報道発表資料

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2003年03月27日
  • 大気環境

関東地域における花粉飛散状況のデ-タ提供について

環境省は、本年度から花粉症と大気汚染物質との関係の解明及び症状の軽減等国民の健康維持に資するため、「環境省花粉観測・予測システム」の構築を開始した。本事 業は、平成16年度までの3か年計画で、関東、関西及び中部の3地域を対象に、都市部及び山間部に花粉自動計測器を設置し、花粉飛散データを収集するとともに、これらのデータと気象データを組み合わせることにより花粉飛散状況の予測を行うもの。
 本年度は、関東地域の都市部10か所及び花粉発生源である山間部10か所に花粉自動計測器を設置し、花粉飛散データを収集するシステムを整備するとともに、花粉飛散予測システムの開発に着手したところ。
 花粉飛散データの収集については、目下、試験運用を実施しているところであるが、これらの花粉自動計測器の測定データを地図情報等に加工して、本年3月28日からインターネットを通じて、一般に提供することとした。

1. 環境省花粉観測・予測システムについて

(1) 経緯・目的
   花粉症は、原因となる花粉を吸い込んだために起こる症状であるが、一方では、大気汚染物質が花粉症に影響を及ぼしているとの指摘もある。しかしながら、現在のところ花粉症と大気汚染との関係については明らかになっていない状況である。
 このため、環境省は、花粉症と大気汚染物質との関係の解明及び症状の軽減等国民の健康維持に資するため、平成14年度から16年度までの3か年計画で、関東、関西及び中部の3地域を対象に、都市部及び山間部に花粉自動計測器を設置し、花粉飛散状況のデータを収集するとともに、花粉飛散状況の予測を行う花粉観測・予測システムを構築することとした。
  
(2) システムの概要(別紙1
   環境省花粉観測・予測システムは「花粉飛散データ集信システム」と「花粉飛散予測システム」から構成される。
 「花粉飛散データ集信システム」は、「花粉自動計測器」から花粉計測デ-タを収集し、花粉飛散データベースを作成するもの。
 「花粉飛散予測システム」は、「花粉飛散データ集信システム」のデータベースを活用し、気象データと組み合わせて花粉飛散予測を行うもの。
  
  

2. 関東地域を対象とした花粉飛散データの収集について(別紙2

 上記1の事業計画に基づき、本年度は関東地域を対象とし、都市部については、都県庁所在地を中心に大気測定局の近隣に10か所、山間部については、花粉症患者の半数以上がスギ花粉によるものであることを考慮し、関東地域を取り巻くスギ林にほぼ均等距離に10か所の花粉観測地点を設けた。「花粉自動計測器」は2種類を使用し、スギ花粉の発生源である山間部には主としてスギ花粉を計測する機種、都市部には多種類の花粉を計測する機種を設置した。

 また、これらにより計測された花粉飛散データを収集し、花粉飛散データベースを 作成する「花粉飛散データ集信システム」を構築した。

3. 関東地域における花粉飛散状況のデータ提供について

 上記2のシステムについては、目下、試験運用中であるが、花粉自動計測器により測定された花粉飛散状況のデータをインターネットで閲覧できるようにしたので、次のとおり一般に情報提供することとした。

 なお、環境省としては、本年度及び次年度の2か年で花粉飛散状況の予測システムを開発することとしており、平成16年度から逐次、花粉飛散状況の予測データの一般への情報提供を行っていく予定である。

環境省花粉観測・予測システムのURL
   http://w-soramame.nies.go.jp/kahun/ 
  
提供する情報と表示方法(別紙3
  
提供する情報内容表示方法内容
[1]リアルタイムの花粉飛散データ(個数/m
 (当分の間 スギ花粉)
  
[2]過去の花粉飛散データ(個数/m
 (当分の間 スギ花粉)
地図表示 ・花粉飛散数により4段階に色別した点を地図上に表示
グラフ表示 ・各観測地点での1日の花粉飛散数の推移をグラフ表示
・各観測地点での1週間の花粉飛散数の推移をグラフ表示
表表示 ・全観測地点の1時間ごとの花粉飛散数を表示
・各観測地点の24時間の花粉飛散数を表示
情報提供開始日:平成15年3月28日(金)

環境省花粉観測・予測システムの運用

  なお、本システムは、環境省から独立行政法人国立環境研究所・環境情報センター及び財団法人日本気象協会に委託して運用されている。

添付資料

連絡先
環境省環境管理局大気環境課
課長:柏木 順二 (6530)
 補佐:四方 俊郎 (6538)
 担当:佐々木淳一( 〃  )

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