報道発表資料

この記事を印刷
2007年02月08日
  • 自然環境

宮崎県清武町の高病原性鳥インフルエンザ発生地周辺での野鳥のウイルス検査結果並びに国内での野鳥のウイルス保有状況調査の結果及び調査期間の延長について

宮崎県清武町の高病原性鳥インフルエンザ発生地周辺で捕獲・採取した野生鳥類の検体について、鳥取大学で検査を実施していたところ、全ての検体で高病原性鳥インフルエンザウイルスは陰性との結果が判明しました。
 また、昨年11月に韓国において高病原性鳥インフルエンザが発生したことを受けて、渡り鳥等の高病原性鳥インフルエンザウイルス保有状況調査を強化していたところ、本年1月分の調査結果がまとまり、高病原性鳥インフルエンザウイルスは確認されませんでした。さらに、本調査については範囲を拡大し、来月まで期間を延長して実施することとしましたので、併せてお知らせします。

1 宮崎県清武町で実施した野鳥のウイルス保有状況調査結果について

 環境省と宮崎県が鳥取大学の協力を得て、平成19年1月24日(水)~27日(土)にかけて、宮崎県清武町の高病原性鳥インフルエンザ発生地を中心に概ね半径10kmの範囲で、カモ類等の水鳥のフンを150個採取するとともに、小型陸鳥を102羽捕獲し、気管等の粘膜及び血液を検体として採取しました。
 採取した検体を、鳥取大学農学部付属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターにおいて検査したところ、全ての検体から高病原性鳥インフルエンザウイルスは検出されませんでした。
 なお、採取及び捕獲の状況は以下のとおりです。

検体の種類、野鳥名検査結果





渡り鳥ルリビタキ1羽陰性
ジョウビタキ6羽 陰性
シロハラ7羽陰性
ツグミ1羽陰性
アオジ24羽陰性
留鳥ハクセキレイ1羽陰性
セグロセキレイ2羽陰性
ヒヨドリ2羽 陰性
モズ1羽陰性
ウグイス1羽陰性
セッカ8羽陰性
ホオジロ1羽陰性
ホオアカ1羽陰性
カワラヒワ44羽陰性
イカル1羽陰性
スズメ1羽陰性
合計102羽
カモ類の糞150陰性

2 本年1月に実施した野鳥のウイルス保有状況調査の結果について

 鳥取、島根、福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島の7県合計15地点で採取したカラス類、カモ類、シギ類等の野鳥の糞便614個分を、鳥取大学農学部付属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターにおいて検査した結果、高病原性鳥インフルエンザウイルスは確認されませんでした。
 また、カラス類、カモ類、シギ類等の野鳥が多く集まっているねぐら等の場所で生息状況の確認を行いましたが、現在まで野鳥の大量死等の異常は確認されていません。
 なお、1月中に採取した検体の一部(千葉県及び山口県分)は検査を継続しており、結果が判明次第お知らせすることとしています。

県名市町村名採取数
鳥取県鳥取市30
島根県安来市48
福岡県福岡市
新宮町
41
30
佐賀県鹿島市
嬉野市
53
25
長崎県佐世保市
大村市
対馬市
東彼杵町
73
15
36
50
熊本県熊本市
玉名市
53
90
鹿児島県出水市
鹿屋市
50
50
合計614

3 国内での渡り鳥等のウイルス保有状況調査の強化について

 平成18年11月に韓国で高病原性鳥インフルエンザが発生したことを受け、昨年12月から本年1月にかけて渡り鳥等の高病原性鳥インフルエンザウイルス保有状況調査を強化してきましたが、国内での発生を受け、本調査の範囲を拡大し来月まで延長することとしました。
 調査範囲は、中国、四国及び九州地方とし、カモ類等の糞を採取して高病原性鳥インフルエンザウイルスの保有状況を調査します。
 また、野鳥が多く集まる場所(ねぐら、採食地、休息地等)での野鳥の生息状況に関する調査についても継続します。

連絡先
環境省自然環境局野生生物課
課長 星野 一昭(内線6460)
鳥獣保護業務室
 室長 猪島 康浩(内線6470)
 補佐 中澤 圭一(内線6471)
 専門官 徳田 裕之(内線6473)
 直通 03-5521-8285