報道発表資料
健康項目については、環境基準を超える測定地点は、全国5,549地点のうち27地点であり、達成率は99.5%であった。
一方、生活環境項目については、有機汚濁の代表的な水質指標であるBOD又はCODでみると、環境基準の達成率は、河川で80.9%、湖沼で41.0%、海域で74.9%、また、全体で78.1%となっており、湖沼等の閉鎖性水域において依然として環境基準の達成率が低い状況となっている。
なお、全窒素・全燐の達成率については、湖沼は42.6%、海域は55.1%であった。
一方、生活環境項目については、有機汚濁の代表的な水質指標であるBOD又はCODでみると、環境基準の達成率は、河川で80.9%、湖沼で41.0%、海域で74.9%、また、全体で78.1%となっており、湖沼等の閉鎖性水域において依然として環境基準の達成率が低い状況となっている。
なお、全窒素・全燐の達成率については、湖沼は42.6%、海域は55.1%であった。
水質汚濁防止法第15条により、都道府県知事は、公共用水域の水質汚濁の状況を常時監視することとなっており、都道府県ごとに毎年測定計画を作成し、これに従って国及び地方公共団体は公共用水域の水質の測定を行っている。
本報告書は、国及び地方公共団体が平成9年度に実施した公共用水域水質測定結果の概要を取りまとめたものである。
- 測定地点数及び調査検体数
{1} 健康項目 5,549地点(296,454検体) {2} 生活環境項目 7,248地点(441,124検体) 〔3,244水域〕 - 調査結果の概要
(1) 健康項目 ・ 健康項目に係る環境基準の達成率(総測定地点数に対する達成地点数の割合)は、99.5%となっている(平成8年度は99.3%)。 (2) 生活環境項目 ・ 有機汚濁の代表的な水質指標(河川についてはBOD、湖沼及び海域についてはCOD)に対する環境基準の達成率(あてはめ水域数に対する達成水域数の割合)は次のとおりである。 全 体 78.1%(3,244水域中2,535水域達成、平成8年度は73.7%)
河 川 80.9%(2,524水域中2,041水域達成、平成8年度は73.6%)
湖 沼 41.0%( 134水域中 55水域達成、平成8年度は42.0%)
海 域 74.9%( 586水域中 439水域達成、平成8年度は81.1%)・ 湖沼における全窒素・全燐の環境基準の達成率は、42.6%(54水域中23水域で達成、平成8年度は47.1%)となっている。 ・ 海域における全窒素・全燐については平成7年度より測定が開始されたが、環境基準の達成率は、55.1%(49水域中27水域で達成、平成8年度は54.2%)となっている。 - 汚濁状況の推移
(1) 健康項目については、平成5年3月に環境基準が改正されたため、平成5年度より新たな環境基準に基づく評価を行っている。平成9年度は前年度に比べ環境基準達成率が99.3%から99.5%へと上昇した。 (2) BOD又はCODの環境基準達成率は、公共用水域全体でみると、平成5年度までわずかずつ上昇し76.5%であったが、平成6年度には渇水の影響により68.9%まで低下し、その後は再び回復傾向が見られ、平成9年度は78.1%であった。
水域別では、河川の達成率は近年着実に向上してきたが、平成6年度には渇水の影響により67.9%まで低下した。しかし、その後は再び向上し、平成9年度は初めて80%を超えた。
湖沼の達成率は、ここ数年は40%前後と低いレベルで推移している。
海域の達成率は、近年は80%前後で推移していたが、平成9年度は、河口付近海域の水質低下や局所的な赤潮の発生等もあり、前年度に比べて6.2%低下した。
東京湾等の広域的な閉鎖性海域においても、達成率は近年横ばいで推移していたが、伊勢湾では平成9年度において低下している。(3) 全窒素・全燐の環境基準達成率は、湖沼では、ここ数年は40%前後と低いレベルで推移している。 - .水質保全対策の推進
これまで、水質汚濁防止法、瀬戸内海環境保全特別措置法及び湖沼水質保全特別措置法による排水規制の強化、広域的な閉鎖性水域を対象とした総量規制の実施、下水道の整備等の対策が進められてきた。また、平成8年度から第4次総量規制及び第3期湖沼水質保全計画を実施している。しかし、生活環境項目の環境基準の達成率は未だ満足できる状況ではなく、生活排水が主要な汚濁源となっていることから、産業排水対策と併せて、生活排水対策の一層の推進を図っていく必要がある。
また、健康項目については、環境基準が非達成となっている地点がみられることから、今後とも公共用水域の水質監視を十分に行うとともに、排水規制等の水質保全対策の一層の推進を図る必要がある。なお、健康項目の環境基準を超えた地点については、関係都道府県に対し、その原因を究明するとともに適切な対策を講じるよう指導した。
添付資料
- 生活環境項目の推移・三海域の達成率[GIFファイル] [GIF 10 KB]
- 指定湖沼の水質状況・トリハロメタン生成能分布状況[GIFファイル] [GIF 14 KB]
- (参考1)健康項目の達成状況
- (参考2)生活環境項目の推移・三海域の達成率
- (参考)総量規制制度について
- (参考3)環境基準満足度上位水域(ベスト5)
- (参考4)環境基準高濃度上位水域(ワースト5)
- (参考)指定湖沼の水質状況・トリハロメタン生成能分布状況
- 連絡先
- 環境庁水質保全局水質規制課
課長:畑野 浩(内線6640)
補佐:西嶋 英樹(内線6643)
担当:長岡 継(内線6646)