として、十和田八幡平国立公園(十和田湖地域)の休屋(やすみや)休平(やすみたい)地区(青森県十和田市・秋田県小坂町)を選定しましたので、お知らせします。
 今後、同地区において、自治体と連携し、利用拠点のマスタープランの検討とそれに基づく宿泊施設の誘致や自然体験アクティビティとの連携をはじめとした具体の取組を行う等、民間の発想を活かした滞在体験の魅力向上に取り組みます。

1.経緯

  • 環境省では、インバウンド需要が急速に回復する中、国立公園の美しい自然の中での感動体験を柱とした滞在型・高付加価値観光を推進することとし、「宿舎事業を中心とした国立公園利用拠点の面的魅力向上検討会」において、国立公園の利用の高付加価値化の方向性と、国立公園ならではの感動体験を提供する宿泊施設を中心とした利用拠点の面的な魅力向上に取り組む先端モデル事業の進め方を検討し、その結果を「宿舎事業を中心とした国立公園利用拠点の面的魅力向上に向けた取組方針」(令和5年6月29日公表)として策定しました。
  • 本取組方針に基づき、昨年8月に、国立公園における滞在体験の魅力向上のための先端モデル事業の対象とする4つの国立公園を選定・公表し、各公園において、利用の高付加価値化に向けた基本構想の検討を進めてきたところです。
  • 今般、対象公園において集中的に取り組む利用拠点の第一弾として、十和田八幡平国立公園(十和田湖地域)の休屋(やすみや)・休平(やすみたい)地区(青森県十和田市・秋田県小坂町)を選定しました。
  • 利用拠点は、本取組方針における利用拠点の選定の考え方及び専門委員会(非公開)の意見を踏まえ、環境省が選定したものです。

2.選定した利用拠点と選定理由

利用拠点名:十和田八幡平国立公園(十和田湖地域)休屋(やすみや)休平(やすみたい)地区
選定理由:
① 推進体制の構築状況
  • 十和田湖1000年会議及び地域ワーキングでの議論を通じて基本構想に合意を得ており、関係自治体の積極的な参画・協力及び地域の気運醸成が認められる。
  • 「休屋・休平地区」は、環境省所管地の廃屋撤去跡地を中心とした地区全体の土地の利活用が課題となっており、「優先的に滞在体験を向上させるエリア」として具体の取組に着手できると見込まれる。

② 国立公園としての滞在型・高付加価値観光推進のポテンシャル
  • 民間事業者との対話(サウンディング)において地域資源の活用に関する提案や事業参画の可能性が示されており、基本構想において利用の高付加価値化に向けた方向性が示されていると認められる。

2.今後の予定

  • 今回選定した利用拠点において、利用拠点マスタープランの策定、地域協働実施体制の構築、自然体験アクティビティと連携した国立公園ならではの感動体験を提供する宿泊施設の誘致等、保護と利用の好循環の仕組みづくり等を行い、滞在体験の魅力向上に取り組みます。
  • その他の3つの対象公園においては、引き続き利用の高付加価値化に向けた基本構想の検討を進めた上で、滞在型・高付加価値観光を進めるポテンシャル等の観点から実現可能性等を検討します。その検討状況を踏まえて、改めて令和6年度の適切な時期に利用拠点を追加選定する予定です。

連絡先

環境省自然環境局国立公園課
代表
03-3581-3351
直通
03-5521-8278
課長
番匠 克二
企画官
井上 綾子
課長補佐
山崎 麻里
担当
佐藤 知生