報道発表資料

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2001年08月03日
  • 大気環境

「自動車排出ガスの量の許容限度」等の一部改正について

環境省は、平成12年11月の中央環境審議会第四次答申「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について」等に基づき、ディーゼル特殊自動車の排出ガス規制を導入するため、大気汚染防止法に基づく「自動車排出ガスの量の許容限度」(昭和49年1月環境庁告示第1号)等を一部改正し、平成13年8月3日付けで公示する。
 この改正により、ディーゼル特殊自動車(定格出力が19kw以上560kw未満)に対して、平成15年から排出ガス規制が実施されることとなる。
 主な改正内容は以下のとおりである。
 
【主な改正内容】
 ディーゼル特殊自動車について
 [1] 新車の許容限度及び排出ガス試験法を規定
  (許容限度)窒素酸化物、粒子状物質、一酸化炭素、炭化水素、黒煙
  (排出ガス試験法)8モード
[2] 使用過程車の許容限度及び排出ガス試験法を規定
  (許容限度)黒煙
  (排出ガス試験法)無負荷急加速時の測定
 
 
 なお、この改正を受けて、国土交通省においては、道路運送車両法に基づく「道路運送車両の保安基準」(昭和26年7月運輸省令第67号)等を一部改正し、同日付けで公示する予定である。
 
  1. 経緯等
     

     大都市地域を中心とした二酸化窒素(NO2)、浮遊粒子状物質(SPM)等の大気汚染は依然として深刻な状況である。
     このような状況の下、ディーゼル特殊自動車については、自動車全体に占めるその排出寄与率が、窒素酸化物では約3割、粒子状物質では約1割を占めていることから(平成7年環境庁調査結果)、平成9年11月の中央環境審議会答申「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第二次答申)」において、平成16年から排出ガス規制を導入することが提言された。
     更に、平成12年11月の中央環境審議会答申「今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について(第四次答申)」において、第二次答申の低減目標について、技術の実用化が早期に期待できることから、排出ガス計測施設の整備等に加え、設計、開発、生産準備等を効果的に行うことにより、平成16年から1年前倒しし、平成15年までに達成すべきと提言されたところである。
     
     これらを踏まえ、環境省は、ディーゼル特殊自動車の排出ガス規制を導入するため、大気汚染防止法に基づく「自動車排出ガスの量の許容限度」(昭和49年1月環境庁告示第1号)等を一部改正し、平成13年8月3日付けで公示する。
     
     
  2. 改正の概要
     
    (1) 別表第一:新車関係(別表一参照
       軽油を燃料とする大型特殊自動車について、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)及び黒煙の排出ガス規制を開始するため、許容限度(上限規制値:新車1台ごとの排出ガスの量の上限値)を新設する。
     
    (2) 別表第一の二:型式関係(別表一の二参照
       軽油を燃料とする特殊自動車について、CO、HC、NOx、PM及び黒煙の排出ガス規制を開始するため、許容限度(平均規制値:同一型式(モデル)のすべての生産車の平均値の規制。各型式ごとに適用される。)を新設する。
     
    (3) 別表第二:使用過程車関係(別表二参照
       軽油を燃料とする特殊自動車について、無負荷急加速時の黒煙の許容限度を新設する。
     
     
  3. 今後の予定
     
    [1]  自動車排出ガスの量の許容限度の改正を受けて、国土交通省においては、同日付けで「道路運送車両の保安基準」(昭和26年7月運輸省令第67号)等  の改正を行う予定である。これにより、ディーゼル特殊自動車については、
      平成15年規制(ディーゼル特殊自動車のうち、定格出力が19kw以上560kw未満のもの)
       が実施されることとなる。

添付資料

連絡先
環境省環境管理局総務課環境管理技術室
室長 安藤憲一(6550)
 補佐 酒井雅彦(6552)
 

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